【いかに効率的に考えるためのスキルを身につけるか!?】小さく分けて考える 「悩む時間」と「無駄な頑張り」を80%減らす分解思考|菅原健一

小さく分けて考える 「悩む時間」と「無駄な頑張り」を80%減らす分解思考
  • 仕事も「頑張る量」ではなく、「効率」が求められる時代、何ができるでしょうか!?
  • 実は、大切なのは「分けて考えること」かも。
  • なぜなら、ものごとを分けて考えることで、何を・どれだけ注力すれば良いのかがわかり、コラボレーションもうまくいくからです。
  • 本書は、コンサルタントとして活躍される菅原健一さんによる、考えかたのヒントです。
  • 本書を通じて、曖昧さを排除し、解像度高く考えるための工夫の仕方を知ることができるでしょう。

これからの時代の仕事の仕方で大切なこととは!?

これからの社会で、仕事で成果を出していくためには、「努力や労働量」から「頭脳労働力や効率」への思考転換が重要です。ただ、闇雲に頑張るのではなくて、最も効率がよいポイントを押さえていく発想を持つことが求められていくでしょう。

そのためには、自分のキャリアビジョンや自分が関わる業務について、俯瞰的な視点が当然必要になります。また、それだけではなく、プロジェクト実務においては、分けて考えるスキルが求められるようになっています。

本書は、そんな「いかに仕事で頭を使うか!?」について触れてくれている本です。

実はなかなか、学校でも、ものごとを「どうやって捉えるのか?」それを、「どのように見立てるのか」については教えてくれません。学校で教えてくれない上に、社会人になってもなかなか教えてもらえないものでもあります。

頭の使い方って大切なのに、なぜもこのように誰もそのノウハウを教えてくれないんでしょう・・だからこそ、読書をしたり、いろんな体験をすることから、自分で考えて、成功したり失敗したりしてみることが大切なんですね。

努力や働いた時間を結果につなげるために、「考えかた」が大切になってきたのです。

表紙

私は、広告会社で企画職として働きながら、中小企業診断士を志しました。理由は、ひとつ上の経営のレイヤーからものごとを診て、その上で、得意先の支援を深くしたかったからです。

ものごとを分けるためにはスキルと知識が必要です。なぜなら、たとえば、6という数字は、2×3や1×6に分解できますが、これは算数の知識やスキルがなくては、到底見つけられないものだからです。こうした基礎的な知識が求められることが大いに増えていると思っています。おそらく、それだけ過去の延長線上だけではなく、新しい一歩を踏み出すことの必要性を、いろんな業界のいろんな会社さんが志向しているからなのではないかな、と思っています。

「分解思考」分けて考えることとは!?

分解思考とは、このように「分けて考える」ことを指します。

大きな塊を分けるだけ!
一つの塊を小さく分けるだけ!

はじめに

ものごとというのは、分けるのだ、ということを知っておくことはとても重要だと思います。

たとえば、売上は次のように分解できます。

(売上)=(客数)×(客単価)

そして、客数はさらに次のように分解することができます。

(客数)=(見込み客数)×(アポ率)×(提案率)×(受注率)

つまり、

(売上)=(見込み客数)×(アポ率)×(提案率)×(受注率)×(客単価)

という、公式の出来上がりです。

こうしてみると、「売上を2倍にしよう!」という号令は、もっとかみ砕かれて、例えば、「もっとも実効性がありそうな客単価を2倍向上しよう!」という明確なマーケティングゴールになります。

すると、チームの目標が明確化することから、人と人が協働しやすくなります。

「分解思考」のポイントとは!?

分けて考えることのポイントは、次のように6つあります。

1)掛け算で考えること
数字にすることで、目標とする数値に届きやすくなり、また、掛け合わせることで想像しえない発想や結果がもたらされます。同時に、数字にすることによって曖昧な基準を要素分解することができます。

2)ひとつ上に戻って、全体像を考えること
考えの枠を広げるためには、自分が持っているパーツの全体像をつかむことは必須です。広告やプロモーションだけではなく、広報や製品開発、価格政策などに至るまで、できるかぎり上位レイヤーの分岐以前を捕まえてみましょう。

3)細かく分けすぎないこと
細かく分けすぎても、取り回しが大変になりますし、さらに、経済的なインパクトも小さくなります。上手にレイヤー内での粒度を検討しましょう。

4)アイデアを出したい時や、ヌケモレをなくしたい時は、「反対」をとってみること
数字↔感情、短期↔長期、面白い↔堅実など、対立する二つの事項で分けてみると新しい発想が生まれるかもしれません。特に、なにか問題が発生してスタックしているような状況(たとえば、予算がない!とか)などのときには、時系列で処理することが案外ヒントになったりします。

5)あえて大きく捉えること
思考の面積を大きくすればするほど、結果も大きくなることが予想されます。プロモーションから、マーケティングへ、さらに事業戦略から、経営へ。そして、社会へと、大きく捉えていくことを志向しましょう。パーパス経営や社会価値を考えていくことがこれからの世の中で必須になっていきますし、最初に捉えた課題のサイズによって、結果や成果も紐づいてきます。

6)自分の気持は分けておくこと
人はサンクコスト(もはや回収できない費用)にとらわれがちです。しばしば誤った判断をしてしまうものですが、こうした感情はいったんおいておくことがベストです。冷静な議論が必要なタイミングで、感情を持ち出してしまうのはもったいないことですが、どうしても、そうもいかないのが人間です。そんな、バイアスの防止策としても、分けて考えることは有用なのです。

向き合うものごとから、「問題点」を引き出し、「課題点」に整理して、そこから解決策を導き出す思考に、この分解思考は大変役に立ちます。

頭がいい人、できる人は解像度高く物事を見ている

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解像度や同じ分解思考について、詳しく書かれている書籍は、こちらの投稿「【思考の全体像を身に着けよ!?】解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法|馬場隆明」「【課題設定が命!?】解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法|馬場隆明」でもご紹介しています。ぜひご覧ください!!

まとめ

  • これからの時代の仕事の仕方で大切なこととは!?――思考の質にも徹底的にこだわるということです。
  • 「分解思考」分けて考えることとは!?――ものごとの解像度をあげて、考える補助線となります。
  • 「分解思考」のポイントとは!?――上述の6つのポイントを意識して、分解思考を実践しましょう。
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