- 予測不能な時代において、自分の力で世界を切り開いていくことが重要です。
- 実は、「リフレクション(内省)」がポイントかも知れません。
- なぜなら、内発的動機づけがない限り、目指す先も見出すことができないですし、他者との良好な交わりも作り出すことが難しいからです。
- 本書は、リフレクションの重要性と取り組み方に触れられる1冊です。
- 本書を通じて、自己の内省はもとより、他者との対話、そして、リーダーシップやビジョンの持ち方に至るまで、「メタ認知」視点を用いた、リフレクションによるアプローチの重要性を知ることができるでしょう。
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人間のOSを高めるのが大切!?
他者や環境が目指す先を教えてくれたり、与えてくれない時代になりました。コロナ禍に際して、特に「自立型人材」とそうでない人の差が拡大しているとも言われています。
経済産業省による「未来の教室」実証実験で2020年12月に開催されたリカレント教育ワーキンググループオンラインセミナーでのディスカッションで、経済産業省の浅野大介サービス政策課長・教育産業室長が次のような発言をしているそうです。
リモーートワークに移行する中で、自分から求めていく人と取り残される人の二極化が起こっています。その溝が広がらないためにも、全体をボトムアップする仕掛けが必要な時期になっていると感じます。
『「越境企業」のはじめ方』――瀬戸口航 著
国も、自立型人材の育成に関心を寄せています。
自立型人材を目指すにあたって、自分で学び続ける態度と手法を獲得できているか?が、重要なポイントです。
人間のOS(学ぶ力)を高める「OS21」というプログラムを開発し、自ら定めた目的を実現するために学び続ける「自立型人材」の育成に取り組んでいます。
第1章 リフレクション 基本の5メソッド
今回の投稿で取り上げる本書の熊平美香さんは、学ぶ力を人間のOSにたとえます。そのための手法やノウハウは、あくまでアプリケーション。まずはOSの基盤をしっかり構築しなければ、アプリも上手に働きません。
では、学ぶ力(OS)をどのように取り扱えばよいでしょうか?!ポイントは分けて考えること。
OSを高めるのに必要なポイントは!?
この中で最も重視しているのが「リフレクション」と「対話」、そしてその2つの質を高める「メタ認知」です。
第1章 リフレクション 基本の5メソッド
OSに磨きをかけるには、本書のテーマである「リフレクション」と「対話」が重要です。リフレクションとは、内面を客観的に見ることです。ですが、自分を素直に客観視するには、自分の認知という色眼鏡があることに意識的になる必要があるので、とても難しいです。これは他者との対話においてもそうで、他者を決めて付けてしまう、自分の色眼鏡を差し引いて見ないといけません。
リフレクションと対話に磨きを欠けるのが、「メタ認知」への”認知”です。
「メタ認知」を高めていくための視点とは!?
メタ認知に意識的になるには、次にあげられてる4つを順番に点検していく視点を持ちましょう。これは、リフレクションにおいても、対話においても、土台となる大切な「見立て力」です。
事実や経験に対する自分の判断や意見を、「意見」「経験」「感情」「価値観」に切り分けて可視化することによって、自分の内面を多面的に深掘りし、柔軟な思考を持つことができるようになります。
第1章 リフレクション 基本の5メソッド
<認知の4点セットのフレームワーク>
- 意見・・あなたの意見は何ですか?
- 経験・・その意見の背景には、どのような経験や、経験を通して知っていることがありますか?
(経験には、読んだり聞いたりしたことも含まれます。) - 感情・・その経験には、どのような感情が紐づいていますか?
(経験の記憶は、感情の記憶でもあります。大きくは、ポジティブな感情かネガティブな感情の2種類です。) - 価値観・・意見、経験、感情を俯瞰して、あなたが大切にしていることが何かを明らかにしましょう。
(大切な価値観、判断の尺度、こだわり、ものの見方などです。)
本書内では、こうした「メタ認知」のアプローチを通して、
*自己内省をもとに軸(Why)を見出すこと
*パーパスやビジョンを見つけること
*他者との有効な対話の方法を見出すこと
*オーセンティックリーダーシップ(自分に限りなく正直なリーダーシップ)のアプローチを得ること
のそれぞれを実現できる詳しい「問い」が描かれています。
ぜひ、4つのメタ認知フレームワークを通じて、自己を含めた世界の見出し方を磨いていきましょう。
また、上記に取り上げられているテーマについては、過去の投稿もおすすめです!
- Whyを見出すこと・・「【キャリア・アンカーを活用した内省の仕方とは!?】自分らしい働き方はWHYがすべて教えてくれる|粟野智子」
- パーパスを見出すこと・・「【パーパス記述の手法とは!?】パーパス・ブランディング|齊藤三希子」
- 対話をすること・・「【わかりあえない時代の対話手法とは!?】はじめての哲学的思考|苫野一徳」
- リーダーシップのこと・・「【モデルなき時代の生き方】ほんとうのリーダーのみつけかた|梨木香歩」




まとめ
- 人間のOSを高めるのが大切!?――学ぶ力を保ち続けるのが重要なOSです。
- OSを高めるのに必要なポイントは!?――「リフレクション」と「対話」、そのための「メタ認知」的アプローチが不可欠です。
- 「メタ認知」を高めていくための視点とは!?――自己・他者との接点でも「意見」「経験」「感情」「価値観」の4つの視点による深掘りを用いましょう。
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