- これからの時代をいきいきと生きていくには、何が必要でしょうか!?
- それは、0→1でものごとを作り出す活動かも。
- なぜなら、ルールを自分で作る人が活きる時代に変わってきているからです。
- 本書は、プレステ初期開発メンバーとして知られる茶谷公之さんによる創造の1冊です。
- 本書を通じて、ものごとを作り出すとはどういうことか、想像をふくらませることができます。
夢中になろう!?
変化の時代、自分でルールを作る人が最強です。いち早くものごとを判断し、プロトタイプを走りながら創り、顧客にとう。スピードこそ、品質だと信じて、がんばってデファクトスタンダードを作り出すプレイヤーが、多くの人を引き付け、事業の永続を担保します。
AIの登場もさらにそのスピードを加速させているでしょう。AIは人の行っていた仕事を代替してくれます。多くが、人がやらなくてもよい仕事であると思われます。そうした中で、人はどんな仕事をやっていくべきか、そして、いかに生きるべきかが、一人ひとりの人生の課題として、目の前に表れてきます。
AIと敵対するのではなく、AIの特徴をよりよく知りながら、自分の活動をアップデートしていく考え方と能力が必要になります。そして、人が担務する仕事として、ひとつヒントになるのが本書のキータイトルとなっている「つくる」ということです。
「つくれる」人だけは、ずっと仕事がなくなることはありません。
introduction……はじめに
人間が唯一テクノロジー(AIを含む)に優るのは、0→1でつくる能力です。もっといえば、つくりたい!という欲求かもしれません。テクノロジーの原動力は電気ですが、人間の原動力は志です。WHYからものごとをはじめることで、人は空を飛んだし、その数十年後、月にも行きました。
まずは妄想しましょう。それが企画になり、現実になります。
introduction……はじめに
WHYや自分がおもしろい!と感じることを突き詰めていると、気づけばキャリアができていると思います。キャリアは目的ではなく、半ば結果として立ち上がってくるものなので、実は、明確なキャリアプランがある・ないで、杞憂することはないのです。大切なのは、自分がやりたいこと・やるべきこと・できることのベクトルを持っているかどうかです。
3つの特徴を兼ね備えた人になりましょう。
- おもしろい仕事を追い求める人。
- 変な人から学べる人。
- 自分なりにまっすぐに歩める人。
3つの仕事の流儀を兼ね備えていけば、きっと創造する人に近づけます。
創造するとは、どういうことか!?
つくること、創造することの解像度を上げてみましょう。ワインの誕生についてフォーカスしてみます。ワインは、紀元前6000年代のジョージアが発祥地のひとつといわれています。
ワイン発見と進化のポイントは、以下のとおりです。
- 「ぶどうの木がある」というのは、現実世界の観察「データ」です。
- 勇気ある最初の一人が、ぶどうを食べてみると“おいしい”という「情報」に変わります。
- また、ある人が果実が自然に発行してできた天然醸造酒を発見し、発酵という現象を知ります。
- アルコールを作る法則や原理が、「知識」として人間に蓄えられていきます。(ミーム)
- 基本的なワイン醸造の方法を知った人は、さらにおいしいワインを求めて探求を続けます。
- そして、膨大な時間と数えきれないトライが「知識」を更新していきます。
- 人間が制御できない天災や外注などに立ち向かう「知恵」も生み出されていきます。
「知識」はコピペが可能ですが、「知恵」はコピペが難しいです。非言語領域が含まれるためです。「知恵」とは、経験からものごとの心理や根本を捉える能力のことです。
デジタルエコノミーの時代においてもAIなどが模倣することのできない領域であり、人間がその能力を発揮できる重要な領域です。つまり、知識の相対的価値はこれから下がり続けるでしょう。
大量の場数を踏むことが大切
「知恵」についてはこちらの1冊「【モデルとダイナミズムを見つめよ!?】本質思考:MIT式課題設定&問題解決|平井孝志」もぜひご覧ください。
OODA(うーだ)でいこう!?
しばしばPDCAと言われる進め方があるでしょう。一方、OODA(うーだ)と呼ばれる方法があることにも注目しておきましょう。
OODAは、次の4つのステップを踏んでいきます。
- Observe(観察)
- Orient(方向づけ)
- Decide(意思決定)
- Act(行動)
このOODAは、ジョン・ボイドさんという元米空軍大佐が、自らの体験に歴史上の知見を重ね、完成させました。状況が常に変わる中で、自分の行動をよりよいものにするために、まずは、変化を観察することから始めることにポイントがあります。
PDCAは、まずPlan(計画)ありきです。これは、状況が一定期間不変であることを前提とすることから、対象物が変化する状況において、現実とのズレが起きてしまう可能性があります。
マインドセットにも触れる点にもなりますので、OODAという方法もあるのだという認識のもと、自分の考え方や行動をアップデートしていきましょう。
徹底的に観察しましょう。そして、今、何が問題かを明確にしましょう。
PDCAをやめよう
同じような変化する状況をポジティブにとらえていきながら変革し続ける考え方については、こちらの1冊「【「手中の鳥」を探せ!?】エフェクチュエーション|吉田満梨,中村龍太」もぜひご覧ください。
まとめ
- 夢中になろう!?――キャリアありきではなく、自分の志ありきで、進もう。
- 創造するとは、どういうことか!?――トライを続け「知識」と「知恵」を蓄えて、活かしすることです。
- OODA(うーだ)でいこう!?――観察を入り口に、変化する状況に対応しましょう。