【違いは、楽しい!?】「自分の意見」ってどうつくるの? 哲学講師が教える超ロジカル思考術|平山美希

「自分の意見」ってどうつくるの? 哲学講師が教える超ロジカル思考術
  • どうしたら「自分の意見」を持つことができるでしょうか!?
  • 実は、いきなり自分の意見を持つことは難しくて、ノウハウがあるかも。
  • なぜなら、考える枠組みを知らなくては、意見を見出すことができません。
  • 本書は、自分の考え方を磨き、自分の意見を持つための1冊です。
  • 本書を通して、自分の意見を持つための方法を知ることができます。

違いを楽しむ!?

自分の意見を持つことが大切だと言われますが、すぐにはむずかしい!と思う人が、多くいらっしゃるのではないでしょうか。学生時代においては、正解が常に求められていたため、自分の意見を持つこと自体、社会に出てから初めてだ、という人も少なくないです。

すでに想定された正解を見つけることと、正解はまだない領域で自分の意見を持つことは全く異なります。

上記のような経緯によって、自分の意見を持つこと自体、なんだか、間違っているようでいやだな・・と思ってしまう人も少なくないでしょう。

まず、考えを持つこと自体のマインドセットを変えてみましょう。著者である平山美希はフランスで哲学を教えている先生です。日本とフランスの人を比べながら、意見を持つことについてマインドセットの違いを明らかにしています。

日本人とフランス人とで、大きく異なるのは、「意見」に対する考え方です。

自分とは異なる意見を聞くことに、むしろ喜びを感じるそうです。

意見の違いを面白がる

フランス人を盲目的に賛美することではないのですが、まさに、日本人とフランス人の違いを認識することは問いを持つことにつながるということも含めて感じさせてくれます。

日本人が大切にしている和同も大切ですが、まったく人と同じということはないでしょう。なぜなら、生き様や価値観や考え方は当然のように一人ひとり異なるからです。

自分の意見を持ってしまう・・ということを肯定的にとらえてみましょう。少しの違和感も大切にしていくことが、まず自分の考えを持つこと、そして意見を磨くことにつながるのです。

違いを際立たせるフランス人、調和を大切にする日本人

違いを際立たせるフランス人、調和を大切にする日本人

同じことを探し続けるのではなく、違いを意識するスタンスを大切にしましょう。

考えるための5つのステップとは!?

5つのステップで、自分の考え方を見極めていきましょう。

1)問いを立てる
2)言葉を定義する
3)物事を疑う
4)考えを深める
5)答えを出す

「問い」を持つことが、起点になります。日常の小さな驚きが「問い」を作ります。日常生活見出した、新しい発見や小さな違和感を大切にすると、今までは当たり前だった世界が、実は、疑問だらけの世界に見えてくるかも知れません。そう考えると、「問い」~「物事を疑う」は、一連の思考かもしれません。

自分にはない視点を手に入れると、今まで見えなかったものが見えてくるようになります。

日常の驚きが「問い」をつくる

1)問いを立てるでは、まずキーワードでもいいですし、何かテーマでもいいですし、考えるための最初の足場を作ります。
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その上で、2)の言葉の定義に進みます。キーワードやテーマで使われている言葉は、どのように自分が使っているのか、それは世間一般の使い方とどう違うのかを見極めて、いきましょう。ここがズレてしまうと、考えを深掘りをすることが困難になってしまいます
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3)物事を疑うでは、与えられた条件を鵜呑みにするのではなくて、本当にそうか?を検討します。
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4)考えを深めるでは、1で定めたテーマに対して自分の考えを段階的に深めていきます。
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5)答えを出すにおいて、自分の考えを表に出して、発表し、フィードバックをもらいます。

一連の問いを持ち、表現するサイクルを繰り返していくことが、自分自身の考えを持つ体質を強化していきます。

何はともあれ、まず自分の中の「違和感」を大切にするということです。「あれ?これほんとうかな?」「なんだか気持ち悪いな・・」「何かひっかかるな」というような感情を大切にして、その理由を見つけに行くことが大切です。そのためにも、人が作った概念や常識などをそのまま受け容れていくこととは違う、スタンスをいかに持てるかが出発点になるのではないでしょうか。

5つの問いのパターンとは!?

なかなか足場となる視点=問いを持つことは難しいかも知れません。次の5つの問いの方向性をヒントにしてみるのはいかがでしょうか。

①複数のとらえ方がある「大きな問い」をつくること。
 たとえば、「正義」とは何か?とか、「成功」とは何か?とか、そんな大きい問いです。
②その範囲をだんだん狭めていくように、選択肢が問いのなかにすでにあるような問いを検討します。
 たとえば、「○○とは、AかBか?」のような形式です。
③有無を問うバターンを作ること。
 たとえば、「○○はありうるのか、ないのか?」です。
④前提条件の含んだ問いを検討します。
 たとえば、「ひとまず○○があるかないかはさておき、『ある』と仮定したら、この点は、どうか?」です。
⑤「そもそも~~」と本質を問うことも、根本に立ち返る姿勢としても大切です。

日常の驚きが「問い」をつくる

日常の驚きが「問い」をつくる

体系化した問いの切り口を使いながら、日常の中でよりよく「問う」ことを意識してみましょう。

こうやって「問い」をもって自分自身の考えを磨いていくと、実は、自分という存在とは何か、という問いに行き着くことがあります。どうしてそういう問いを持ってしまうのか、なぜ、違和感を感じたのか、なぜ、本当なのかと疑ってしまったのか。その背景には、何か自分が信じているものの存在をおぼろげながらも見つけてしまう瞬間があります。

これについては思考を深めていくには、例えばこちらの投稿「【人間OSの高め方とは!?】リフレクション(REFLECTION)自分とチームの成長を加速させる内省の技術|熊平美香」をご覧ください。きっと、自分という存在に対して問い続けていくためのヒントが満載です。

まとめ

  • 違いを楽しむ!?――和同ではなく、勇気を持って、違いに着目をしてみましょう。
  • 考えるための5つのステップとは!?――まず違和感に素直になることです。
  • 5つの問いのパターンとは!?――5つの問いを形を活かしてみましょう。
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