【システム思考×対話がポイント!?】ダイアローグ 価値を生み出す組織に変わる対話の技術|熊平美香

ダイアローグ 価値を生み出す組織に変わる対話の技術
  • どうしたら、対話を通じて、厄介な問題解決に役立てることができるでしょうか。
  • 実は、「システム思考」の解像度をあげることがポイントかも知れません。
  • なぜなら、ものごとは互いに連携をしているからです。
  • 本書は、対話を仕事で活用するための視点をくれる1冊です。
  • 本書を通じて、他者との新しい関係性を見つけられるかもしれません。

システム思考とは!?

システム思考におけるシステムとは、目的と、要素と、要素のつながりの3つで表されるものを指します。

第5章 厄介な問題解決のための対話

私たちの身体も、自動車も、野球などの競技も、目的と要素と要素のつながりとしてとらえることができます。システム思考の特徴は、要素の繋がりに注目することです。でも、私たちは、ものごとを分割して整理することに長けています。そういう思考法に慣れていると全体感をもつことが難しいです。

全体感を忘れずに、「対話」を続けていくことで、問題の根幹を見つけて、解決するアプローチに繋がっていくことが可能になります。

システム思考者の習慣とは!?

システム思考は、全体を要素の繋がりに注目することで、14の習慣を持ちます。

01 「ビッグピクチャー」を理解しようとする
02 システムの中の要素が時間と共に変化し、パターンや傾向になる様子を観察する
03 システム構造が行動を生み出すことを認識する
04 原因と結果の関係は循環することを認識する
05 理解を深めるためにものの見方を変えてみる
06 仮説を明確にし、検証する
07 問題を十分に理解し結論を急がない
08 メンタルモデルが現状や未来に与える影響を考える
09 可能なてこ入れ行動を見極めるために、システム構造を理解する
10 アクションの結果を短期・長期の両面から考える
11 予期せぬ結果がどこから現れるかを探る
12 時間の遅れが原因と結果の関係に与える影響を知る
13 結果を点検し、必要ならアクションを変えて、少しずつゴールに近づく
14 システムの中の要素をわかりやすくつなげる

個別分解するのではなく、全体を理解するシステム思考を用いることで、前回の投稿「【対話こそ、アイディエーション!?】ダイアローグ 価値を生み出す組織に変わる対話の技術|熊平美香」でレビューをした、「リアルタイム・リフレクション」を持ち続けることが可能になります。

また、互いにシステム思考を持つことで、内発的動機づけによる学習意欲を向上させることが可能です。

学習する組織の特徴の一つは、誰もが、現状とありたい姿のギャップを埋めるために、内発的動機を高め続けることです。この内発的動機のことを、学習する組織では、「クリエイティブ・テンション」と呼びます。

第2章 共創するチームの対話

3つのモデルとは!?

システム思考を持つためには、3つのモデルを念頭に置く必要があります。

1.ループ図
システムの主要な要素と、それらに影響を与える要素や影響を受ける要素を洗い出し、要素間の因果関係を矢印でむずビながら、要素間の相互作用(フィードバックループ)を見出すためのツールです。

過去の投稿「【なぜあのベンチャーは成功したか?】ビジョナリー・カンパニー 弾み車の法則|ジム・コリンズ,土方奈美」におけるはずみ車もこのループ図にあたります。

2.時系列変化パターングラフ
時系列変化パターンは、過去から現在、未来までのパターンを折れ線グラフで描くことです。中でも関心の高い要素に関しては、未来に向かって「望ましいパターン」「このままのパターン」など複数のパターンを描きます。
とくに、定量的な分析を行う際には、ループ図などのシステムズと相互に行き来しながら、量的ななレベルについての検討に活用します。

3.氷山モデル
水面下の大きな氷山に注目し、問題の根本原因を突き止め、問題解決を行うことです。氷山モデルは、「目に見える事象」を問題として捉えるのではなく、目に見えない「問題の根本原因」を特定し、問題解決を行うためのツールです。

「対話」のもとアイデアを形にしていくためには、これらのモデルを互いに共有して、目に見えない繋がりや仕組みを念頭において検討する必要があります。

まとめ

  • システム思考とは!?――ものごとのつながりを見つめることです。
  • システム思考者の習慣とは!?――14の特徴を持ちます。
  • 3つのモデルとは!?――ループ図、パターングラフ、氷山モデルを運用しましょう。
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