【最も応用の効く能力とは?】観察力の鍛え方|佐渡島庸平

観察力の鍛え方 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか
  • 世の中にはいろんな情報やHOW TO本が溢れているけど、物事の本質はいったいどこにあるのかな?と、思うことがありませんか?
  • そんな方こそ、「観察力」がおすすめです。
  • 「ドラゴン桜」「宇宙兄弟」「マチネの終わりに」など数多くのヒットメーカーである佐渡島氏が、一流クリエーターとの仕事や自身の起業の経験から見出した物事の見方なのです。
  • 本書では、観察力を持つことの大切さ、そして真の観察から遠ざけているバイアスとは何か、さらに、観察力を見つけることがこれからの社会で求められること、などが著者の葛藤の中から紡がれます。
  • 本書を読み終えると、「観察力」が世の中のありのままを受け入れる心構えであり、また、「愛」でもあるという解釈に触れることができます。今、世の中で語られる「思考」に横串を通した書籍であると思います。
佐渡島庸平
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いい観察とは、仮説をもち物事を見立て、仮説とのズレに気づき、仮説の更新を促すもの。

「じっくり観て、気づきを得て、考えること」

第1章 観察力とは何か?

「いいクリエーターの条件」を著者は、観察力だと答えています。その上で、いい観察と悪い観察を区別しています。

いい観察とは、物事に対して仮説を持ち、その仮説と物事のズレに気が付き、新たな仮説へと更新していく「終わりのない動き」だと言います。一方で、悪い仮説とは、仮説と物事の状態に差がないと感じ、わかった状態になり、「更新が止まる」ことと言います。

私は、この終わりがないということがポイントだと思います。仕事でも、家族でも、そこに終わりは本来ありません。お割当があるとすれば死ぬ時で、生きている限り、楽しいことや辛いことひっくるめて、生活をしていかなければならないからです。

著者はこんなことも書いています。

「わかる」は全く理想の状態ではない。「わかる」から遠ざかろうとして、世の中を観察すると、違う世界が見えてくる。

第5章 あいまいのすすめ

社会は揺れ動いています。正解がないのが、ビジネスであり、人生です。でも、学校教育ではひとつの正解を求める訓練を中心にカリキュラムが組まれます。義務教育、あるいは高等教育を「卒業」し、私たちがすぐに直面するのは、あいまいで混沌とした社会です。

こうした答えが一義的に決められない社会に生きているからこそ、思考を止めないで「学びと成長」を止めない。ことが最高の生存戦略なのかもしれません。

また、著者も「アンラーニング」を引き合いにこんなことも書いています。

「学ぶ」には2種類ある ここからは、「学ぶ」という行為を2つに分けてみたい。
1「スキルを身につけることで、無意識に行えるようにする学び」
2「身につけているスキルを意識的に行えるようにする学び」(中略)
最近よく言われる「アンラーン(脱学習)」という学び方とも近いかもしれない。一度、身につけた学びを意識的に手放す。手放すために、バイアスや感情を理解して、観察をすることが必要だ。

第5章 あいまいのすすめ

自分の無意識と向き合い、それを意識的に見つめ、その先を目指し成長し続けるということが大切です。

観察を阻む、バイアスがあることを知ること。

大切なのはバイアスから逃れることではない、ということ。自分は認知バイアスの影響を常に受けていると自覚して、それを意識しながらモノを見たり、判断したりすることだ。

第3章 観察は、いかに歪むか

無意識であることを意識下において、自分の物事のとらえ方には色眼鏡があることを知る必要があります。著者は代表的なバイアスを紹介し、観察に活かす術を模索しています。

1.確証バイアス――仮説を持つとその情報ばかりが目につく。
2.ネガティビティバイアス――未来のポジティブなことは漠然とするけれど、ネガティブなことは具体的に想像できる。
3.同調バイアス――自分の持論があるにも関わらず、大勢の意見を指示してしまうこと。
4.ハロー効果――肩書や知名度などで判断してしまうこと。
5.生存者バイアス――成功者の意見がただしいのであると思ってしまうこと。
6.根本的な帰属の誤り――本当は、その人がある環境に原因があるが、人に原因を求めてしまうこと。
7.後知恵バイアス――物事が起きてから、それが予測可能だったと考える傾向のこと。
8.正常性バイアス――異常事態になったときにパニックにならないように、予期せぬ出来事に鈍感になること。

