【人類は、問いと試行!?】温かいテクノロジー AIの見え方が変わる 人類のこれからが知れる 22世紀への知的冒険|林要

温かいテクノロジー AIの見え方が変わる 人類のこれからが知れる 22世紀への知的冒険
  • 人類とAIの関係性はどのように進展していくでしょうか!?
  • 実は、最高のパートナーになれるかも。
  • なぜなら、互いに得意領域が異なるからです。
  • 本書は、ラボット開発者林要さんのAI、そして人間考の1冊です。
  • 本書を通じて、これからの時代に必要な技術と人への見立ての新たな角度を得られます。

生産性至上主義の先へいけるか!?

AIは、人類を排除しようとしてません。排除しようとしているのは、私たち自身なのかもしれません。もっというと、私たち人類が求める「生産性至上主義」というココロが、人類の特徴に負の側面を際立たせて、置き換えようとしているのです。

生産性至上主義者の究極の選択は、「人類は不要だ」という姿である可能性は否定できません。

5章 シンギュラリティのあと、AIは神になるのか?

ドラえもんの映画を思い出してみると、よりイメージしやすいでしょう。テクノロジーの暴走という事件として描かれるロボットや技術の氾濫に、藤子・F・不二雄さんは、人類に内在する凶暴性を託しました。同じように、映画ターミネーターや、マトリクスが描くディストピアも、私たちの欲望や目的を失った姿をありありと描いた終末のようでもあります。

私たちは、すでに私たちの危険性に気づいていて、その違和感をどうしたら形にできるのかを考え続けてきたと言っても良いかもしれません。ロボットが、人類に近い存在になりつつある今だからこそ、さらに彼らの究極的に生産性が高い能力を知れば知るほど、恐怖と無力感を覚えるのです。

人とは何か、いまAIが実用化されつつある中において、私たちは新しい見立てと、ビジョンを見出すタイミングにあるのかもしれません。

逆算的に見えてくる人類の役割とは!?

人類は、いらないわけがありません。人類が作った技術であるAIやロボットをパートナーとして、私たちは、新しい世界観へ足を踏み入れていきます。

幸福や、ウェルビーイングの持続可能性(サステナビリティ)を追求する世界へ。

きっとAIは最高のパートナーになります。AIは多くの情報から最適な解を瞬時に見つけ出し、候補を提示する機能に極めて優れています。ただ、一方で、AIができないこともたくさんあります。

AIが機能的学習のために多くの情報を必要とするのに対して、人類は遥かに少ない情報から、なにを考えるべきかを決め、仮説をつくることができます。

7章 ドラえもんの造り方

そして、人類は、探索と試行を繰り返し、驚くべき柔軟性で新しい環境に適応することができます。

これこそが人類の素晴らしさです。

こうして、成長を実感した私たちは、新しい境地へと探索と試行を繰り返していくことができます。そして、旅を続けられます。

人類とAIの関係性とは!?

その過程で、人類の仕事は「適切な問いを立てること」になります。

7章 ドラえもんの造り方

適切な大きさと内容の問いを与えれば、それをAIは解いてくれます。でも、AIの解答は、それっぽいけれど、「適切」とは言えないものになります。

その正当性をさらにAIで確認したり、改善したり、もしくは自ら問いを見直したりするのが人類の仕事になるのだと考えられます。

AIは、人類の立てた問いに対して、世の中にあるパターンを映し出してくれる鏡です。

7章 ドラえもんの造り方

浅い理解でこなせていた仕事は、AIが代替することができますが、さらに深い理解や見識、視点が必要な仕事は、AIには代替することができません。問いとしての視点が、人類が磨くべき特徴になります。

私たちにとって大切なのは、立てた問いの「試行力」です。行動して、新しいより理想的な境地をどうしたら見出すことができるのか、旅を続けることです。

原動力は成長の実感です。成長については、ぜひこちらの投稿「【1日の成長へ!?】人生の成功とは何か|田坂広志」もご覧ください。きっと素晴らしいヒントを本書から得られると思います。ぜひ!

まとめ

  • 生産性至上主義の先へいけるか!?――人類を不要にするのは、AIではなく、人類だけです。
  • 逆算的に見えてくる人類の役割とは!?――「問い」と「試行」です。
  • 人類とAIの関係性とは!?――AIは私たちと社会を映す鏡です。
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