- 答えのない時代において、どうしたらいいか?
- 実は、プロを目指すことかも。
- なぜなら、エキスパートは相対的に役割が減っていくから・・
- 本書は、そんな決断できる/決断を支援するプロという視点をくれる1冊です。
- 本書を通じて、これからの仕事のあり方、ヒントを感じます。
プロフェッショナルとは!?
過去のやり方が通用せずに、未来の予測もうまくできない中で、どんな方法や視点をもって、仕事やビジネスに向かっていくことが良いでしょうか!?
ひとつひとつ現時点で最善と思える「意思決定」を行っていかなければなりません。
どんなことも自分で決めていく時代の「決断思考」
意思決定の方法論を考える時、じつは、プロフェッショナル vs エキスパートという対比で考えると、ヒントを得られます。
プロフェッショナルとは、エキスパートの上位概念です。
1)専門的な知識・経験に加えて、横断的な知識・経験を持っている人
2)それらをもとに、相手のニーズに合ったものを提供できる人
これが、プロフェッショナルです。
エキスパートは、1の専門的な知識・経験だけを持つ人です。
エキスパートは、大雑把に言えば、「**しろ」「これが正解だ」という言い方をして自分のやり方を押し付けます。一方、プロフェッショナルは、相手側を理解して、相手側の条件にあわせて、トータルなサービスを提供することが可能です。
陥りがちのゆがんだ判断とは!?
1)慣れていることを重視してしまう問題
2)限られた情報や枠組みで考えてしまう問題
3)サンクコスト問題
これらが存在することを理解した上で、意思決定と向き合う必要があります。
結論もとても重要なのですが、これらの問題があることを意識しながら、どんな思考を経てその結論を導き出したのかが重要なのです。
要は、決断にいたる筋道が重要だということ。
結論よりも大切なこと
何か大きな問題に向かう時、細かく区切って検討してみることも検討しましょう。人間は、あまりに大きな問題を理解することができず、抽象的な議論に陥りがちです。世の中全体は複雑系なので、「何がこうなっている」を一言で言い表せないことが原因です。
細かく区切って、検討してみましょう。過去の投稿「【いかに効率的に考えるためのスキルを身につけるか!?】小さく分けて考える 「悩む時間」と「無駄な頑張り」を80%減らす分解思考|菅原健一」もとても興味深いです。ぜひご覧ください。
重視したいメリデメの視点とは!?
意思決定をするためには、メリットとデメリットを洗い出して検討することが理想です。そんな時、どんな項目でそれぞれを列挙すれば良いのかが大切です。
まず、メリットの3つの条件を念頭に置きましょう。
1)内因性・・なんらかの問題があること
2)重要性・・その問題が深刻であること
3)解決性・・問題がその行動によって解決すること
この裏返しがデメリットの着眼点となります。
1)発生過程・・論題の行動を取ったときに、新たな問題が発生する過程
2)深刻性・・その問題が深刻であること
3)固有性・・現状ではそのような問題が生じていないこと
大切なのは、「ツッコミ」を入れてみることです。上記を踏まえて、事例を見てみましょう。「ふとん圧縮機」を買うべきだという論があった場合・・
1)使わないふとんが押入れの場所を取っている。(内因性)
2)押し入れが狭くなって、他のものが収納できない。(重要性)
3)この圧縮機で布団を圧縮すれば、押し入れの場所を取らなくなる。(解決性)
この反対がデメリットになり得ます。
1)使わないふとんが押入れの場所を取っている。(内因性)
・冷静に考えると、それほど場所を取っていない。
・押し入れは布団しか収納していないから、そもそも邪魔じゃない。
2)押し入れが狭くなって、他のものが収納できない。(重要性)
・他のものが収納的なくても困っていない。
・押し入れは十分広いので、他のものでも収納できて、特に困っていない。
3)この圧縮機で布団を圧縮すれば、押し入れの場所を取らなくなる。(解決性)
・ふとんを圧縮したくらいではあまり変わらないのでは。
・本当にそこまで圧縮できるのか、綿が少ない布団で実験しているのでは。
こんな要領で、論点を列挙しながら、相手方のために意思決定のサポートをしていきましょう。
こうした過程の中で、プロフェッショナルらしいインタビューを導入することも賢明です。3つの視点を忘れないようにしましょう。
①全ての人は「ポジショントーク」である。・・その人の立場からの発言しかできていない。
②結論ではなく、「理由(根拠)」を聞く。・・勢いではなく、背景が重要です。
③一般論ではなく、「例外」を聞く。・・インタビューに深みが出ます。
こうしたインタビューで聞き出される「価値ある情報」を掴みましょう。
「実は……」といった情報にこそ価値があると考えています。
では、「価値のある情報」とは何か?
まとめ
- プロフェッショナルとは!?――専門的横断的な知識と経験を持ち、相手のニーズにあったものを提供できる人です。
- 陥りがちのゆがんだ判断とは!?――3つの判断違いを回避しましょう。
- 重視したいメリデメの視点とは!?――メリデメの視点を内因性・重要性・解決性で列挙し、それぞれを検証しましょう。