いい観察では、絶対的な答えなど見つからない。だから、観察を続け、仮説を続けられる。

僕が観察力を鍛えたいのは、わかりたいからではない。わからずに、あいまいな状態のままでいるために、観察力が欲しいのだ。

第5章 あいまいのすすめ

著者は、「わかる」状態を思考停止に近いニュアンスで語ります。「わからないこと」を肯定し、曖昧さを受け入れつつ前進することが大切だと言います。

社会は常にあいまいであり、白黒ついていることのほうが珍しいはずです。でも、それをバイアスを疑わずに色眼鏡のまま、既知の枠組みで見ている限り、あいまいには気づくことができません。

あいまいに気づくことができなければ、創造性を持つことは難しいでしょう。

あいまいさを受け入れるとは、することに注目しないということだ。することは「いること」の結果でしかない、「どういるか」を観察して、「あり方」について考えるのだ。

第5章 あいまいのすすめ

著者は、子育てや作家の育成において、いかに相手に何をするかを考えていたそうです。でも、その行為は相手に変化を強要することにもなり、信頼していないことにもなると言います。

相手を信頼していたら、相手に何かをする必要がない。何かをするときは、贈与として、相手がその時には気づかない形でするのが、相手を信頼しながら、する行為だと考えるようになった。

第5章 あいまいのすすめ

私はこの言葉を読んで、「思いがけず利他|中島岳志」を思い出しました。この書籍の中で、「他力」の力の存在に以下に気づくことができるか、その「他力」があるかもしれないことを心に、毎日を一生懸命に生きることの大切さを知りました。

この一生懸命に生きることこそ、「観察力を磨き、そして世界を決めつけるのではなく、自分の見立てを持って考え続ける」ことなのかもしれません。

観察とは愛である

第5章 あいまいのすすめ

判断せずに、観察をし続けることは時間がかかります。判断をしないから、終わりがありません。この状態を続けられるということは、相手への深い信頼にもとづいた愛であるのです。

私も1人のコンサルタントとして、いろいろな会社に介入をする機会をいただきます。でも難しいのは、どこまでしてあげられるか?という思いにかられてしまい、結局、相手を信じることができないことです。

真の介入とは、
・相手を信じて、待つこと、
・常に相手のあり方を観察し、
・それに対して仮説を持つこと、
・問いの投げかけをやめないこと。

であるのかもしれないと気づきました。

コンサルティングこそ、もしかすると時間的な制約が過剰にある中で、執り行ってはいけない行為なのかもしれないと思いました。答えは、出ないので、もやもやは続きますが、そのこと自体が良いのだと自分さえも信頼して、明日も頑張ってみようと思えました。

まとめ

  • いい観察とは、仮説をもち物事を見立て、仮説とのズレに気づき、仮説の更新を促すもの。――観察力は応用が効く能力だと考えます。じっくり観て、気づきを得て、考え「続ける」ことを心がけましょう。
  • 観察を阻む、バイアスがあることを知ること。――先入観という枠組みを持たず物事と向き合うには、人が人ととして持ってしまっているバイアスを知り共存しましょう。
  • いい観察では、絶対的な答えなど見つからない。だから、観察を続け、仮説を続けられる。――観察はあいまいさを受け入れ、ただそこにあることを是とします。相手への信頼で成り立つ関係であり、「愛」であるのです。

「利他」「ウェルビーイング」「アンラーニング」など、近年注目される領域を、「観察力」で一気に串刺ししてくれている書籍だと思いました。ただ、そこにあり、観察を続け、仮説を持ち続ける「関係」を信じてみたいと思えました。これは拡大解釈なのかもしれないですが、その心構えがあれば、私自身への決めつけ(わかったような気持ち)さえも解き放ち、可能性を手に入れる方法じゃないかなと思いました。繰り返し読みたい書籍です。ありがとうございます。

佐渡島庸平
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