【ホウレンソウを、樹木に!?】日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?|ロッシェル・カップ

日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?
  • どうしたら、みんながモチベーション高く働くことができるでしょうか!?
  • 実は、マネージメントの方向性を見いだすことです。
  • なぜなら、アジャイル進行が世界標準になりつつあるからです。
  • 本書は、新しい組織づくりに関する大きな示唆です。
  • 本書を通じて、これからのチーミングについて学びを得られます。

ホウレンソウ・カルチャーとは!?

本書の執筆者ロッシェル・カップさんについては、こちらをご確認下さい。異文化コミュニケーション、人事管理、リーダーシップと組織活性化を専門とする経営コンサルタントとしてご活躍される方です。

日本人マネジャーは専門分野で非情に有能であるという強みがある。

上司に対する不満

ですが、日本人マネジャーのマネジメント手法は、他の国々では、時代遅れとして指摘されることが大きいです。日本の企業が管理職のマネジメントスキルを大切にして、十分育成していないことが、効果のないマネジャーを日本に万円させていると、ロッシェル・カップさんは、痛烈に批判します。

これまでに行っていたマネジメント手法を日本のリーダーは採用することが自然です。これは、マイクロマネジメントというもので、現場の一挙手一投足について情報キャッチアップし、コントロールするマネジメント手法です。

ホウレンソウで細かく情報をキャッチアップして、全てを理解し、全てを監視することによって、判断を下していきます。でも、本当にそれがすべての現場において正しいのでしょうか!?

ホウレンソウ・カルチャーの弊害とは!?

マイクロマネージメントには、一定の弊害があります。トップが意思決定をしてスピーディに判断をジャッジできるのであれば、確実に成長力を担保することはできます。しかし、一定程度組織が成長している状況では、ドライブがかかりづらくなります。人間の認知力では、すべてを理解するのにも限界があるからです。

ホウレンソウ・カルチャーの悪いところを低減して、個人のエンパワーを行っていき、仕事や組織にたいするエンゲージメントをUPさせるためには、次の要件を検討して、現場を新しくマネジメントする必要があります。

  • リーダーは、自分でやりたい衝動を抑制する
  • 仕事を委任する
  • 明確な指示を与え、身を引く
  • ものごとがどのように処理されるべきかについての固定観念を解放する
  • 詳細に埋もれないようにする

全体感を得て、現場を”ディレクション”するのがリーダーなのです。この点の勘所については、ぜひ前回の投稿「【世界のトップチームはどうやって働いているか!?】世界一流エンジニアの思考法|牛尾剛」も合わせてご覧ください。

アメリカ人に特有の「独立して行動」する仕事の仕方、つまり、頻繁に質問したり途中経過を報告したりせずに働き、最後に完成したプロジェクトをファンファーレと共に提出するやり方は、ほとんどの日本人マネジャーにとって異質あものであり、不安に感じるものである。

個人のエンパワーメントに欠けるマイクロマネジメントとホウレンソウ

ホウレンソウを樹木に!?

マイクロマネジメントから脱出し、新しいマネジメントを実行するためには、ホウレンソウを樹木に育てる必要があります。樹木とは、根・幹・枝・葉です。これは、組織をどのレイヤーまで管理することが大切かを意識するために必要な視点です。

  • 葉・・・樹木が葉を失うことは影響が小さい。
  • 枝・・・樹木が枝を数本失うことはよいこととは言えないが、全体の健康を損なうことはほとんどない。
  • 幹・・・樹木にとって非情に重要である。
  • 根・・・根は樹木を固定するシステムで、樹木の健康に不可欠なものである。

としたときに、リーダーとしての自らの行動と影響範囲を考える必要があるのです。

  • 根レベルでは、どんなエラーも許されません。根のレベルの意思決定に関しては、リーダーは詳細に関する検討に深く関与し、最終決定は必ず自分ですることが必要です。
  • 幹レベルの意思決定に関しては、リーダーは詳細に関する検討は部下に任せることができても、それについて知っていること、さらには自ら承認することが必要です。
  • 枝レベルの意思決定に関しては、リーダーが知る必要がありますが、承認する必要はありません。
  • 葉レベルの意思決定については、リーダーは知る必要はありません。

これらについて意識をする中で、個別化されて、柔軟性があって、作業グループのニーズに応えて、社員の満足度に焦点を当てることです。上手に権限委譲をするためには、リーダーが<ビジョンとKPI>を積極的に提示し、上述の樹木の発想で、自らの言動を律するようにしましょう。

社員にやる気を起こさせ、士気を向上し、革新的な考えと優れた結果を生み出す方法に焦点をあてることがないからだ。変化を推進するには、やる気、生産性、利益、成長が高調する好循環を作り出すポジティブな側面に焦点をあてる必要がある。

日本の人事管理を完全に考え直す必要がある

新しいマネジメントについては、こちらの投稿「【5つのポイントにフォーカスせよ!?】リーダーの仮面 ーー 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法|安藤広大」も大変刺激的です。ぜひご覧下さい。

まとめ

  • ホウレンソウ・カルチャーとは!?――日本型のマイクロマネジメントです。
  • ホウレンソウ・カルチャーの弊害とは!?――現場の自由度を奪い、柔軟性を欠如させます。
  • ホウレンソウを樹木に!?――枝・葉・幹・根に分けて、リーダーは自らの言動を律するようにしよう。
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