【どうしたら人が動くか!?】Deep Skill ディープ・スキル――組織と人を巧みに動かす 深くてさりげない「21の技術」|石川明

Deep Skill ディープ・スキル――組織と人を巧みに動かす 深くてさりげない「21の技術」
  • どうしたら仕事現場で、人を動かすことができるでしょうか!?
  • 実は、まずは、自分が動くことかも。
  • なぜなら、人は人のことをよく見ているからです。
  • 本書は、仕事で人を動かすためのディープスキルをまとめたしたたかな1冊です。
  • 本書を通じて、社会の力学にアンテナを立てることができます。

パワーを持つとは!?

組織の中で、人を動かすために必要な力とは、ひとつは、リーダーシップ、そしてもうひとつが、権威(パワー)です。リーダーシップは別の1冊「【企業文化を見出そう!?】コア・バリュー・リーダーシップ: 組織を変えるリーダーは自己変革から始める|石塚しのぶ」などに譲るとして、今回ディープスキルとして取り上げるのは権威(パワー)の方です。正しい後ろ支えといっても良いかもしれません。

パワーをもたない人が、どんなに「正しいこと」を主張したとしても、誰も動いてはくれません。

「自分の存在」を認めさせる、たったひとつの方法とは?

このパワーを取得するための元手になるのが、「実績」です。どんな小さな成果でも構いませんが、とにかく社会に対して何かをして、何らかの手応えを得たという「実績」がなくては、パワーを得られません。

まずは、この「実績」をいかにつくることができるのか、という視点で、活動をすることが大切です。

ギブとは!?

大切なことは、まず自分からギブをすることです。ビジネスはよく、ギブ・アンド・テイクと言われますが、実は世の中は、そんなにフェアな繋がりになっていません。もっと解像度を上げて言うと、ギブは自分でコントロールすることができますが、テイクは自分でコントロールすることはできないと言うことになるかもしれません。

自分でコントロールできることに集中するのが、理想の人生戦略になります。

だから、まずギブ、次にギブ、そしてギブをし続けることができるのか、が、論点になります。

ギブについては、こちらの1冊「【正しく、”ギバー(Giver)”になるには!?】GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代|アダム・グラント,楠木建」も大変おすすめですので、ぜひご覧ください。

ギブをすると言っても、そんなに身構えることではありません。簡単なギブから始めましょう。

もっとも簡単なギブは、「壁打ち」です。会話の中で相手が「不」を漏らした瞬間が、チャンスです。相手が何に悩んでいて、どこへ進みたいのか、そのためには何が必要なのかを、聞き出しましょう。

ここでポイントなのが、相手が「自ら気づく」ことを促すこと。人は自ら考えたことや見つけたことに執着する傾向があります。気づきのチャンスを奪わず、気づきの対話を提供しましょう。

ボールを打つ主体は相手であって、「壁」は飛んできたボールを跳ね返すだけの「受け身」の存在です。

上手に「他者貢献」をするシンプルな鉄則

「壁」が、果たすべき役割は、相手が思考を深め、答えや解決策を導き出す手伝いをすることです。

時にギブのありかたは、相手が思い描いていたことの「言語化」に至る場合があります。特に、上役と仕事をするときに、彼らが考えていること、直感的に理解していることなどを、言語化することは、非常に価値があります。また、単純に社内だけではなく、得意先の業務においてもこのディープスキルは間違いなく価値を生みます。

しかし、「言語化」といっても一言一句のレベルで、上役や得意先の言葉を想定するのは、不可能です。そのために大切なのは、2つのポイントをおさえ、ざっくりとしたマインドセットで、言語化に向き合う必要があります。

それは、
1)どこが「フェアウェイ」か?を定めること。
2)どこが「OBゾーン」か?を定めること。

です。

これであれば、ある程度の幅にまで、思考のベクトルを絞り込むことができるため、仔細の内容については上役や得先にお願いできるだけではなく、方向感が定まっているため、そのお願いや、その後の上役や得意先の思考の補助線としてお役に立てる可能性があります。

マネジャーとして大切なことは!?

マネージャーが「自分の成果」にこだわるのは本末転倒

マネージャーが「自分の成果」にこだわるのは本末転倒

マネージャーが評価をされるのはチーム全体がよりよい状態で、よりよい成果を生んだ時のみです。そしてそのビジョンは、マネージャー一人の頑張りでは達成しうることは、ぜったいにありません。

大切なことは、マネジャーとメンバーの役割を明確化することです。「現場の仕事」を担うのはメンバーの役割ですから、マネージャーはメンバーをサポートすることが仕事になります。

これについては、過去の1冊「【5つのポイントにフォーカスせよ!?】リーダーの仮面 ーー 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法|安藤広大」で、詳しく書かれていますので、ぜひこちらもご覧ください。

まとめ

  • パワーを持つとは!?――リーダーシップと権威です。
  • ギブとは!?――つねに、仕事の起点です。
  • マネジャーとして大切なことは!?――つねに、メンバーのための働くということです。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!