- ものごとを捉える基本となる視点は、何でしょうか!?
- 実は、時間に対する捉え方から見えてくることが大きいかも知れません。
- なぜなら、厳密には時間というものは存在しないからです。
- 本書は、物理法則の根本に迫る1冊です。
- 本書を通じて、世界の新しい捉え方にフォーカスすることができるでしょう。
「現在」とは!?
わたしたちの「現在」は、宇宙全体には広がらない。
第3章 「現在」の終わり
現在という概念は、自分たちを包み込む「泡」のような存在です。泡の広がりは時間を知覚する精度によって決まります。ナノ秒単位であれば、数メートル。ミリ秒単位であれば、数キロメートル。すぐそこにいる人だって、厳密に言えば、異なる時間を生きているのです。厳密に言えば。不思議なことです。でもそれを私たちは近くとして、同じ時間を一緒に生きているように感じている。
この知覚の誤差について、本書は、「時間は存在しない」というセンセーショナルなタイトルとともに説いてくれます。
遠くにあるのは、わたしたちの過去(今見ることができる事柄の前に起きた出来事)だ。そしてまた、わたしたちの未来(「今、ここ」を見ることができるこの瞬間の後に起きる出来事)もある。
第3章 「現在」の終わり
この物理的解釈を発見したのは、アインシュタインです。
火星なら、15分。プロキシマ・ケンタウリbなら、8年。アンドロメダ銀河なら、数百万年の「合間」がそこには存在します。この合間は、過去でも、未来でもありません。
アインシュタインの言葉については、こちらの投稿「【幸せな人生のために必要なこととは!?】HOW TO THINK LIKE Einstein アインシュタインの思考哲学|ダニエル・スミス,菅原登記子」もぜひご覧ください。
時間の正体とは!?
宇宙全体に目を向けていけば、アインシュタインの法則の通り、時間は、1つでないということがわかります。また、驚くべきことに、方向もなく、ものごとと切っても切り離せず、「今」もないということがわかります。
この世界が出来事のネットワークであるという事実に揺らぎはない。
第6章 この世界は、物ではなく出来事でできている
出来事の繋がり合いがこの世界を構築しているものだと考えると、不変はなく、非常に動的な世界観を持つことができるでしょう。「~である」ではなく、常に世の中は「~になる」という用語があっているのかも。
この世界は意志ではなく、束の間の音や海面を進む波でできている。
第6章 この世界は、物ではなく出来事でできている
波は、波であるから、ここに存在している・・たいへん興味深いものです。動き続けているからこそ、波として認識される。世の中のすべての出来事はそうした、波のようなものなのですね。
うねることで存在する波・・こちらの投稿「【すべては動くことで存在している!?】頭がよくなる逆説の思考術 (白取春彦の思考術) 頭がよくなるシリーズ|白取春彦」もぜひご覧ください。
そして、世界の正体とは!?
この世界の根源にあるのは、時間・空間に先立つネットワークであり、そこに時間の流れは存在しない。
第12章 マドレーヌの香り
すべてが繋がっていて、その結果として、空間や時間ができているという思想は、仏教や禅が直感的に見出してきた、「ご縁」や「縁起」の概念と重なり合うようです。人はもしかしたら、物理的法則が科学の発達で理解されうる用になったよりも以前から、こうしたつながり、ネットワークをなんとなく知覚していたのかも知れない、と考えると、非常に興味深いです。
こちらの投稿「【仏教の教えを一言でいうと!?】完全版 仏教「超」入門|白取春彦」もぜひあわせてご覧ください。
だからこそ、計画的偶発性にもつながるのかも・・とも、解釈してみたり。まずは、「行動」があって「つながり」を作り、その結果として、何かが生まれてくる可能性にかけることが大切なのかも知れません。
あらゆることは計画は事前にできない・・だからこそ、まず動いてみて、最善をつくして考え、行動し、見直し、よりよい方向へ転換していくということが、思想になります。
こちらの1冊「【幸運は引き寄せられる!?】その幸運は偶然ではないんです!――夢の仕事をつかむ心の練習問題|J・D・クランボルツ,A・S・レヴィン」もぜひ、改めて読みたい気持ちになりますね。
まとめ
- 「現在」とは!?――自分をつつむ泡のような存在です。
- 時間の正体とは!?――時間はこの世界のほかの事物から影響をうける一要素です。
- そして、世界の正体とは!?――出来事のネットワークです。