- 「なせばなる」は、本当でしょうか!?
- 実は、本当です。
- なぜなら、研究成果からそういったマインドセットを持つ人の特徴が明らかになっているのです。
- 本書は、キャロル・ドゥエックさんによるマインドセットと成長に関する研究成果です。
- 本書を通じて、どのような心がまえがよりよい人生のために大切か、知ることができます。
こちらの投稿「【これからの教育はいかにあるべきか!?】東大よりも世界に近い学校|日野田直彦」でもご紹介のあったキャロル・ドゥエックさんの研究成果に関する1冊をレビューしていきたいと思います。まず、今回の投稿では、マインドセットの2タイプをご紹介します。
2つのタイプ診断!?
人の能力や特徴は、先天的でそれらは固定的なものでしょうか!?あるいは、事後的に延ばすことができるのでしょうか!?才能と成長についてどれほど自身の人生に大きな影響を与えているでしょうか!?
20年にわたる私の研究からわかったことだが、どちらの説を信じるかによって、その後の人生に大きな開きが出てくる。
第1章 マインドセットとは何か
実は、どちらを信じるかは、心がまえ次第で、その心がまえ次第で、結果も変わってくるというのが、キャロル・ドゥエックさんの結論です。
2つのタイプがあります。
「硬直マインドセット=fixed mindset」の人――自分の能力は石板に刻まれたように固定的で変わらないと信じている人です。このタイプが強く出ると、自分の能力を繰り返し証明せずにはいられません。
「しなやかマインドセット=gorwth mindset」の人――しなやかな心の持ち主で、能力は事後の努力によって磨かれ成長を続けられると信じている人です。人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができるという信念を持ちます。
ただしこれらは、同じ人の中にも両方内在する要素です。どちらが強く出るかは、場面によって異なる可能性があることにも注意をしてみましょう。
それぞれの特徴とは!?
硬直マインドセットの人は、
・知能は人間の土台をなすもので、それを変えることはほとんど不可能だ。
・新しいことを学ぶことはできても、知能そのものを変えることはできない。
と、頑なに信じています。
一方で、しなやかマインドセットの人は、
・知能は、現在のレベルにかかわらず、かなり伸ばすことができる。
・知能は、伸ばそうと思えば、相当伸ばすことができる。
と、信じています。
何が両者を決定的に分けるのか・・それは、「学習」です。
硬直マインドセットは人間を学習から遠ざけてしまうのである。
第2章 マインドセットでここまで違う
硬直マインドセットでは、失敗を避け、失敗を取り返しの付かない過ちだと捉えます。一方で、しなやかマインドセットでは、失敗を成長のヒントとしてとらえ、その後の行動に繋げることができます。
同じように、硬直マインドセットの人は、人からの評価を欲するのに対して、しなやかマインドセットは、自身の成長を望みます。
このように、それぞれの能力に対するスタンスの違いが、学習機会の創造という結果になって、現れ、結果としてその後の活動と結果にフィードバックされていくのです。
マインドセットがしなやかな人は、自ら進んで困難に挑戦するだけでなく、それを糧にしてどんどん成長していきます。立ちはだかる壁が厚ければ厚いほど、力を振りしぼって頑張ろうとします。
2つのタイプのスパイラル!?
硬直マインドセット――才能は変化しない
↓
ひたすら自分は有能だと思われたい
↓
挑戦:できればチャレンジしたくない
↓
障壁:壁にぶつかったらすぐにあきらめる
↓
努力:努力は忌まわしい(嫌な感じを覚える)
↓
批判:ネガティブな意見は無視する
↓
他人の成功:他人の成功を脅威に感じる
↓
結果的に早い段階で成長が止まり、可能性を発揮できない。
全てを決定論的な見方でとらえてしまう。
しなやかマインドセット――才能は磨けば伸びる
↓
ひたすら学び続けたいと思っている
↓
挑戦:新しいことにチャレンジしたい
↓
障壁:壁にぶつかっても耐える
↓
努力:努力は何かを得るために欠かせない
↓
批判:批判から真摯に学ぶ
↓
他人の成功:他人の成功から学びや気づきを得る
↓
結果的により高い成果を達成できる。
すべてを自由な意志で切り拓いていける。
マインドセットを変えるのは容易なことではないが、変えたのに意味がなかったと言った人はこれまでひとりもいない。
第8章 マインドセットをしなやかにしよう
次回の投稿では、どうしたらしなやかなマインドセットを意識し獲得、維持することができるのかをレビューしていきたいと思います。ぜひご覧ください。
まとめ
- 2つのタイプ診断!?――硬直としなやかのタイプがあります。
- それぞれの特徴とは!?――学習に影響し、その後の結果をも分けます。
- 2つのタイプのスパイラル!?――正負のスパイラルで差が広がります。