- ビジネスアイデアや新規事業に取り組む時、どのような視点が必要でしょうか。
- 実は、解像度を上げることが大切かもしれません。
- なぜなら、ビジネスは特定の明確なニーズをもった顧客に対して、明確な解決策を提示することだからです。
- 本書は、そんなビジネスの精度を解像度を上げることに沿って示した全体俯瞰の1冊です。
- 本書を通じて、ビジネスにおける思考とは何かをとらえるきっかけを得られるでしょう。
いかに、高い解像度を得られるか!?4つの視点とは?
本書は、ベンチャー企業支援や新規事業創造の支援で、数多くの実績をお持ちの馬場隆明さんによる、ビジネスにおける思考を全体俯瞰する1冊です。本書を一貫するのは、「解像度を上げる」考えかたです。
解像度が低いままビジネスをするのは、霧のなかで矢を射るようなもの
はじめに
と、馬場隆明さんはいいます。いかに、ビジネスコンセプトの解像度をあげていくことができるかにこだわりましょう。
解像度と一口にいっても4つの視点に分解することができます。
その解像度の高さが何によって構成されているかを考えたときに見えてきたのが、「深さ」「広さ」「構造」「時間」の4つの視点です。
解像度が高い人が持っている4つの視点
漠然と、解像度を捉えるのではなく、具体化に向けて、4つの視点を大切にしてみましょう。
- 「深さ」・・原因や要因、方法を細かく具体的に掘り下げることです。
- 「広さ」・・考慮する原因や要因、アプローチの多様性を確保することです。
- 「構造」・・「深さ」や「広さ」の視点で見えてきた要素を、意味のある形で分け、要素間の関係性やそれぞれの相対的な重要性を把握することです。
- 「時間」・・経時変化や因果関係、物事のプロセスや流れを捉えることです。
これら4つを意識して、あなたが対象としているビジネスについて、どれだけの解像度が把握できているかを見渡してみましょう。
大切なのは、4つの視点のうちどれ?!
4つの視点のうち、もっとも重要なのが、「深さ」だといいます。理由は2つあります。
馬場隆明さんが、いろいろな経営者やビジネスマンと接している中で、圧倒的に「深さ」が足りていないケースがあること。そして、その「深さ」を追求していく過程で、自然と「広さ」と「構造」は伴ってくることにあります。
深さがなければ、課題を考えるときも何が根本的な問題であるかが分かりません。
深さ
大切なのは、現場に出ていくことです。リアルに触れて、あなたが感じる違和感や課題を言葉にしてみましょう。きっと「深さ」が伴ってきます。現場に転がっている希少で具体的な、つまり深い情報を先に得ましょう。
そして、深い情報をもって共有することで、「この人は優れた洞察を持っている」と思われやすくなり、人を巻き込みやすくなるのです。そうして繋がった様々な人や情報を結びつけ、「広さ」や「構造」を伴わせていくのが、ゼロ1の仕事です。
まず深さを確保することで、解像度を上げるサイクルが回り始めるのです。
基本的に「深さ」が足りない
高い解像度のためには、「情報」と「思考」と「行動」の組み合わせで至ることができます。ある程度の情報と思考があれば、あとは行動するだけで、一定の解像度へ行き着く道筋が得られます。
情報を得たらすぐに思考し、思考したらすぐに行動し、行動をして情報を得たらまた深く思考する、これを短時間で繰り返すことが解像度を上げるコツです。
過去の投稿「【THE POWER OF JUST DO IT!!】セルフコントロール大全|堀田秀吾,木島豪」の行動が何よりも大切という内容が思い出されます。
4つの視点×2つのビジネスファクター!?
ビジネスは、「課題」とその「解決策」です。双方の解像度を高めていく過程が、ビジネスの具体化に繋がります。よって「課題」「解決策」×「深さ」「広さ」「構造」「時間」のマトリクスを埋めていく感覚を覚えましょう。
この中でも特に大切なのは、「課題」です。
このように課題や問いが重要視される理由は、良い課題を選べるかどうかで生み出される価値がほぼ決まると言っても過言ではないからです。
課題以上の価値は生まれない
次回もまた、本書を取り上げさせていただき、具体的な「課題」「解決策」の解像度の高め方について、レビューをしてみたいと思います。
上記、ご覧頂くように、本書は、ゼロ1の仕事を創出する際の、全体俯瞰の1冊です。大変おすすめの内容ですので、ぜひお手にとっていただき、内容をご確認いただければと思います。
過去の投稿「【「問い」は、力を解放する!?】0→1の発想を生み出す「問いかけ」の力|野々村健一」においても、ゼロ1を生み出す問いの力が具体的に説かれていました。おすすめです。
まとめ
- いかに、高い解像度を得られるか!?4つの視点とは?――「深さ」「広さ」「構造」「時間」です。
- 大切なのは、4つの視点のうちどれ?!――「深さ」が足りていないケースが多く、また、「深さ」を突き詰めていく過程で「広さ」と「構造」が伴うことがあります。
- 4つの視点×2つのビジネスファクター!?――「課題」と「解決策」を4つの視点で解像度をあげていくことがポイントです。