- どうしたら働くと趣味が両立できるでしょうか!?
- 実は、時間、お金、欲求を考えることが大切かも。
- なぜなら、限られたリソースで何を実現するのかが、人生でも大切だから。
- 本書は、推し活を目一杯楽しむリアルな生活者像と彼女たちのやりくりをまとめた1冊です。
- 本書を通じて、21世紀のマズロー欲求段階について新たな視点を得られます。
シンプルに考える!?
推し活・オタ活(「お仕事」に対して、「推し事」)には、お金も、時間も必要です。推し活とまでは言わなくても、趣味を謳歌するには、それなりの時間とお金がやはり必要になるものです。
ここで、仕事と趣味を両立するために、仕事を趣味化することも検討してみたいと思われるかもしれません。
ただ、これはなかなか難しい問題で、趣味を仕事にデキる人はそんなに多くはない事実と、趣味を仕事にしてしまうととたんに面白くなくなるなどの問題が、考えられてしまいます。
本書を通じて検討できるのは、仕事と趣味を切り離して、それぞれが独立して上手にやりくりするノウハウについてです。
オタ活をするうえでも、仕事で、より短い時間でより多くのお金を稼げるのがベストですよね。
先のことを考える前に、あなたの「現在地」はどこ?
まずは、シンプルに、「お金」と「時間」をどうしたいかを考えていくことが大切です。どうしても、仕事と趣味はトレードオフになりがちです。放っておけば、「必要性」に迫られ「仕事」に時間が割かれてしまう・・だから、まずは自分の意志を確認して、作戦を練ることが大切です。
次の4象限で今の自分を見える化してみましょう。
B)お金には満足しているが、時間的余裕が少ない | A)お金にも使える時間にも満足している |
D)お金も時間も足りなくて不満である | C)お金には満足していないが、時間的余裕はある |
自分にとっての最低限の生活費、推しに使っている費用や時間、同じ年収や同じ労働時間でも、人によって感じ方は違いますが、世間的な感覚ではなく、あくまでも主観でジャッジするようにします。
マズロー欲求段階を冷静に見る!?
現在地が見えてきたら、これからどう働いていくかを考えてみましょう。
Aは、現在に満足しているので、当面は、現状維持で良いかもしれません。何か環境の変化や自分自身の心的変化があれば、そこから検討を始めてみても良いかもしれません。
Bは、広告代理店やコンサルティングファームなどにお勤めの人がそうかも知れません。残業や出張が多く、一定の給与水準に満足はしながらも時間がない・・そんな人は、できるだけ「収入を減らさずにプライベートの時間を確保するにはどうしたら良いのか」を検討するようにしましょう。働き方を見直すことですね。
Cは、今の仕事はキープしながら、副業をしてみたり、資産運用などで、副収入を得ることも検討の余地があるかもしれません。転職には、環境や人間関係の変化が伴うので、年収以外の労働環境に満足しているのに行おうとすると、公開のリスクをともないます。英断ではなく、できることから小さなトライを続けるのがまずは大切です。
Dは、「経験を活かして、構造をあげる」ことを検討してみましょう。どういうことかというと、どんな業界でも受注者よりも発注者の方が給与体系や労働時間が良好になる傾向があります。よって、同じ業界の中で、より元請けのほうへ移動を試みるのも一つの手立てです。
また、欲求の段階に仕事をどう位置づけるかを検討してみることも、お金や時間を検討する上で、良いヒントを与えてくれるかもしれません。
マズローの欲求段階を想像してみましょう。
⑤自己実現欲求・・能力を発揮して創造的活動をしたい
④承認欲求・・自分を認めたい、人から認められたい
③社会的欲求・・他者と関わりたい、集団に属したい
②安全欲求・・身の安全を守りたい(安全な家に住みたい)
①生理的欲求・・生命を維持したい(ご飯食べたい、寝たい)
案外、①~⑤のすべてを職場で満たそうとしている人が、結構多いように思えます。でも、実は趣味に生きる人には、必ずしもそうでなくても良い可能性も見えてきます。
自己実現に関しては、オタ活のほうで満たしたいことが多い。
お仕事と推し事、両方持ってるから強くなれる
好きを仕事にしたい気持ちは素直なものですが、現実とのギャップに苦しむこともあります。ここはスパッと仕事と趣味を切り分けてそれぞれで完結させる生き方もひとつです。
もしかしたら、趣味(「推し事」)だけで生きていった先に、そこから収入を得られる可能性も見えてきます。例えば、推しについて書き続けているブログが有名になって、広告収入が得られるようになるなど・・。
そこまでいかずともSNSやブログで推しについて発信することで、欲求段階の③④などは積極的に満たすことができるかもしれません。
時間を作るのに大切なこととは!?
もっと時間を上手に作ることも検討してみたいです。
たとえば、
- 日頃から、同僚の頼みをできる範囲で引き受けるなど、友好的な雰囲気にしておき、いざという時に有給休暇カードを切りやすい環境を整えておく。
- いざオタ活で休みをもらう時のために、できるだけ仕事を先に進めておくとか、内容に穴を作らないとか、及第点以上を取るような努力をする!
などが、考えられます。
オタ活のために画策した結果、有能な人と思われてそうでいいね。
第4章 オタク女子が幸せに働いていくには?劇団雌猫座談会
推しに対して全ての情報を持たないからこそ、想像力がはたらきます。
余白があるから、解釈が生まれるのです。
推し活をするということは、自分自身を見つめることになるかもしれません。推し活の効用については、こちらの投稿「【人類 vs AIは、古典!?】温かいテクノロジー AIの見え方が変わる 人類のこれからが知れる 22世紀への知的冒険|林要」がおすすめです。「推し」を持つことは、自分自身との対話を促進する効果を持ち、結果としてメンタルが安定するといった多くの良い影響があります。近年「プロジェクション・サイエンス」として新たな研究がスタートしています。ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
- シンプルに考える!?――自分のお金と時間の状況を俯瞰してみましょう。
- マズロー欲求段階を冷静に見る!?――すべてを仕事で満たすことはないのです。
- 時間を作るのに大切なこととは!?――日頃の積極性にかかっています。