【百年先の幸せを目指して!?】幸せになる生き方、働き方|塚越寛

幸せになる生き方、働き方
  • これからの時代に求められる経営の視点とはどんなものでしょうか!?
  • 年輪経営』の塚越寛さんの言葉にヒントを見出しましょう。
  • 時代の転換点において、根源的な考え方によりどころを置きたいからです。
  • 本書は、塚越寛さんによる経営を考える1冊です。
  • 本書を通じて、伊那食品工業の真髄と経営者が持つべき普遍的な思想に触れられます。
塚越寛
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百年先を見据える!?

遠くをはかる者は富み
近くをはかる者は貧す
それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う
まして春まきて秋実る物においてをや
故に富有なり
近くをはかる者は
春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
ただ眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく
故に貧窮す

二宮尊徳――百年先を考えて行動する

仕事をするうえで大切なことは、少なくとも、1年~3年、できれば10年~20年先のことを考えて、種をまき、苗を育てていきたいものです。

消耗戦ではなく、長期的に考えて、独自の価値提供をしていきましょう。そうでなくては、長い間、経営を続けていくことは困難になります。自らをオンリーワンの存在にして置くことにこだわるのです。

よりよい会社であるためには、「敵を造らないこと」が肝心です。ライバルと同じような商品で、価格競争のもと、シェアを奪い合うような闘いは戦略ではないのかもしれません。戦いを略す、戦略とは、やはり独自であることが最も機能しそうです。

経営者の心得とは!?

塚越寛さんは、10箇条の心得を持ちます。21世紀の経営のあるべき心得として、常に原点回帰を意識していると言います。

一 専門のほかに幅広く一般知識をもち、業界の情報は世界的視野で集めること。
二 変化し得る者だけが生き残れるという自然界の法則は、企業経営にも通じることを知り、すべてにバランスをとりながら常に変革すること。
三 永続することこそ企業の価値である。急成長をいましめ、研究開発に基づく種まきを常に行うこと。
四 人間社会における企業の真の目的は、雇用機会を創ることにより、快適で豊かな社会をつくることであり、成長も利益もそのための手段であることを知ること。
五 社員の士気を高めるため、社員の「幸」を常に考え、末広がりの人生を構築できるように、会社もまた常に末広がりの成長をするように努めること。
六 売る立場、買う立場はビジネス社会において常に対等であるべきことを知り、仕入先を大切にし、継続的な取引に心がけること。
七 ファンづくりこそ企業経営の基であり、敵をつくらないように留意すること。
八 専門知識は部下より劣ることはあっても、仕事に対する情熱は誰にも負けぬこと。
九 文明は後戻りしない。文明の利器は他者より早くフルに活用すること。
十 豊かで、快適で、幸せな社会をつくるため、トレンドに迷うことなく、いいまちづくに参加して、郷土愛をもちづづけること。

1970年にはじめてまとめ、都度見直している10箇条とのこと。

時代を超えて通用する自分の生き方、働き方の原点を、自分で見つけることが肝心です。

経営者としての私の原点

上記の10箇条は、経営者としてのリストですが、ひとりひとりが「自分」という株式会社のかじとりを行っていく必要のあるこれからの時代において、大変興味深いリストとなります。

これから21世紀の後半にかけて、「働くことと遊ぶことの境界線が不明瞭になってくる」ものと予想しています。

楽しく働ける時代へ

技術は無限に進歩しつづけ、生産性はますます上がり、人の仕事はどんどん楽になり、労働時間が短くなります。短くなった時間を、ボランティア活動や、家族や友人立ちとの触れ合いにも、より割けるようになります。

そして、趣味や勉強も充実させられる中で、きっと仕事の内容そのものも、楽しく取り組めるように進化していくものと考えられます。

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種をまき続ける!?

仕事をしていくうえで大切なのは、常日頃から「種をまき続ける」ことです。種をまかなければ芽は出ず、葉もつかず、花も咲かず、最終的に収穫をすることはできません。

仕事で「種をまく」とは、あらゆる面で「工夫」をしていくことであり、また「未来に投資」をしていくことです。

成長の種をまき続ける

あらゆる面の「工夫」とは、例えば、
 ・デスクを整理整頓して、必要なものが瞬時に取り出せるようにすること。
 ・自己啓発につながる勉強を続けること。
など、本当に些細なことの積み重ねです。

大切なのは、継続です。10箇条のような原点を持ち、将来の絵を見つけビジョンを描き、そのために、少しずつの努力を毎日欠かさず行っていくことが、幸せを感じるヒントになるのです。二宮尊徳や塚越寛さんのように「遠く」を見つめて、一歩ずつ歩みを進めていきましょう。

経営を見つめるには、こちらの投稿「【会社は意義を生み出す場!?】理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ|佐宗邦威」の1冊が大変おすすめです。

少しずつの「工夫」を積み重ねていくことに関しては、こちらの投稿「【時間を、信頼の貯蓄に変える!?】投資思考|野原秀介」の投資思考がおすすめです。ぜひご覧ください。

まとめ

  • 百年先を見据える!?――「近く」ではなく、「遠く」を見つめましょう。
  • 経営者の心得とは!?――原点を自分で設定することです。
  • 種をまき続ける!?――常に少しの工夫を続けていくことです。
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