【自分起点の変化を起こすためには!?】リストラなしの「年輪経営」~いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長~|塚越寛

リストラなしの「年輪経営」~いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長~
  • どうしたらより良い方向へと導く、変化をもたらすことができるでしょうか!?
  • 実は、理想を描き、毎日の活動に落とし込むことです。
  • なぜなら、ベクトルを持った毎日の活動こそが、変化という恵みを与えるからです。
  • 本書は、塚越寛さんによるいい会社を目指すための哲学書です。
  • 本書を通じて、自分、会社、社会を変えていく力の存在に気づきます。

「いい会社」の条件とは!?

前回の投稿「【幸せのために経営とは!?】リストラなしの「年輪経営」~いい会社は「遠きをはかり」ゆっくり成長~|塚越寛」に続き、今回も塚越寛さんの「年輪経営」を取り上げさせていただきたいと思います。

塚越寛さんは、伊那食品工業という会社を、「社員を幸せにするような会社をつくり、それを通じて社会に貢献する」ことを達成し続ける組織として定義して、舵取りをされ続けています。そしてこのためには、飛躍的な成長で浮き沈みに迷うよりも、毎年少しでもいいから着実な成長を志向します。

これを、毎年毎年、幹を確実に太くする年輪にたとえ、「年輪経営」と呼びます。

「年輪経営」を実現する会社とはどんな会社でしょうか!?塚越寛さんは、「良い会社」ではなく「いい会社」だと説明します。文章で書かれるような「良い会社」ではなく、言の葉にのって、関係者の間に広まるような「いい会社」でありたいとの思いが込められています。

「いい会社」をつくるための条件を次のようにあげてくださっています。

「いい会社」をつくるための10箇条

一  常にいい製品をつくる。
二  売れるからといってつくり過ぎない、売り過ぎない。
三  できるだけ定価販売を心がけ、値引きをしない。
四  お客様の立場に立ったものづくりとサービスを心がける。
五  美しい工場・店舗・庭づくりをする。
六  上品なパッケージ、センスのいい広告を行う。
七  メセナ活動とボランティア等の社会貢献を行う。
八  仕入先を大切にする。
九  経営理念を全員が理解し、企業イメージを高める。
十  以上のことを確実に実行し、継続する。

顧客や社会との正しいつながりを目指しながらも、人間として「あたりまえ」のことの尊さを理解し、実行し続ける信念を感じます。

塚越寛さんは、従業員のこともとても大切にします。

人件費はコストではなく、会社の目的そのものである

第2章 「社員が幸せになる」会社づくり

関係する人みなを幸せにするのが企業であると捉えます。だから1社だけが儲かったり、資本家だけが利を得るようなことはあってはならないと考えるのです。

元々会社を起こすということは、社会貢献や業界貢献という視点の中に、必ず、自分(たち)自身が生きることが前提になります。生きるということは、現代で言えば、一定の給料を得て、生計を立てられるということです。だから、社会社組織にとって、人件費は目的であるはずです。

より多くの報酬を得て幸せになることは、事業を起こした目的の一つなのですから。

第2章 「社員が幸せになる」会社づくり

従業員を虐げてはいけないのです。そのためにも、正しい舵取りをして、着実な成長を遂げる組織でないといけない・・経営者の仕事とはそうした考えのもと、繰り返される思索と決定なのかも知れません。

老舗とは!?

老舗は、経営と文化が一体化しています。

第2章 「社員が幸せになる」会社づくり

文化を持たない、老舗はないと、塚越寛さんは語ります。

文化とは私たちに豊かさや快適さをもたらしてくれるものです。あるいは、そこしれぬ雰囲気を感じさせてくれる不思議なそんざいであるようにも感じます。永らく続く企業は、形容詞がたい、老舗の風格を醸します。ひとつの要素が文化にあると言います。

経済効率だけを物差しにしない組織に、文化は醸成されていきます。それは突き詰めてみていけば、人や社会への眼差しなのかも知れません。

人が反映した背景には、文化の遺伝子の影響もあったようです。これについては、こちらの投稿「【私たちは、遺伝子の乗り物!?】そんなバカな!遺伝子と神について|竹内久美子」がおすすめです!ぜひご覧ください。刺激的な1冊です。

変化を起こすには!?

何か、不具合があったとしても、自分が所属している組織のせいにするのではなく、自分が変えていく、自分が変わっていくという気概を持って、常に前向きに続けていきましょう。そうすることによって、正しい仲間があつまり、必ず、よりよい方向へと変化の兆しが生まれ続けていきます。

本当に大切なことは、自分で引き受けるということです。自分で背負うともいいます。

自分の人生や自分の関わるものごとすべては、自分で引き受け続けていく。

それが、変化の秘訣です。

小さなことを軽んじることは、大きなことを軽んじることと同じです。小さな間違いでも、積み重なっていけば大きな間違いになります。

第3章 今できる小さなことから始める

反対に言えば、小さな変化でも積み重なっていけば、大きな波になるということなのかも知れません。波は絶えず変化を続けるからこそ、波であるのであって、変化をやめれば、それは何もなくなるものごとのたとえです。

まとめ

  • 「いい会社」の条件とは!?――10箇条を見つめましょう。
  • 老舗とは!?――経営と文化がある組織です。
  • 変化を起こすには!?――自分が変わることです。
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