【本当の意味で「見る」とは!?】目の見えない白鳥さんとアートを見にいく|川内有緒

目の見えない白鳥さんとアートを見にいく
  • どうしたら、世の中との関わりを新たに見出すことができるでしょうか。
  • 実は、本当に「見る」とは何かを知ることかも。
  • なぜなら、本当に見ることができている人は、実は少ないからです。
  • 本書は、目の見えない白鳥さんとアートを見に行く体験と思考をまとめた1冊です。
  • 本書を通じて、見るとはなにか、自分には何がわからないのか、とらえるヒントを得られます。
川内有緒
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そもそも「見る」とは!?

白鳥さんは、目が見えません。そんな白鳥さんと知り合った作家・川内有緒さんが彼といっしょにアートを「見る」ことを通じて、アートや知覚の本質について迫る1冊です。

白鳥さんが、アートを見るときには、帯同者に「何が見えるか」を聞きます。眼前のアートの作家や詳細な公式的情報ではなく、あくまで帯同者が何を見るのかに、白鳥さんは興味があります。

時にアートは、見る人や見る時間、見る気持ち、あるいは、見る状態によって、さまざまな見え方をします。もしかしたら、見続けていく中で、新しい発見があるかもしれず、非常にスリリングな鑑賞となります。でも、私たちはそれを忘れがちです。アートに触れて、公式的な説明を読んで、一瞥して満足してしまうことって結構あります。白鳥さんが教えてくれるのは、アートを深く見るという行為です。

同じ絵を見ているのに、なぜここまで印象が異なるのか、ちょっとここで考察してみたい。

第1章 そこに美術館があったから

白鳥さんをナビゲートする川内有緒さんと、友人とで同じ絵を見ても、感じることが変わります。「見る」ことの科学に関係していると川内有緒さんは分析します。

視覚とは「目」や視力の問題だと考えられがちですが、実は、見るということは、「脳」の問題であるということにいきつきます。眼前に現れたものに対して、私たちは過去の記憶をたどります。それはオリジナルの情報源。だから、目の前のモノが同じであっても、その記憶がさまざまであるので、モノの見え方が全く異なるのです。

そう考えると解釈がさまざまなものごとに触れて、それらを描写するということは、自分の内面を見つめること、その写し鏡のような効果を得ることになりそうです。

さらに言うと、その過去の記憶情報を元に、対象物をポジティブにもネガティブにもジャッジする。

第1章 そこに美術館があったから

ポジ、ネガは本当は事実ではありません。自分の心が勝手に作り出す、印象です。だから、ポジやネガの感情に騙されるのではなくて、いま・ここについてありのままを見ることが実はとってもいいことになるのです。ジャッジをしてしまうことで、過剰な反応をすることをさけられます。人は自然体であるときにもっとも自由で、幸福で、そして発想豊かに生きることができます。

わらかないことから始める!?

わからないことを楽しむマインドセットを白鳥さんは持っています。

――あ、そうか。彼は「わかること」ではなく、「わからないこと」を楽しんでいるのか。

第1章 そこに美術館があったから

この心の余裕がとてもいいなぁと思います。白鳥さんは、アートや作品、作者についてある程度「無知」であることをもとめます。「わからないこと」として向き合う人の反応を感じながら、自分の想像を刺激されることに悦びを見出すからです。

世の中は、わからないことだらけです。でも、毎日の生活の中で、案外「わからないこと」をよしとしなかったり、あえて見なかったりして、モヤモヤした状態から抜け出してしまおうという働きがかなり多いのではないかと思います。

アートは、そんなわかりやすい世界から、本来の「わからない」世界を改めて気づかせてくれる機会となります。

自分だって、もしかしたら「わからないことだらけ」の存在かも知れません。毎日同じような日々を繰り返しているから、なんとなくわかった気がしていますが、本当に自分の心のそこから自分で理解できているかというと疑問です。案外自分のことは自分がもっともわからないかも知れません。

実際に、誰もが持つ深層心理の領域は、科学的にもまだまだ未知だそうです。9割以上と言われる深層心理に左右されているはずなのに、それを知覚することができない・・。アートに素直に触れることで、自分の深い思想や考えに触れて、新しい自分の存在に気づくきっかけを得られるかも知れません。

「そのひとがそのひとのままで作品を見たり、作ったりすることが尊いと思うんだ」

第3章 宇宙の星だって抗えないもの

深層心理や自己理解については、こちらの投稿「【脳は、YES!?】意思決定が9割よくなる 無意識の鍛え方|茂木健一郎」やこちら「【人は操作できるの!?】教養としての行動経済学入門|エヴァ・ファン・デン・ブルック,ティム・デン・ハイヤー」も大変おすすめです。

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本当に見ているか!?

白鳥さんとアートを見ることは、見える人と見えない人の情報の差をなくす、体験ではありません。むしろ見えない白鳥さんとアートを見ることによって、見る人がえられることの幅や深さが広がるのです。ここに本当に見るとは何か、何が見えていて、見てていないのか、ということに対するヒントがあります。

私たちはざっと見るだけで、過去の記憶になぞらえて「判断」をしてしまいがちです。その先入観や思い込みとも捉えられる判断によって、私たちはかえって「見る」ことから遠ざかってしまいます。

いかに見るか、本当に見られているのか疑問を持ちながら、ものごとに向き合うことを、白鳥さんとともに見出すことができます。

それは、助ける、助けられるという関係が反転するような新たな発想だった。

第4章 ビルと飛行機、どこでもない風景

目が見える人でも、本当にちゃんと見えているのか・・・そうした新しい自己認識をもって、世界にふれるとき、毎日が新鮮でユニークで、そして興味深い体験へと変わっていくのかも知れません。

本書は、見るに特化していましたが、聴くことについても非常に奥が深いです。こちらの1冊「LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる|ケイト・マーフィ」やこちらの投稿「【自分の中の「肯定的意図」を見つめよう!?】まず、ちゃんと聴く。|櫻井将」もぜひご覧ください。

まとめ

  • そもそも「見る」とは!?――記憶をたどることに繋がりがちです。
  • わらかないことから始める!?――世の中は、実はわからないことだらけです。
  • 本当に見ているか!?――ものごとをどれだけ本当に見ることができているか、疑問を持ってみると、新しい世界を見ることができるようになるかも知れません。
川内有緒
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