【コーチ自身の“態度”こそが、キー!?】コーチの質問|齋藤淳子

コーチの質問
  • どうしたらコーチングを活用して、自分を、人とよい関係をつくれるでしょうか!?
  • 実は、キーは、態度にあります。
  • なぜなら、態度こそが、問いを生み、問いが結果として気づきをもたらすからです。
  • 本書は、コーチングの心構えを考える1冊です。
  • 本書を通じて、コーチをスキルセットだけではなく、マインドセットサイドからも検討できます。

自分を見つめよう!?

コーチングは、問いからはじまります。10年後は?20年後は?自分はどうありたいか。実は、一見途方も無いような質問を自分に問いかけることで、本当に人生をより良い方向へと変えていくことができます。人は、考えたり言語化したことを叶える力があります。たしかに1日1日の変化というのは些細なものです。それに気づかないこともあるでしょう。でも1日1日が積み重なってったさきに大きな成長や達成が待っています。そして1日1日の積み重ねこそが、人生であるとうことも事実です。

想像したり言葉にしたことについて、叶える力をもつ私たちですが、あえてそうした考えや言葉に意識的になる機会は少ないのではないでしょうか。仕事や私生活におわれてしまって、なかなか自分の未来を考える機会がない・・そんなときこそ、まず自分自身を振り返ってみてもいいかもしれません。そんなときにも、コーチングのスキルセットとマインドセットは役立ちます。

コーチは、まず自分を振り返ることからスタートします。コーチングというと、相手との関係にフォーカスされがちですが、実は、自分自身の態度によって、相手との関係を見出し、そこから互いに気づきを得る過程であるので、実は、自分自身がいかにあるかが、すべてを決めると言っても過言ではないのです。

自分自身を振り返るときに、自分の考えについて意識を向けてみるのが良いです。

あなたが、人に質問をする時次のどのような質問が多いでしょうか。

  • 肯定形
  • 否定形
  • 現在形
  • 未来形

実は、この質問のベクトルは自分自身の思考につながっています。自分の深層にある意識に目を向けてみましょう。どのカタチが良い悪いということではありませんが、自分を知ることが大切です。

実際に私も前には、意見を言ったり質問をしたりする時、否定形のアプローチが多いことが自分で気がかりでした。例えば、「コップの中に半分しか水がない」とか「**が不足してるから、難しい」とか、そういう考え方が優勢で、なんとなく、そこにモヤモヤとした気持ちを抱え続けていたのです。

ある時から、それがポジティブサイドに移り初めて、肯定形と否定形の総量が覆ったときから、なんとなく楽になってきました。ものごとには必ず多面的な捉え方があります。だから、自分がどの方向からものごとを見る癖があるのかを知ることは自らを省みるとても大切な視点になります。

まずはコーチがなりたい関係に向けて自らのコミュニケーションを変えていくことから、だと思います。

コミュニケーション(質問)によって知る「私」

ぜひ知らず知らずのうちに身に着けているものの見方の癖を見直してみましょう。

ゾーンを探そう!?

自分の特徴や興味を素直に知ることはとても大切です。好きなことや特異なことであれば、それが仕事だろうが遊びだろうが、自然に行うことができるからです。その無心の継続こそが、結果的に自分自身の人生を構築していく秘訣になります。誰かに評価されなくとも、自分自身がなぜか関心を向けて取り組み続けてしまうことに、意識を向けることが大切です。

誰かに言われてやることではなく、自らはじめてしまうことに素直になるのです。

著者の齋藤淳子さんは特に相手方に向けて次のような特徴を感じ、その人が本当に好きなことを見つけるといいます。ぜひ自分自身にも応用してみたい視点です。

  • 普段よりも反応も進捗も速い。スピード感を持って取り組む。
  • 仕事を受けた時に、質問が出る。(すでに歩いているイメージがあるから)
  • こうしてもよいですか?とやり方の質問が出る。
  • 言われなくても報告をしてくる。(うまくいっているから見て欲しい)
  • 必死にやっているそぶりを見せない。(本当に楽しんでいるのかも)
  • それに関して新しい技法が入ってきても直ぐに習得している。
  • 時間の影響を受けていないように見える。(時間を気にせずやっている)
  • 「あれ?」と思うようなこと、いつもと違うことを言ってくる。
  • そのことについて話したいという雰囲気がある。
    (いつもよりも、こちらをまっすぐ見てくる、なぜか目が合う)

これらの無意識のサインは、とても重要です。行動に深層心理が現れるからです。相手の行動にフォーカスしてみることも大切ですが、自分自身はどんなときに、上記のようなモードになっているかを知るのも、態度を決めるとても重要な視点になります。

自分という存在を俯瞰して考える時、環境に対しての作用を鏡に自分を見つめてみることも齋藤淳子さんは、仕事の現場で先輩から次のような言葉をかけられたことをきっかけに、自分について深く問いを持つようになったそうです。

「君がここに居るのと居ないとでは何が違うと思っているの?」

質問が人を励ます

自らをアップデートし続ける言葉として齋藤淳子さんは、いまでも反芻し続けているといいます。

あなたはどちらのマインドセット!?

2つのマインドセットで自らを俯瞰してみましょう。ビクティム(被害を受ける)アカウンタブル(責任を負う)です。

◆ビクティム

  • 私は何かをしてもらうひと
  • 誰かがやる
  • 私は運がよい  運が悪い
  • あの人のせい  環境のせい
  • これしかない
  • 部下はこうあるべきだ
  • ぐち  不平不満
  • あいつはダメだ
  • 他人に期待をかける

◆アカウンタブル

  • 私は何かを始動する人
  • 自分も含め皆で出来ることを探す
  • 全ては自分が創りだしている
  • 自分がこの状態を創り出している
  • やり方は様々だ  その一部がこれだ。
  • 部下とパートナーシップを築く
  • 不平をリクエスト  提案に変える
  • 関係を変えていけば何かが始まるかも
  • 「私」や「私たち」に期待をかける

これらの違いに、気付くことがポイントです。実は、これが否定的・肯定的な自分の意識にもつながっていきます。ビクティムは、環境に対して閉じた存在、アカウンタブルは、開いた存在というイメージでしょうか。

アカウンタブルな人、ビクティムな人という人がいる訳ではなく、私たちはいつだって、どちら側にもなるのです。
自分がビクティムであることに気がついた時、何かできることはないかと考えることなのだと思います。

意識と行動 2つの視点

大切なことは、「ものごとの見方や、自分の気分、そして環境さえも、自分で選ぶことができる」ということです。自分で何もかも選ぶことができるのだから、何も悩む必要はないし、苦しむ必要はないのです。選択肢が無限にある中で、考え方を常にアップデートしながら、積極的な選択を繰り返して、1日1日を積み重ねていくアクションをとっていきましょう。

著者・齋藤淳子さんのホームページはこちらからどうぞ。

コーチングについては、こちらの1冊「【対話は人を癒やし、変化させる!?】Coaching A to Z 未来を変えるコーチング|ヘスン・ムーン」も大変おすすめです。ぜひご覧ください。

まとめ

  • 自分を見つめよう!?――質問の内容ではなく、その質問をする自分自身を俯瞰しましょう。
  • ゾーンを探そう!?――熱中してしまうことから、自分を知ることも大切です。
  • あなたはどちらのマインドセット!?――常に自分の心を振り返り、言動にフィードバックしましょう。
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