- どうしたら平等に与えられている24時間を豊かに生きられるでしょうか!?
- 実は、効率的に生きようとすればするほどするほど、自分を縛るかもしれません。
- なぜなら、そこには他人時間しか介在しなくなるからです。
- 本書は、自分主体の時間「じぶん時間」を取り戻すための1冊です。
- 本書を通じて、「じぶん時間」と得る考え方を見つけることができるでしょう。
効率的に生きていくとは!?
働き方改革や、生産性の向上などなど、いま社会では効率的にいかに働くかの議論が巻き起こっています。効率性とは、一定のインプットに対するアウトプットをいかに上げていくか!?ということです。同じ時間であれば、多くのことをアウトプットでき、成果につながる可能性を作っていたほうが評価されます。
一人ひとりが効率性を追求する世界観はとても良さそうに感じます。でもそこには落とし穴があります。
というのも、効率性を追求していけば行くほど、時間が創出されます。そして、その時間は、さらに効率化されたタスクで埋め尽くされていくのです。この余剰時間の使い方のマインドセットを変えなくては、すべての時間を効率化されたまるでロボットのような働き方に束縛されることになってしまうのです。
なぜ、そうなるか・・
それは、効率化というのは、他者のもと行われるからです。自分で決められた時間を自分で使っていくのに、効率性を考えることはほとんどないのではないでしょうか!?効率化を考えるのは、他者に対してのアウトプットや成果を考えたときの発想なのです。
他者起点での考え方を持ち続けていれば、自分を大切にすることはできません。結果的に、余剰時間が生まれたとしても、他者の時間で埋め尽くされてしまうのです。
時間を効率的に使おうとすればするほど、結果的に仕事が増えていったことだった。
はじめに
本当に必要なのは「じぶん時間」!?
英語では、2種類の「変化」があります。
ひとつは外的要因による変化、「チェンジ」といいます。会社から転勤を言い渡された。結婚したり子どもが生まれた。大事な人と別れたなどなど、これらは、「チェンジ」の事例です。
さらにもうひとつ、これは内的要因による変化です。これを「トランジション」といいます。お金を稼ぐことを第一義としていたけれど、周囲の人を助けることが大事な価値観になったとか、それまでは社会に対して挑んでいく戦士だったけど、社会課題の当事者に伴走支援する働き方に意義を見出した。などの変化です。
「トランジション」は、価値観やアイデンティティの変化のことを指します。
時間の使い方について、他人起点のものと、じぶん起点のもの2つがあることに気づき、自分のためのいかに時間を使えているか、ということを重視できるようになってみましょう。
「トランジション理論」
「何かを変える必要がある」人へ
古い自分を捨てて、次なるビジョンを見つけ、新たな自分に生まれ変わっていく。その過程を思考フレームで解説した、米国の著名な人材系コンサルタント、ウィリアム・ブリッジズの提唱する理論だ。
本当の豊かさとは!?
コロナ禍で社会は大きくかじを切りました。というか、切らざるを得なかった・・。リモートワークが当たり前になり、場所から私たちは解放されました。そして、ついで、時間の束縛を何となく考えるようになりました。
みんなが分散して「それぞれのペース」で働くという選択肢が生まれた。
「他人」がベンチマークの24時間
こうした世界の変化の中で、「生産性の罠」にはまらないようにするためには、じぶん時間を作っていくために、「自分モード」で生きていくにはどうしたらいいかを模索することが求められます。
生き方が変わったことで、豊かさも変わりました。豊かさを再定義することで、「自分モード」を得るヒントを探りましょう。これまでは、他人モードで生きていくことに意義や意味を感じやすい社会でした。例えば、世間の目を気にしながら、いかにたくさん仕事をこなして、収入を得られるか。そして、ばえる場所にでかけていってSNSで投稿を積み重ねて他者と繋がり続ける・・・そういう「Outside-in型」の世界観を生きていたといっても良いでしょう。
こうした世界では、豊かさは貨幣に換算できて、他者と比較できる富の多寡という物理的なものさしで測ることができました。
それに対して、コロナ禍で訪れた新しい豊かさとは、「いい」という判断軸でした。自分を真ん中に置く「Inside-out型」の価値観です。感性や価値観などの深く内側に根ざす、比較のできない精神的なことへとものさしが変わっていきます。
デンマークのヒュッゲや、ウェルビーイングが求められたのも必然でした。
私たちはもっと自分という存在を知覚して、じぶん時間を生きるための考えや行動を行ってみるべきです。そこから、自分の人生を立ち上げていく感覚を持って、新しい時代を真に自分たちがもとめる豊かな世界へと変化させていくことが、私たちが本当に求めていることではないでしょうか。
次回の投稿では、どうしたらそんな感覚を持つことができるのか!?について、深く見つめていきたいと思います。
Inside-out型の発想を組織設計に活かしていくことも可能です。こちらの1冊「【共にできるビジョンを見出そう!?】正解がない時代のビジョンのつくり方 |三澤直加」をぜひご覧ください。ビジョンとして内発的な想いを動力源に組織をドライブさせていくヒントを見いだすことができます。
まとめ
- 効率的に生きていくとは!?――実は他人時間で埋め尽くされていってしまいます。
- 本当に必要なのは「じぶん時間」!?――じぶんのための時間を作ってみましょう。
- 本当の豊かさとは!?――自分の感性や価値観を見つめ直してみましょう。