- どうしたら早くラクに仕事がデキルようになるでしょうか!?
- 実は、コツが重要かも。
- なぜなら、コツが身についていれば、アウトプット→インプットの効果発現の勘所がわかるから。
- 本書は、どんな業界でも知っておきたい仕事のコツを説いた1冊です。
- 本書を通じて、自分の時間という最も貴重なリソースを有効活用する考え方を知ることができます。
本書は前回の投稿「【さして苦労していないのに、仕事が回る!?】もっと早く、もっと楽しく、仕事の成果をあげる法 知恵がどんどん湧く「戦略的思考力」を身につけよ|古谷昇」のリバイバルです。拝読頂く場合は、どちらか1冊かと思いますが、ぜひ繰り返し読んでいたき、内容を体内化できるといいな!と、私も思いました。
課題設定を間違えるな!?
どうしても私たちは、解決策の方に目が行きがちです。多くの場合アイデアとは、解決策のことで、すでに設定されている(あるいは漠然と見えているような気がする)問題を取り扱っています。ここで意識したいのが、解決先が先で、問題が後ではないのです。正しくは、問題が先で、解決策が後なのです。だから、最初に問題を見つけなくてはいけません。もっというとその問題を課題に置き換えなくてはならないのです。
これは、中小企業診断士の2次試験の問題でもかなり重要な視点です。これを知らないで、突入していくとケーススタディの筆記を誤ってしまうことになります。むしろ、2次試験全体が、この問題→課題→解決策のレイヤーと粒度を間違いなく正しく捉えられるか!?という内容であると言っても過言ではないと、私自身は感じます。
では問題→課題→解決策とは何か。
- 問題:~~ない。(現象)
- 課題:~~すること。(問題に対していくつか出てくる)
- 解決策:~~する。(アイデアと実行プラン;課題に対していくつか出てくる)
上記は問題に端を発するツリー構造として捉えられます。
例えば、利益が確保できていない、は、問題点です。課題点としては、例えば、
・月次で収支を確認して、利益意識を身につけること。
・事業単位で、採算性を確認すること。その上で、事業整理を検討すること。
・従業員の労働状況、残業状況を把握して、是正すること。
などが、あげられていきます。
この課題点の配下にならんでくるのが、解決策です。
課題というのは「問いかけ」なのだ。
第3章 人と決定的に差がつくうまい仕事のやり方
仕事は、この問題→課題→解決策のレイヤーを間違うことなく、深く・面白い着眼点を指摘することが真髄なのです。そしてその着眼点こそが、「仮説」と呼ばれるものになります。
よい仮説の条件は「深さ」と「面白さ」
第3章 人と決定的に差がつくうまい仕事のやり方
たとえ、部下の立場であっても、全体の提案や事業の課題設定が正しいのか常に考える続けることはできます。何が、本当に解決するべき課題なのかを考え続けてみましょう。
実践力を磨くためには!?
ほんとうの実践力は現場を踏まないと身につかない。
第4章 仕事を通じて実践力を身につけよ
現場とは、人間関係の場でもあります。仕事の実践力が身につくかどうかというのは、結局は、人というものが理解できているかどうか・・によるのかも知れません。
単純に言えば、人に好かれるか・・かも知れません。人から好かれたり、可愛がられたりする人の方が、より早く、より大きく、仕事の実践力を身につけることになります。
中身か、愛嬌か!?
言い古された言葉だけれど、「人は欠点で愛される」は、コンサル業界でこそ生きてくる。
第4章 仕事を通じて実践力を身につけよ
どうしても、正しいことという剣を振り回してみたくなります。でも、それは人を大きく傷つけることだってあるのです。大切なことは、人を理解して、人と人の関係の中に仕事があることを理解することです。誰一人、人と関わることなく仕事ができる人はいません。偉い人もだれかと関わっている、誰かのお世話になっているし、現場だって、誰かのお世話をしているのです。互いに持ちつ持たれつしながら仕事をしていく間柄なのだ、ということを理解した先に、本当の学びがあるように思えてなりません。
正しいことを言うことと、お客さんから好かれるかどうかは、また、別の問題です。
コンサルタントは仕事に中身がないとお金を払ってもらえないし、それ以前に仕事を発注してもらえません。一方で、(ここが大事なのですが)好きか嫌いかは、ちょっとした相槌の打ち方とか、なにかちょっと可愛げのある行動をとったとか、何かちょっとしたことを助けてあげたとか、中身とは関係のないディテールの部分で決まります。
仕事をすることについて、別の視点から見られるようにお助けしてくれるような1冊でした。たいへんおすすめです。
まとめ
- 課題設定を間違えるな!?――解決策ではなく、課題設定を深く・面白く!
- 実践力を磨くためには!?――現場での実戦経験が最も重要です!
- 中身か、愛嬌か!?――まずは人らしい人であること。もちろんその上で、中身も!