【課題設定が命!?】解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法|馬場隆明

解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法
  • どうしたら、新たなビジネスチャンスを掴むことができるでしょうか。
  • 実は、まずは、課題設定の解像度が重要かもしれません。
  • なぜなら、課題以上のバリュー(価値)は出せないからです。
  • 本書は、「解像度」を高めることをヒントに、新事業創造のための思考について説いた1冊です。
  • 本書を通じて、新しいビジネス創造にあたって検討するべき情報の全体像を知ることができるでしょう。

前回の投稿「【思考の全体像を身に着けよ!?】解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法|馬場隆明」において、本書がテーマとする「解像度」を高めるための4つの視点(「深さ」「広さ」「構造」「時間」)についてレビューさせていただきました。今回の投稿では、さらに、2つの視点、「課題」と「解決策」について具体的なポイントについて触れさせていただきます。

ビジネスの根幹とは!?

ビジネスの根幹にあるのは、「課題」と「解決策」です。

課題があり、それに対する解決策があって、両者がうまく重なることで課題解決がなされて、価値が生まれるのです。

上げるべきは、課題と解決策の解像度

これら2つの解像度を上げる思考が重要です。

また、順番も重要です。まずは、「課題」設定に取り組みましょう。現代は、問題とそれに基づく課題が希少な時代です。一方で、解決策が成熟化する中で、過当競争になっています。新たな課題設定で、ポジショニングしましょう。

こちらの過去の投稿「【これからの働き方の羅針盤!】ニュータイプの時代|山口周」も問題の希少化を知るのには、おすすめです。

課題発見のための3つのポイントとは!?

まず大切なのは、課題発見ですが、どのような課題を見つければ可能性が広がるでしょうか。著者の馬場隆明さんは次のような3つのポイントで説明してくれます。

  • 1)大きな課題である
  • 2)合理的なコストで、現在解決しうる課題である
  • 3)実績をつくれる小さな課題に分けられる

とくに大切なのは、大きい課題であるかどうかです。というのも、あまりに小さい課題だと、その後の解決によって生み出される価値(バリュー)も小さくなってしまい、ビジネスがスケールし辛いからです。

課題や問いが重要視される理由は、良い課題を選べるかどうかで生み出される価値がほぼ決まると言っても過言ではないからです。

課題以上の価値は生まれない

課題発見に際しても、「解像度を上げる」ための4つの視点を活用しましょう。まずは、「深さ」です。「深さ」を追求していけば、「広さ」「構造」「時間」の視点がついてきます。

解決策発見のための3つのポイントとは!?

ついで、解決策についてです。解決策についても、3つのポイントを掲げてくれています。

  • 1)課題を十分に解決できる
  • 2)合理的なコストで、現在実現しうる解決策である
  • 3)他の解決策に比べて優れている

課題設定とあわせて、解決策の解像度を上げる際のヒントになります。

複雑なものを複雑なままに捉えるためには高い解像度が必要です。

Column 世界を鮮やかに感じるための解像度

世界をそのまま理解することは、大変難しいことです。知識も、視点も、視野も必要になります。本書は、そんな世界の理解についても視点をくれる大変ユニークな1冊だと思います。

公園に行って「戻りが生い茂っている」という風に理解するか、木の種類や名前まで言えて、さらにその同じ木の中でもこの木はどのように異なるのか、そしてその葉っぱの葉脈の特徴まで言い当てられるか。木の種類や葉脈の特徴まで言える人は、高い解像度で公園をあるき回ることができ、その公園の美しさをもっと楽しむことができます。
食事への解像度が低ければ、「美味しい」「美味しくない」程度しかコメントできません。しかし解像度が高ければ、様々な味の違いを理解できますし、複数のお店の味の比較もできます。その美味しさを言葉にして、誰かに伝えることだってできるでしょう。

Column 世界を鮮やかに感じるための解像度

これは、もしかすると「勉強すること」に繋がるのかもしれません。

内的な理解、価値観のみなおしには、新しい世界に飛び込んでみて、その中で、揉まれて新しい知識や経験を通じた知恵を身につけることができる・・そうして、自分の理解の解像度をあげていくことが、人生をさらに色鮮やかにしてくれるのかもしれないと思いました。

また別の確度から、勉強について語ってくれている本をこちら「【生きるための知恵の身につけ方とは!?】勉強するのは何のため?|苫野一徳」でご紹介しています。ご興味がおありでしたら、ぜひ!

まとめ

  • ビジネスの根幹とは!?――「課題」と「解決策」の設定です。
  • 課題発見のための3つのポイントとは!?――大きな課題であり、合理的なコストで、現在解決しうる課題であり、実績をつくれる小さな課題に分けられることです。
  • 解決策発見のための3つのポイントとは!?――課題を十分に解決でき、合理的なコストで、現在実現しうる解決策で、他の解決策に比べて優れているものです。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!