- AIが知的作業を担務する時代において、人の仕事のあり方はどうなるでしょうか!?
- 実は、今現在ハイパフォーマンスな人の仕事にヒントがあるかも。
- なぜなら、高度なマインドセットと行動で、結果を出し続けているからです。
- 本書は、常に高度なアウトプットを産出し続けるための方法論をまとめた1冊です。
- 本書を通じて、新たな行動様式を獲得するヒントを得られます。
AIにできないこととは!?
AIが日常生活やビジネスシーンにも浸透してきます。言語化できる範疇のいくつかの領域において、AIは人間よりも圧倒的なパフォーマンスを発揮することができます。
人間にしかできない仕事以外はほぼ無価値になることを示唆しています。
2 AI時代のこれからは、知的体力のアップデートが最も重要
人間にしかできないことも当然あります。たとえば、「シンボルグラウンディング問題」があります。人間は「シマウマ」というものを知らなくても、「シマ」と「ウマ」に関する知識から「シマウマ」を連想することができます。
これは、それぞれの概念を理解していて、それらをかけあわせて、新たな概念を創り出すことが可能であることを、示唆します。
しかし、コンピュータには「シマ」と「ウマ」という言葉を認識していても、この2つの概念を結びつけることは困難です。
人間にしかできないことはつまり、
正解がない問題をさまざまな角度から掘り下げ思考し行動する力なのです。
2 AI時代のこれからは、知的体力のアップデートが最も重要
これを「知的体力」と呼んでみましょう。
ハイパフォーマーになるための条件とは!?
「知的体力」を持ち合わせて、多くの成果をもたらす人材を「ハイパフォーマー」として本書は定義して、彼らがどのような活動をしているのか?そして、それはどのように身に着けたものなのかをレビューしています。
ハイパフォーマーを、分析するのにOSとアプリの比喩によって分析をしています。ハイパフォーマーに共通するのは、高いOS機能です。
OS機能とは、「部門・部署を問わない思考・行動」様式のことで、いつの時代も色褪せない人間だけができる普遍的な思考・行動様式です。たとえどんな仕事についたととしても、発揮され、基盤となるような仕事の仕方・・これをハイパフォーマーは身につけているのです。
ハイパフォーマーが、育つ条件は次の2つが満たされたときです。
1)早い(若い)段階でハイパフォーマーに出会うこと
2)真似るべきポイントを言語化すること
上記2つが満たされる時、「ミラーニューロン」という脳機能によって、ハイパフォーマーの思考・行動様式のコピーがおきます。
この「ミラーニューロン」の特質を活用すれば、ロールモデルとなる人物と一緒の時間を過ごし、共感することで理想に近づけるということです。
5 エビデンスに基づく「ハイパフォーマー育成の方程式」
7つの思考・行動様式とは!?
著者ら増子裕介さん、増村岳史さんが、多くのハイパフォーマーを研究する中で、見出した7つの思考・行動様式は以下のとおりです。
①「なんとかなる」と思ってやってみる
②柔軟に方向転換する
③自分とは異なる価値観や文化を認め、受けいれる
④仕事を「プレイ」する
⑤常に学び続ける
⑥人との縁を大切にする
⑦物事を斜めから見る
7つの思考・行動様式は、「勝率の高い『思考・行動のベスト盤』」とでも呼べましょう。
ここまで取り上げてきた「7つの思考・行動」は、海外を含むさまざまな会社や集団に共通する「最大公約数」です。
1 「組織特有のOS」も存在する
7つの思考・行動様式を身につけるためのチェックリストは、以下のとおりです。
1.「なんとかなる」と思ってやってみる
・「何でも好きなことをやって良い」と言われたら何をしたいですか?
・今までの人生で最も楽しかったのはいつで、その時あなたは何をしていましたか?
2.柔軟に方向転換する
・うまくいっていない状態でも楽しめていますか?
・今は楽しくないが、続けていれば将来的に可能性が開けてきそうですか?
3.自分とは異なる価値観や文化を認め、受けいれる
・自分と趣味嗜好が似ている同質のメンバーだけでチームを固めていませんか?
・自分とは異なる意見を拒否していませんか?
・「これだ!」と思ったアイデアを冷静な目で見直していますか?
4.仕事を「プレイ」する
・視点を変えることで、今の状況をポジティブにとらえることはできませんか?
・自分と同じ状況でも「プレイ」できている人は、何をどのように楽しんでいるのでしょうか?
・自分自身の価値観ではなく、「他の人からどう思われるか」にとらわれていませんか?
5.常に学び続ける
・去年の自分と比べて「レベルアップ」できていますか?
・この1年で何か新しいことをはじめましたか?
6.人との縁を大切にする
・「新たな出会い」を自らつくり出していますか?
・自分のやっていることを、初対面の人にわかりやすく紹介する準備はできていますか?
・「人に頼ること」を恐れていませんか?
・自分の都合を考えるだけではなく、相手側のニーズをきちんと掘り下げていますか?
7.物事を斜めから見る
・今のあなたのフィールドやあなた自身のことを
ネガティブにとらえる人が(まわりに)いるとしたら、その理由は何でしょうか?
・そのような人に受け入れてもらうためには、どのようにすれば良いのでしょうか?
・将来について「最悪のシナリオ」も想定していますか?
過去の投稿「【マジメは、ミジメ!?】99%の人がしていないたった1%の仕事のコツ|河野英太郎」もぜひご覧ください。成功している方から、積極的に方法を学ぶことは意義のあることですね。
まとめ
- AIにできないこととは!?――概念を組み合わせていくことです。
- ハイパフォーマーになるための条件とは!?――7つの思考・行動様式を持つことです。
- 7つの思考・行動様式とは!?――7つの分野の問いを見つめましょう。