【対話こそ、アイディエーション!?】ダイアローグ 価値を生み出す組織に変わる対話の技術|熊平美香

ダイアローグ 価値を生み出す組織に変わる対話の技術
  • これからの時代の仕事に欠かせない視点はあるでしょうか!?
  • それが、実は、対話かも。
  • なぜなら、対話こそが、本質的な創造活動としてとらえられるからです。
  • 本書は、対話を仕事で活用するための視点をくれる1冊です。
  • 本書を通じて、他者との新しい関係性を見つけられるかもしれません。

4つの活動とは!?

新たな価値や解決策を生み出す「創造活動」として「対話」が注目されています。今回はそんな対話の効能とポイントをまとめた1冊をご紹介します。

対話を際立たせるために、他の3つの活動と比べてみましょう。

1)ダウンロード
2)ディベート
3)対話
4)共創

ダウンロードとは、講義やセミナーを聴いている状態で、コミュニケーションは一方的です。
ディベートとは、互いが相手を積極的に説得するために主張します。

そして、
対話とは、自分の考えについてリフレクション(内省)を行い、傾聴を通して、相手の世界を想像し、共感することができるので、相互に学び合う機会をもたらす行為です。

さらに、
共創とは、対話を行うことで互いに学び合い、一緒に考えることで、新たに新しい方向性を見出すことです。

手本や正解があり、過去を踏襲することで成果を出すことができた時代には、ダウンロードやディベートが有益でした。しかし、前例のない時代には、新しい何かを生み出すために、対話と共創が役立ちます。

はじめに

対話の基礎力とは!?

対話は、「ありたい未来を自分たちの手で創り出す行為」に欠かせない手段です。

対話こそが卓越した成果を生む

対話をする上で大切な基礎力5つをご紹介します。

1)メタ認知
2)評価判断の保留
3)傾聴
4)学習と変容
5)リアルタイム・リフレクション(内省、振り返り)

ひとつずつ見ていきましょう。

まず、メタ認知とは、自分が認知していることを俯瞰して認知することです。自分の考えがどこからやってきたのか、リフレクションを通じて、意見の背景にあるメンタルモデル(いつもの考え方のパターン)を理解し、自己の内面をメタ認知します。

次に、評価判断の保留とは、自分の意見を持っていたとしても、その意見を横に置き、他者の意見に耳を傾ける、つまり評価判断を保留にすることです。

ちなみに、仏教(禅)でも同じマインドセットを大切にする考え方があります。詳しくはこちらの投稿「【捨てれば幸せに近づける!?】捨てる幸せ―――シンプルに、ラクに生きる「禅の教え」|藤原東演」がおすすめです。仏教では、よくも悪くもないということを、「両忘」といいます。

この、評価判断を保留するということがとても大事で、難しいです。

その先には、傾聴です。他者のメンタルモデルに意識を向けることです。

そして、学習と変容です。これは、対話を通じて何を学んだのか、自分の考えにどのような変化がもたらされたのかを把握することです。

最後は、リアルタイム・リフレクションです。自分の内面に起きていることをリアルタイムに内省、振り返りをすることで、対話からより多くのことを学びます。

この5つをベースに対話に望むと、次のような効果を得ます。

  • たくさん意見を出し合い、新しいアイディアに昇華できる
  • バラバラな意見を、一つにまとめ上げられる
  • 意見の対立を歓迎できる
  • 過去の成功体験を手放し、他者の視点から学ぶことができる
  • 発想の転換がしやすくなり、一人ひとりの問題解決力を高められる

リアルタイム・リフレクションとは!?

リアルタイム・リフレクションは、対話の生産性をあげるために欠かせません。

対話中には、次のチェックリストを念頭に内省、振り返りを常に行ってみましょう。

  • 自分の意見について、その背景にあるメンタルモデルを把握しているか
  • 評価判断を保留にした状態で、他者の話を聴いているか
  • 他者の意見を自分のメンタルモデルを通して評価していないか
  • 他者の意見の背景にあるメンタルモデルを聴き取ろうとしているか
  • 他者の意見の背景にあるメンタルモデルを把握しているか
  • 他者の意見の背景にある経験を想像しているか
  • 想像の中で、相手の感情を味わい、相手の気持ちに共感できているか
  • 想像と共感を通して新しいものの見方を自分のものにしているか
  • リアルタイム・リフレクションを通して、自分の言動や内面をメタ認知しているか

どうしても私たちは人間なので、評価判断をしてしまいがちです・・。

大切なことは、その瞬間に自分が評価判断を行っていることに気づき、自分の中のネガティブな感情を制御し、評価判断のスイッチを「オフ」に切り替えることです。

実践方法 リアルタイム・リフレクション

さあ、準備がととのいました!レッツ対話!

次の投稿では、対話を通じて厄介な問題を解決する思考の枠組みとして、「システム思考」についてレビューしてみます。

まとめ

  • 4つの活動とは!?――ダウンロード、ディベート、対話、共創でうs。
  • 対話の基礎力とは!?――5の基礎力を理解し、活用してみましょう。
  • リアルタイムリフレクションとは!?――常に内省を忘れないことです。
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