- なぜ、仕事がいつまでたっても終わらないのでしょうか。
- 実は、それ、ブルシットジョブ(超ムダ仕事)かも。
- 直接的にバリュー(価値)を発揮していない仕事って案外多いものなんです。
- 本書は、そんなブルシットな仕事をいかに排除し、早く仕事を推進していく方法について考えかたを説く1冊です。
- 本書を通じて、仕事の本質を見極める視点を得ることができるでしょう。
なぜ、あなたの仕事は終わらないのか!?
しかし、なぜあなたの仕事は終わらないのでしょうか。
はじめに
そんな問いからスタートする本書ですが、本当になぜ仕事が終わらないのか・・。そんな視点で、毎日の業務を振り返ってみることが大切かもしれません。なぜなら、私たちは多くのムダな仕事をやりすぎている可能性があるからです。
本書を執筆した越川慎司さんが過去5万ファイルのパワポをAIで分析したところ、商談で成功率が高かったものは、1スライドあたり「105文字以内」、使われている色は「3色以内」かつ、2色までが最も高かったそうです。
つまり、商談には、過剰なデコレーションも、文字数も不必要ということです。でも、多くの資料は、色をふんだんに使って、文字も書き込みが増えています・・はたして何に時間を割いているのか?という視点がポイントです。
同時に、「本質」をキチンとつかまえられているかどうかも大切になります。
本質を見極められていれば、「何が必要で、何が必要でないのか」がわかるので、ムダが減ります。仕事の目的をしっかり意識して、業務設計できるか、そして、勇気をもって「忖度」しないで、その目的にストレートに向き合えるかが、肝心ということになります。
結局、なぜ仕事が遅いかといえば、手が遅いのではなく、「保身」「過度な忖度」「心理的安全性がない」「自己中心的」「ゴールを共有しない」といった、仕事を間違った方向に導いてしまう「誤った意識」が背景にあるのです。
おわりに
「保身」「過度な忖度」「心理的安全性がない」「自己中心的」「ゴールを共有しない」
VS
「目的」「本質」「勇気」
そんな構図をこの本で触れることができます。以下具体的に、2つの事例を見ていきましょう。
なぜ、できる人のパワポは2色なのか!?
ヒントはパワポを作る側ではなく読む側の立場に立つということです。
はじめに
パワーポイントを作る「目的」に立ち返ってみましょう。
それは、人にアイデアや内容を伝えるためにあります。そのためには、相手の立場に立つということが明らかに重要です。相手が何を語ってほしいのか、相手にどんな行動をとってほしいのか、それを明確に伝えることができれば、どんな内容でもOKなのです。
極論、パワーポイントなどの資料がなくても良いかもしれません。口プレ(口でのプレゼンテーション)でも目標が達成されればそれでOKなんですよね。
目的(本質)を勇気を持って突き詰めていけば、そこには、シンプルな資料がたち現れるはずです。それでいきましょう。
なぜ、できる人は2割のできで、人に見せるのか!?
フィードフォワードの考えかたも大切だと越川慎司さんは言います。
フィードフォワードについては、過去の投稿「【たったひとつの問いかけで、すべてを前に進めるには!?】「質問」だけですべてをプラスに変えていくフィードフォワード全技術|久野和禎」にも詳細がありますので、ぜひご覧ください。
フィードフォワードは、フィードバックの対義語で、振り返りではなく前に進めるための問いのことを指します。過去ではなく、未来においてどうしていたいのか、どうありたいのかを問います。
これを仕事に応用すると・・
たとえば、資料が完成してから、上司や得意先にフィードバックをもらうのではなく、資料がおよそ2割くらいのタイミングで見せてしまって一緒に作っていけば良いのです。
案外、資料を作る前には、チーム全体で、イメージが茫洋としていることがあります。それを少しずつ形にしていく作業をともにすれば、チームの結束も強くなる上、しかも、ムダな手戻りがなくなるというわけです。
1万9000人を対象に、この「フィードフォワード」を実施した結果、なんと、差し戻しが74%も減る(20代では89%減!)という結果が出ています。
ボタンの掛け違いが原因?永遠に続く資料の差し戻しをなくす方法
反対に、なんとムダな時間が多いことか・・と身にしみるスコアかもしれませんね!
ぜひ、新人さんもベテランさんも本書を手にとっていただき、今一度、仕事の本質についてご自身のスタンス・業務内容・時間の使い方を点検してみるのはいかがでしょう!?
まとめ
- なぜ、あなたの仕事は終わらないのか!?――本質をついていない業務に時間を割いているからです。
- なぜ、できる人のパワポは2色なのか!?――相手が言ってほしいことを書くからです。
- なぜ、できる人は2割のできで、人に見せるのか!?――フィードフォワードの精神で一緒に作っていくからです。