【先行モデルから学べ!?】2030年の広告ビジネス デジタル化の次に来るビジネスモデルの大転換|横山隆治,榮枝洋文

2030年の広告ビジネス デジタル化の次に来るビジネスモデルの大転換
  • 広告会社は、これからなくなってしまうのでしょうか!?
  • 実は、先行する企業事例からヒントを見いだせるかもしれません。
  • 変化は、辺境から起こります。
  • 本書は、縮小する広告業界において存命の書です。
  • 本書を通じて、変化の時代を生きる業界と企業から経営のヒントを得られるでしょう。

垂直統合・水平横断がヒント!?

大切なことは現場を熟知していることです。アナログ業務やアナログ施策の実体をしっかり理解していないと、これを左脳でデータ化することはできないのです。

右脳と左脳を情報交差させられるようになる訓練法

デジタルが、勃興する中で、広告業界でもデジタル化が注目される流れがおきました。でも、ビジネスは、デジタルだけでできているわけではありません。当たり前なのですが。だから、新しい技術・テックと、従来のアナログを統合する思想が大切なのです。「アート」と「サイエンス」、これらの統合にヒントがあります。ものごとには、本来「アート」も「サイエンス」もないはずです。これをたまたま人が分類している便宜的なものです。複雑なものをいかに、複雑なまま、システム全体をとらえられるのか・・これを考えられる人・機能が求められていくのではないでしょうか。

代理店がまず獲得すべき機能は「オーケストレーション」

代理店がまず獲得すべき機能は「オーケストレーション」

フロントに立って広告主と直接やり取りする営業にとっては、連絡役という機能より、全体を見渡してプロデュース、全体最適を目指してコントロールする役割が求められるのです

ただし、こうしたスキルは総合広告代理店でしか育成できないスキルです。なぜなら、デジタルもアナログもメディアの取り回し、クリエイティブの企画、プロモーションの展開などは、これらは実行を伴うことでしか、知見化されないからです。生の身で体験でき、それが血肉になる広告会社は、ある種、ビジネス統合を経験できる最前線のひとつなのかもしれません。

「オーケストレーション」のスキルには、ベースに実戦経験がひつようなのです。

代理店がまず獲得すべき機能は「オーケストレーション」

広告代理店の優位性はマーケティング活動におけるすべての分野に関してプランニングとエグゼキューションができることであり、だからこそ地に足の着いた実践的なコンサルテーションができるのです。

先行モデル「S4キャピタル」とは!?

「広告エージェンシー」の看板で起業する「史上最後」のグローバル広告会社と題して、日本ではまだ注目度の低い「S4Capital」(以下、S4キャピタル)のビジネスモデルを紹介します。

S4キャピタルは史上最後のエージェンシー

S4キャピタルが見せる「先行モデル」のアプローチで成長している様子は、日本でもスタートアップ企業やD2Cビジネス、そして広告・マーケティングを提供する事業において、産業を超えた「応用変数」になる片鱗が含まれています。

彼らの特徴は次のような点です。

1)金融市場(株式上場市場)ありきで起業時から上場市場でスタートする
2)グローバルを起点として(本社ロンドン)、グローバルクライアントの成長にフォーカスしている
3)最初の扱い規模が小さくとも、「今後伸びる」テック系クライアント(スタートアップを含む)を中心としたポートフォリオを保有する
4)旧メディアの広告扱いは見向きもせず、グーグル、フェイスブック、アマゾンなどのデジタル基盤の広告に伴うコンテンツに特化する
5)収益構造として「コンテンツ:メディア」の利益比率がコンテンツ主導の「7:3」を実践する

日本では「クライアントに寄り添おうとするコンサル姿勢が多く見受けられますが、S4キャピタルでは「何がほしいですか」の受け身受注ではなく、「これ、おいしいよ。ほしいですか(新コンテンツ)」と先出しする側(かつての日本の商品メーカー)の立ち位置で事業を伸ばしています。

クライアントのコンサルではない新しいコンテンツの提供者

当社のスタンスからは、コミュニケーションの最大の変数は、配信するメディアではなく、「コンテンツ(とそれを支えるテクノロジーサービス)」にあるのだ、ということを感じ、これがそもそものマーケティングの基本が見えます。

収益モデルのどこに軸足を設定するのか・・これについても考える必要があるでしょう。

  • マージン
  • フィー
  • 成功報酬
  • キャピタルゲイン

変化する市場の中で、ビジネスの結果としての収益モデルも併せて検討してみるのも重要でしょう。

得意先企業の変化のベクトルとは!?

広告ビジネスのマーケティングには、この広告主側の機能再編が関わります。要は「売り先」が「広告枠を買う部署」から「マーケティング活動の最適化支援を求める部署」に変わるということです。

広告主側の機能再編で何が変わるか?

マーケティング全体を変数として、守備範囲におくには、垂直統合・水平横断の思考が必要になるでしょう。ある種の両利きの経営的な思考法の中で、ひとりひとりが実践の中で経験値を蓄えて、ビジネスコンサルタントとして独立していく世界観が見えます。

本書に関しては、こちらの投稿「【爆縮市場から学べ!?】2030年の広告ビジネス デジタル化の次に来るビジネスモデルの大転換|横山隆治,榮枝洋文」もご覧ください。

まとめ

  • 垂直統合・水平横断がヒント!?――分断ではない思考と視野にヒントがあります。
  • 先行モデル「S4キャピタル」とは!?――5つの特徴を学びましょう。
  • 得意先企業の変化のベクトルとは!?――マーケティングの最適化に向き合いましょう。
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