- どうしたら、会社組織をよりよく舵取りできるでしょうか!?
- 実は、経営と社員の役割の違いを再検討することかも。
- なぜなら、経営者しかできない仕事が存在するからです。
- 本書は、マネジメントにレバレッジを効かせ、よりよい組織運営を目指す1冊です。
- 本書を通じて、経営者が持っていたい視野・視点にヒントを得ます。
経営者の役割とは!?
会社がうまくいかない、その分水嶺は、経営者が握っています。いかなるトップ、役員、幹部であるかで目指すべき方向性の定義が異なり、さらには、そこへ向かうための内外リソースの認識、定義、さらには、活用指針も全く異なるからです。
経営陣がどういった人物であり、何を考え、どのように行動しているか。
はじめに
端的に言えば、「経営者の思考」がいかなるものかが、うまくいく会社とうまくいかない会社の違いを作り出している。
「思考」というOSを整えていく必要が、経営陣には求められます。次のような誤解がよくあります。それは、「経営者が先頭に立って、みんなを引っ張るべきだ」というものです。この誤解によるデメリットは、現場に長時間労働を強いたり、厳しいタスクを課すだけではなく、経営者自身が忙しいと、考える余裕がなくなるという点にあります。
そうすると全ての経営判断が対処療法的になり、その場しのぎの経営になりかねないのです。マイナスのスパイラルに陥らないためにも、経営陣は考える時間を持ち、組織の向かう先とそのための適切な行動指針を示し続けることです。
でも、経営陣は、一般的にとても忙しい!という人ばかりです。
- 仕事が忙しくて、考える暇がない。
- 毎日仕事に追われていて、ゆとりが大切なのはわかるが、うまく時間を作ることができていない。
などなど、毎日の時間のやりくりに苦心している方も少なからずいらっしゃることでしょう。
ただ、経営について本質的に考えることができるのは、「経営者しかいない」ということを認識し、まず、自分の時間の使い方についてよりよい方策を見出し、ゆとりをもった経営を推進することです。
「働くな、収益をあげろ」
山田昭男――未来工業創業者
これは、未来工業という電気設備資材の会社なのですが、社員を働かせないことで有名です。休暇を奨励したり、残業をさせなかったりするのですが、収益はどんどん上がっています。
山田昭男さんも、本書の著者本田直之さんがフォーカスするのは、「頭を使って、仕組みをつくろう!」ということです。
経営者が持つべき問いとは!?
経営者自身は、自分自身に問いを投げかけ続けることです。自分は、「舵取り」をしているのか!?という問いです。舵取りとは、営業や顧客サービス、PRといった細かなことを意味しません。会社全体という船全体の航路を定めることです。
あるべき(ありたい)自分たちの会社像を率先して描き、現在とのポジションのギャップをうめるために、組織を適切にビジョニングしていく活動が大切です。
今後、どのような方向に会社を成長させていきたいのか――これが定まっているのといないのとでは、のちのち大きな差が出てくる。
Q21 舵取りをしているか?
日々の業務のレイヤーよりも抽象的なレイヤーでも思考をめぐらし今後の大きな方向感を見出し続けていくことがキーになります。ミッション、ビジョン、バリューを常に検討しながら、大きなベクトルを常に示し続けることが大切です。
ミッション、ビジョン、バリューについては、こちらの1冊「【MVV理解の解像度上げられる!?】理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ|佐宗邦威」によって、冷静に自社との距離感、自社にとっての意味を見出すことが可能です。ぜひご覧ください。
向かう先を定義しながら、1つの事業だけにフォーカスし続けることを避けることもキーです。1つの事業だけではリスクが増大します。次々に意味のある「探索」に対してリソースの配分を指示することも経営者の重要な活動の一つになります。
探索についてはこちらの1冊「【現実的アジャイルでいけ!?】両利きの組織をつくる|加藤雅則,チャールズ・A・オライリー,ウリケ・シェーデ」も基本的なマインドセットを養うことが可能です。ぜひご覧ください。
仕組み化とは!?
