- 寝ても覚めても、疲れが残っている。慢性的な疲労がまったく解消されない。とくにコロナ禍でのテレワークが始まってそんな風にかんじている人は少なくないのではないでしょうか。
- 実は、毎日の「し過ぎ」が原因かも。
- なぜなら、人は知らずしらずに仕事や家事に過剰適応してしまう生き物だったりするのです。
- 本書では、栄養士でもあり健康経営アドバイザーでもある笠井奈津子氏が、「何もしない」時間をつくり、心身ともに回復し、自分を取り戻すための習慣化についてその方法を語ってくれます。
- 本書を読み終えると、自分の毎日の行動が見える化するヒントを得られるだけではなく、自分起点でのタイムマネジメントをする大切さに気づくことができるでしょう。
原因不明のしつこい疲れ・・・なぜ!?
いま生活のなかで、原因不明のしつこい疲れを抱えて過ごす人が増えています。
はじめに――「休む」優先順位を上げる
現代人は何かを「し過ぎ」だと著者は訴えます。仕事や家事で要求をされると、ついつい自分の都合とは関係なく、やるべきことを詰め込んでしまうことって結構あるものですよね。
とくに、コロナ禍になって、リモートワークができるようになったことの功罪が現れていると私も感じます。
リモートワークで、物理的な移動時間が使えるようになって、仕事や他の用事が入れやすくなりました。でも、その加減を知らないと、「ずーっと、何時間も打合せ!トイレに行く余裕もない!」みたいな日も出現するようにもなりました。
自分自身のタイムマネジメントにもっと意識的に取り組まないと、体調を崩しやすくなるのは当然だと思います。
「なにもしない」能動的休む時間を持ちましょう。
休むからこそ自分の生活全体が見えるようになり、まわりの人にも思いを馳せられるようになる。自分をていねいに扱うからこそ、自分だけでなく、大切な家族や友だちや、所属する組織とていねいに付き合えるようになるのです。
自分という畑を耕そう
現代人は、「し過ぎ」ているので、積極的に休むことが必要と著者はいいます。
理想としては、朝の時点(起き抜け)にすべてのストレスと疲労がリセットされている状態がベストだそうです。これじゃない朝がどれだけあることか・・・と、あららと私はおもいました。
このように自分軸で、感じる身体性が重要ということでしょう。
生活上、主に
・仕事
・家事
・人付き合い(家族含む)
・睡眠
・食事
・自分のための時間
の6つの要素があるといいます。
エネルギーを消費することと、蓄えられることを素直に分けると、どんな人でもだいたい下記のようになるはずです。
<エネルギーを消費すること>
・仕事
・家事
・人付き合い(家族含む)
<エネルギーを蓄積すること>
・睡眠
・食事
・自分のための時間
の6つの要素があるといいます。
しかし、ここで大切なのは自分軸で素直になることです。たしかに、仕事、家事、人付き合いなどは、エネルギーを貯める側面もあると思いますが、必ずしもそうでない場合もあることを認めることが第一歩かなと思います。
働きすぎ、動きすぎはやっぱりエネルギーを使いますし、人間のエネルギーは有限なのです。
おすすめしたいのが、「食事瞑想」。簡単にいうと、食事と一緒にしがちな仕事やテレビ視聴、スマホ閲覧などの作業を食事と切り離し、食事そのものに意識を向ける瞑想法です。
「食事瞑想」で満足感を高めよう
食事で、やらかしがちなのが、スマホ見ながらですよね・・。これを我慢して、まず食事に集中することを著者は提案してくれています。
食事の美しさに注意して(視覚)、香りを楽しみ(嗅覚)、味を楽しむ(味覚)のために、よくかんで(触覚)、じっくりしていくことがポイントだそうです。
五感を通じて、身体で食べる!こんな習慣(時間)を大切にしたいですね。
「科学的エビデンス」よりも「私的エビデンス」を!
大切なのは、「自分にはなにが合っているのか」という自分だけの情報です。
自分だけの情報があれば疲れない
わたしがとくに著者の言葉でなるほど!と思ったのが、この「私的エビデンス」です。
自分の軸を見失いがちな時代だからこそ、自分の「ものさし」に素直になって、楽しく休み休み進んでいきましょう!
まとめ
- 原因不明のしつこい疲れ・・・なぜ!?――仕事、家事、人付き合いの「し過ぎ」かも。
- 「なにもしない」能動的休む時間を持ちましょう。――ベストは、朝起きた時に、ストレスも疲労も解消されていることです。
- 「科学的エビデンス」よりも「私的エビデンス」を!――自分のものさしに素直になって、積極的に休みながら進みましょう!
科学的エビデンスよりも、私的エビデンスという言葉がぐっときました。どうも外側にばかり答えを求めすぎていたような・・でも本当の答えは結構身近なところにあるものですよね。