- 企業運営にとって、大切なことは何でしょうか!?
- 実は、「いい企業文化」を作ることかも。
- なぜなら、企業は「いい人」が肝心要だから。
- 本書は、「いい企業文化」をコア・バリューとして読み解く1冊です。
- 本書を通じて、新たな経営戦略検討のヒントを得ることができます。
ブランドの変化とは!?
かつての「ブランド」は「外向き」につくられるものでした。会社の「中身」とは関係なく、会社の「外」の世界に向けて、訴求したい「イメージ」をつくり上げ、マス・メディアを通じて発信し、人々の頭の中に刷り込む。それが「ブランド」として成り立っていました。
第2章 コア・バリューと戦略的企業文化
でも、いまは、「ブランド」を取り巻く状況が異なります。情報化社会の中で、企業内の情報は簡単にOPENになりました。また、大企業・公開企業に関しては、ディスクロージャーとして義務化も図られています。
一方、「ブラック企業」という言葉が表すように、建前だけでは、まかり通らない経営環境となっています。
今は、「会社の中で、どんな人が働いているのか」「その人たちがどんなことを大切にしているのか」「世の中(顧客)にはに対してどんな価値を提供したいのか」が、重要視されます。
つまり、働いているそのものがブランドである時代になったとも言えるのです。
こうした中、企業文化こそがブランドを創り出す根源になって、注目されています。
短期、中長期に見極めがポイント!?
売上成長という「今」目に見えるメリットを前に、あなたならどんな判断を下すでしょうか。「今」手に入るものだけ目を向け、業務を優先するでしょうか。それとも、会社の未来という長期的な展望を見据えて、多少業務にしわ寄せが来たとしても、その土台や体制づくりに労力を費やすでしょうか。
第2章 コア・バリューと戦略的企業文化
長期的な視野で、「今、やるべきこと」を考えるのが、コア・バリュー戦略の考え方です。熱意と覚悟が必要です。「お金や時間がかかるから、今はできない」といって先送りを続けていれば、手遅れになる時代です。社会や世界は常に変化を続けています。今が、常に始めどきであるのです。
変化に対応するために、自らを自己変革していくことがもとめられています。
コア・パーパスやコア・バリューに導かれる人、組織をつくり、唯一無二の企業文化をつくることは、これからの時代、死活問題となります。
コア・バリュー、コア・パーパスの骨子を検討するためには、それらの内実を理解する必要があります。こちらの1冊「【MVV理解の解像度上げられる!?】理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ|佐宗邦威」も大変おすすめです。ぜひご覧ください。
コモディティ化した世の中で・・!?
ほとんどすべてのものが「コモディティ化」した市場で、企業が「目的意識(コア・パーパス)と価値観(コア・バリュー)の共有」をベースに顧客と感情的なつながりを築き、それを長期的に育んでいくことが、今までにもまして重要になってきました。
第3章 コア・パーパス(企業の社会的存在意義)の時代
仕事は、人と共におこなうものです。人と関わりを持つ前に、まずは、自己との関わりを見つめ直す必要があります。「自分」と深く関わり合う努力をするべきです。
その上、自己と組織の重なり合い、共鳴するところが見えてくるのです。
「従業員エンゲージメント」が極めて重要です。「従業員エンゲージメント」とは、会社で働く人が会社の使命・目的や自分の仕事に対して持つ感情的コミットメント(献身)の度合いであり、それが高ければ高いほど「期待以上の仕事をしようとする自発的貢献意欲」が高くなります。
「エンゲージメント」というのは、相互が「エンゲージ」して初めてその効果を発揮するものです。
第4章 目指せ、従業員エンゲージメント
米国ギャラップ社が全世界1300万人のビジネスパーソンへの調査で見出した12の質問から、従業員のエンゲージメントを測定することが可能です。
〇仕事を円滑に進めるうえでの基本事項
─自分に何が期待されているのか明確にわかっている
─仕事をうまく進めるために必要な材料や道具が与えられている
〇仕事を通じて自分が貢献しているという実感
─仕事で自分が最も得意なことをする機会が毎日与えられている
─この 7日間のうちに、良い仕事をしたと認められたり褒められたりした
─上司または職場の誰かが、自分をひとりの人間として気にかけてくれている
─職場の誰かが自分の成長を促してくれている
〇自分が会社という共同体の一員であるという実感
─職場で自分の意見が尊重されている
─会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
─質の高い仕事をしようと真剣に取り組む仲間がいる
─職場に親友がいる
〇自分が成長できる環境がある/成長する機会が与えられているという実感
─この 6カ月のうちに、職場の誰かが自分の成長について話してくれた
─この 1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった
まとめ
- ブランドの変化とは!?――組織カルチャーと外部からの期待値です。
- 短期、中長期に見極めがポイント!?――変化の時代、思考の投資が必要です。
- コモディティ化した世の中で・・!?――自分と組織の両方の内実を見つめることが重要です。