【本は、人を結ぶ!?】読書の価値|森博嗣

読書の価値
  • 本を読むということは、どういうことでしょうか!?
  • 実は、人とのコミュニケーションなのかもしれません。
  • なぜなら、本は著者の価値を表したものだから。
  • 本書は、作家森博嗣さんによる読書をテーマにしたエッセイです。
  • 本書を通して、読書とは何か、読書の効用とは何かについて、視点を持つことができます。
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本は、人である!?

結局、本というのは、人とほぼ同じだといえる。

ほんと人は同じような存在である

本には、著者の考えが書かれています。その人が持つ価値観によって切り取られ、解釈されたものごとと、そこから見出される問い、そして、その問いに対して考えられること、思考のプロセスを追いかけることができます。

自分の中の判断軸に照らして、どこが同じなのか、違うのか、それに対して、新しい考え方が生まれて、そこから新しい問いを受け取ることだって可能です。

それを読むことで、その人と知合いになれる。

ほんと人は同じような存在である

生きていくということは、自分の価値観や判断軸を育てていく行為であるとも言えます。いろいろな人と合う中で、新しい考え方の存在を知り、それを受け止め、自分の中にある考え方を更新していくことが、人として社会の中で生きていくことです。

過去の投稿「【「判断軸」の作り方とは!?】すべての「学び」の前に鍛えるべきは、「教わる力」である。|牧田幸裕」でもこうした考え方が紹介されていました。

自分の行動や思考はある程度、自覚することができますが、他人の行動や思考はそうはいきません。だからこそ、コミュニケーションを取って、互いの情報を深く交換します。本であれば、著者の人の思考を深く知ることで、その人の価値観や判断軸の奥深いところまで、共有され、そして検討、考えることができるのが魅力です。

他者とであうということは、その人の人生の一部を疑似体験することであるとも言っても良いかも知れません。体験が増えれば、新しいものごとの見方をすることができて、その分、自分自身を変化させていくことができます。

本の選び方!?

そんな人との出会として、自分自身を更新し、変化成長させていく読書ですが、どのように出会いを求めていけばいいでしょうか。本を選ぶには、他者に選んでもらうことも考え方としてありますが、できる限り自分で選ぶことを森博嗣さんはおすすめします。

とにかく、本は自分で選べ。それだけだ。

本の選び方のたった一つの原則

人と出会って、人間関係を築けるかどうかは、結局のところ、人と人のフィーリングによっています。本も人なのですから、相性もタイミングも大切です。だから、まずは自分で気になる本を見つけて、読んでみて、その上で、フィーリングで判断していくことしかないのです。

1冊の本との出会いがあれば、そこからいくつもの本の世界を見つけることができます。同じ著者の本、同じテーマの他の著者の本などなど、1冊の出会いを大切にそこから広い世界へと歩みを進めてみましょう。

また、森博嗣さんは、1冊との出会いに感謝をすることが良いとも語ってくれています。

感謝をすること、尊敬することで、その内容が僕の中に綺麗に留まり、優しく発展し、あるいは発酵し、違うものに展開するかもしれないのだ。

「つまらない本」の読み方

どんな本でも、感謝の念を抱いて、素敵なところを探しに行くというスタンスが大切なのかも知れません。まさに、人と人との付き合いのようです。感謝をする気持ちは、オープンです。オープンでいると、新しい機会を呼び込み、その中から自分の周囲や自分の幸福のためによりよいチャンスを見つけることもできるでしょう。

こちらの1冊「【幸運は引き寄せられる!?】その幸運は偶然ではないんです!――夢の仕事をつかむ心の練習問題|J・D・クランボルツ,A・S・レヴィン」のお話を思い出します。計画的偶発性をもたらす要素にも、「好奇心」や「楽観性」がありました。

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読書が思考を鍛える!?

クランボルツさんによる計画的偶発性にも、「好奇心」の大切さがありました。一般に、アイデアが豊かな人は、どんなものごとにも好奇心旺盛で、さまざまな情報との出会いを求め続けている人と言っても良いでしょう。

日常的にインプットに積極的になれば、頭の中で、さまざまな考えや解釈同士が繋がりやすくなります。

知識を頭の中に入れる意味は、その知識を出し入れするというだけではないのだ。頭の中で考えられるときに、この知識が用いられる。

知識を蓄える意味

日常的な読書は、人との深いコミュニケーションをする効果を得られ、豊かな発想をもたらす土壌を作ります。

読書の効用については、ぜひ前回の投稿「【読書体験を、思考体験に!?】アトミック・リーディング: 読むことと書くことから考える読書術|五藤隆介,五藤晴菜」もご覧ください。読書の際に、小さなメモを積み重ねることで、読書体験を充実化させ、さらに読書後の思考にもより良い影響をもたらす工夫を伝えてくれます。

まとめ

  • 本は、人である!?――著者の考えを知り、自らの考えと比較する中で、新たな問いを生みます。
  • 本の選び方!?――自分で選び、自分のフィーリングに従うことです。
  • 読書が思考を鍛える!?――頭の中に蓄えた概念同士が結びつき発想を生みます。
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