【創造できるチームを作るには!?】ひとりの妄想で未来は変わる|佐宗邦威

ひとりの妄想で未来は変わる
  • どうしたら、0→1の意志を大切にチーミングができるでしょうか!?
  • 実は、支援するリーダーのあり方が大切かも。
  • なぜなら、ビジョンは個人に委ねられるものだからです。
  • 本書は、これからの社会において創造を志向するための1冊です。
  • 本書を通じて、いかにチームとビジョンを分かち合うかについて、ヒントを得ることが可能です。

リーダーのあり方を変えよう!?

機械型の生産する組織では、設備投資の意思決定が多くの影響を及ぼしました。そのため、トップダウンでボス的なマネジメントが少数で今後の決断をして、リスクを取っていたと良いでしょう。組織はそのトップの意向のままに動かせるようにしておく必要があり、また、機械のように正確に組み合わせで働けることが求められます。日本の戦後教育もそのような人を社会に大量に送り込むシステムとして機能していました。だから、偏差値という同じ価値観の中で、与えられた問題をいかに早く正確に解けるかに評価が集まっていたのです。

大量生産をして規模の経済を求めることはこれからも必要です。ただ、人の関わり方が大きく異なってくるでしょう。AIやロボティクスの発展で、可能な限り単純な作業は機械に代替してもらい、人がやるべきことはその機械を創造したり、あるいは職人の技で調整するような分野に特化していくのではないでしょうか。

むしろ、そう考えると、機械型の会社や事業も、ある種、創造する組織を目指すことになると言ってもいいかもしれません。そして、そういう企業がこの後の世界に残っていく・・のかも。

創造する会社は、場の魅力を高め、クリエイティブな人が刺激を受けて面白いものをつくりたくなるような環境づくりを支援するリーダーシップが大切だ。

第7章 創造する組織

創造する組織においては、リーダーは、サーバントリーダーシップを発揮します。これは、チーム個々人の目指したい領域やビジョンを支援する役割です。リーダーが主役ではなく、メンバー一人ひとりが主役の組織が創造するチームです。自律的な組織として「ティール組織」がしばしば事例としてあげられますが、そのベクトルへの成長を志向します。

組織が自律的になればなるほど、リーダーシップの顔が見られなくなるというのも、リーダー論について面白いテーマではないでしょうか。自立分散型のOSとして駆動するLinuxや、WordPressの開発のあり方などを創造してみると理解が深まるでしょう。

自立分散型の組織や社会については、こちらの1冊「【新しい可能性を見つめると・・!?】Web3新世紀 デジタル経済圏の新たなフロンティア|馬渕邦美,絢斗優,藤本真衣」もぜひご覧ください。

ちなみに、教育の問題点については、こちらの1冊「【「常識」を疑うために・・!】日本の死角|現代ビジネス」もぜひご覧ください。

人の思想からものごとを組み立てよう!?

過去の投稿「【ビジョンを持ち、語ろう!?】ひとりの妄想で未来は変わる|佐宗邦威」における「創造する組織」を目指していきましょう。

創造する組織を志向するために、大切なのは、ひとりのモヤモヤを大切にすることや、志を大切にすることを見える化して、具体的展開していく準備をすることです。このプロセスにおいては、ミッションやビジョンを言語化することがキーになります。

市場分析からの戦略立案ではなく、人の思想から生まれた意志と戦略の創発による方向性の決定へ

第7章 創造する組織

人の発想や志は積極的に言語化をしなくては、ないものも同じになってしまいます。たしかにその人の中には確実に存在するものではあるのですが、なぜ、「ない」と言い切れるのかについては、新しい事業を興すことは「人と共に」実施することが欠かせないからです。大切なことは、志を言語化して、それをもとに「人の共感」を得ることです。

共感ベースで人を巻き込むことができれば、その人が仲間になってくれます。すると、事業の全体像を具体的にしていく際の爆発的な力を生み出すことを期待できます。

創造フローを生み出そう!?

創造には、業務フローの最適化による生産性の向上ではなく、新たな論点を用いる創造のフローを進んでいく必要があります。そのために、評価のロジックも異なります。すべての業務を円滑化して、失敗を極力減らしていく文脈でのコントロールをするのではなく、反対に可能性のある方向性をすべて検証して、1つでもいいからいいスジを見つけることがキーです。

創造する組織では、すべてが安定して当たるより、多くを実験してその一部が大当たりすることで利益が出る。

第7章 創造する組織

そのため、目標とインセンティブで人を動かすことではなく、自律的なカルチャーをベースに組織を動かすことがポイントです。自分たちが何を目指しているのかを明らかにして、ひとりの想いをチーム全体で共有しながら、大きなベクトルを持って、ひとつひとつの事業を創発していくマインドセットを持ちましょう。

マインドセットの言語化については、こちらの投稿「【MVV理解の解像度上げられる!?】理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ|佐宗邦威」をぜひご覧ください。スルッと語られがちな、MVVの解像度をあげることが可能となります。

まとめ

  • リーダーのあり方を変えよう!?――サーヴァントリーダーシップの明らかにしましょう。
  • 人の思想からものごとを組み立てよう!?――人の思想を共有できるように言語化をしてみましょう。
  • 創造フローを生み出そう!?――言語化をするためには、MVVの切り口を参考にしましょう。
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