【企業でやることのぜんぶ!】起業の科学|田所雅之

起業の科学
  • スタートアップの起業や会社内での新規事業創造に関して、何をいつどうやっていけばいいのか?という疑問は、常につきまといます。
  • 実は、その都度問題と課題を把握して、情報を入手していると、思わぬ落とし穴があるかもしれません。
  • なぜなら、そうやって積み上げた結果誤った解を導き出してしまったり、本当にいま必要な解決策出ないケースもあるからです。
  • 本書では、起業(に加えて新規事業)の立ち上げを俯瞰しながら、一貫した文脈(コンテキスト)を大切にした課題発見と解決策の提示をまとめてくれています。
  • 本書を読み終えると、起業に必要なルートとその登り方の全体像を把握することができ、かつ、自分の現在地を知ることから、適切なタイミングで、適切な手当をすることができるようになるでしょう。
田所雅之
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なぜ、スタートアップサイエンスか?

私がスライド週、そしてこの本をまとめた理由は、起業家の一番大きな課題を解決するためである。

起業家の一番大きな課題を解決するために、この本を書いた。

著者自身、日本で4回、シリコンバレーで1回のスタートアップを経験して、感じたこととして、数多くの課題が降り掛かってくることを経験しました。

さまざまなシチュエーション、シーンで、どんな悩みを解決しなければならないかということをイチから考えなくてはならなかったそうです。

最大の問題点(課題)として著者があげるのは、「スタートアップが成長していく過程の様々なタイミングで、自分たちが何を実現すればよいのかを判断する基準がない」こととしています。

本書では、スタートアップの登攀ルートを明確化しながらも、各セクションにおいて、どのような到達点を目指すべきなのか、鳥の目・虫の目でまとめてくれています。

本書の構成

本書は5章立てで、起業して成功するまでの20ステージを紹介している。

INTRODUCTION

第1章「IDEA VARIFICATION(アイデアの検証)」
スタートアップの準備段階で必須となる、どんな課題解決をスタートアップのアイデアに定め、それをどう磨き込むのか?

第2章「CUSTOMER PROBLEM FIT(課題の質を上げる)」
第1章で描いたアイデア(課題仮説)は、顧客が本当に抱えているのか?

第3章「PROBLEM SOLUTION FIT(ソリューションの検証)」
検証が済んだ課題仮説を実際に解決するにはどんな方法が適切なのか?

第4章「PRODUCT MARKET FIT(人が欲しがるものを作る)」
市場で顧客から熱狂的に愛されるプロダクトを実現するPMFは、どのように達成するのか?
「MVP」を構築して顧客の生の声を集めるにはどうするのか?
*本書でいちばん大切なところ。

第5章「TRANSITION TO SCALE(スケールするための変革)」
PMFを達成したプロダクトをユニットエコノミクス(顧客1人当たりの採算性)という観点から改善し、
利益が出る状態を実現する方法は?

という全体5章の構造担っています。特に重要なのが、第4章で、
・実験の準備をする
・MVPを構築する
・MVPをカスタマーに届ける
・MVPの評価を計測する
・新たなスプリントを回す
・継続的なUX改善
・PMFを達成できたか?
・ピボットする
といった細かなタスク設定と、それぞれのタスクで注意するポイントと目指すべきゴールが明確化されています。

他の章でも同じようにタスクの細分化とゴール設定が明確に描かれています。

まさに、スタートアップの成功という頂きを目指すための登攀ルートが明らかな景色を広げてくれています。

本書を携えて・・

スタートアップは世界をより良い場所にすることができる

おわりに

本書は、非常に実用性が高い書籍だと思いました。著者の経験をもとにしていることもあり、俯瞰的な視点と、具体的な着眼点に富んでいます。

もちろん、各セクションの専門書を読むことも重要な場合もありますが、わたしは、まず起業にあたっては本書を通じて全体像を理解して、細部へと落とし込んでいくことが重要であると思いました。

誤謬という言葉があります。これは、部分部分は正しいのに、それを寄せ集めて全体を作ると、全体として間違ってしまうことを指す言葉です。

たとえば、クルマのおもちゃを作ろうとブロック積みで遊んでいて、細部はとても上手に詰めているのに、それを組み合わせていたら、はじめ作ろうと思っていたクルマでなく、トラックになっていた・・のような場合を捉える言葉です。

起業は非常に複雑な取り組みです。自分ひとりのチカラではなく、チームのチカラを集め、戦っていきます。しかも、その土俵は、社会というこれまた複雑系の極みです。そんなときこそ、経営者やスタートアップでリーダーシップを取る方には本書のような手引が必要なのだと思いました。

まとめ

  • なぜ、スタートアップサイエンスか?――著者自身が、5回のスタートアップの経験で躓いた「各過程で自分たちがなにを実現すればよいのか?」について明確な答えを提示したかったからです。
  • 本書の構成――5章、20のステップに分けて、タスクをサマリーしています。
  • 本書を携えて・・――実務書として、スタートアップのさなかにある人におすすめしたい導入の書です。

著者は、とくにスタートアップ起業にあたって本書の考え方が適用されると書いていますが、これに限らず既存企業の事業開発などに携わる方にとっても、現在地とタスクを把握するのに役立つ本だと思いました。また、改めて全体性を失っては、いけないのだ、という気づきを得ることができました。おすすめです。

田所雅之
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