経営陣は、また、資本の本質について理解している必要があります。資本主義の仕組みや資本をどう活用して、アウトカムに繋げていくのかをケアする必要があります。
例えば、資本家、労働者、資本の関係を前提として理解していることで、株主との関係や、市場との関係、労働者との関係を再検討しながら、それらをつなぐ自らの位置付けを俯瞰して設定することが可能になります。
また、お金を使おうとしているときについては、「費用は、投資なのか、消費なのか」を切り分けて考えることによって、費用対効果を念頭において舵取りをすることが可能になります。
資本主義の仕組みや投資に対する考え方を学ぶためには、こちらの1冊「【自己内利益を考え、積み上げる人生を送れ!?】人生格差はこれで決まる 働き方の損益分岐点|木暮太一」や「【ROICは投資家とのコミュニケーション!?】ROIC経営:稼ぐ力の創造と戦略的対話|KPMG FAS,あずさ監査法人」をぜひご覧下さい。
経営陣は、ものごとの前提、社会の仕組みのそれぞれを念頭に起きながら、具体的な企業活動の舵取りを行っていきます。
そのなかでも本書の主張は、レバレッジを効かせられるような「仕組み」を構築することです。例えば、営業を考えてみても、仕組みがあれば、売ろうと思わずとも売れる状態を作ることが可能になります。
大抵の人は、収入を増やすには仕事の量か労働時間を増やすしかないという固定観念にとらわれているものだ。
ブライアン・トレーシー
売り込まなくても売れる仕組みを作る、3つのポイントを意識してみましょう。
1)売るものが明確かつシンプルであること。
2)商品の資料など説明のためのツールをしっかり作ること。
3)キーとなる優良顧客を確保すること。
あるいは、ブランドという観点もレバレッジを効かせるための重要なファクターです。
ブランドを作ってPRを行うには、自社に関して長期的な視点を持つことが不可欠になります。誰かに知っていただき、そして「なんとなく好き」な状態を目指すのがブランド化ですが、この状態を作るには、時間と労力が膨大に必要です。なによりも毎日の企業活動が最も重要なファクターとなります。その時、欠かせない視点が「一貫性」です。一貫した思想のもと企業活動と広報・PRが連動することによって、効果的にブランド化を積み重ねていくことが可能になります。
特にPRは、会社の印象を作る非常に重要な活動です。最初は経営者が自ら先頭に立つことが理想でしょう。
上記のように営業やブランド化以外でも仕組み化は効果を発揮します。仕組み化をよりよく考えるヒントは次にカカが得るとおりです。
1)やったほうが良いものはどんどん仕組み化する。やらなくていいことは仕組み化を絶対にしない!
2)長期的な視点で業務を見ること。仕組み化は作るまで時間がかかるが、作ってからは自動的に進む!
現場サイドへの権限委譲に際しては、次の4つのポイントもケアして、仕事のムリ・ムダ・ムラが発生しないようにしましょう。
- 経営者の仕事か、社員の仕事か、を検討する。
- ルーチンの仕事か、考える仕事か、を検討する。
- 社内でやるべきことか、社外でやるべきことか、を検討する。
- そもそも必要な仕事なのか、を検討する。
仕組み化を図ることができれば、自社内リソースに余裕が生まれ、考える時間を経営者も現場も確保することが可能になります。仕組み化を行えば、あとは、経営者としての正しい認識を育むための心や考え方をブラッシュアップしていきましょう。インプットとアウトプットを繰り返し、理想の状態へと自らを近づけ、適切な判断ができる状態へとアップデートを続けましょう。
まとめ
- 経営者の役割とは!?――会社の舵取りと考え続けることです。
- 経営者が持つべき問いとは!?――いかに舵取りができているか?です。
- 仕組み化とは!?――誰が何をどうやってするべきかを、検討することにほかなりません。