【マーケは「3つの問い」を駆使せよ!?】マーケティング思考 業績を伸ばし続けるチームが本当にやっていること|山口義宏

マーケティング思考 業績を伸ばし続けるチームが本当にやっていること
  • マーケティングとは、何でしょうか!?その領域はあまりに広くとらえどころがないようです。
  • しかし、実は、たった3つの問いに丁寧に向き合うことで、マーケティング「戦略」の上位に立てます。
  • なぜなら、マーケティングは根っこが命なのです。
  • 本書は、戦略コンサルティング・ファーム設立者山口義宏さんによるマーケティング全体像の1冊です。
  • 本書を通じて、マーケティングとはなにか、どんな問いにより運用されるのかの概念を体内化するきっかけを得られるでしょう。

マーケティングのOSを身に着けよ!?

事業を成長させるためには「外から見えやすい施策の内容以外に非常に重要な」ファクターがあります。

1)戦略:マーケティング施策の背景にある戦略
どのような顧客に、どのような価値を生むために、どのような施策に人やお金を投資配分するのかという方針のことです。

2)知識・スキル:マーケティング施策実務を推進する組織メンバーの知識・スキル
組織メンバーがマーケティング施策を推進するための具体的な知識やスキル。これが乏しいと各種施策の成果が出ず、戦略はまさに「絵に描いた餅」になってしまいます。

3)社内外チーム連携:顧客体験の視点から、多くの施策をスムーズかつ効果的につなげる社内と社外の組織との密な連携
PR、広告、ウェブサイト、商品・サービス、購入後のカスタマーサポートなど、提供する部門や人が違っても、また社外の広告代理店と推進する施策でも、同じブランドの下で一貫した顧客体験を提供できる社内外の連携です。

これらの3つの視点をもとに、マーケティングの本質的な機能を検討することが求められています。

マーケティングとは非常に幅広い領域を指す言葉になっています。ウェブ時代において、さまざまな施策(HOW)が登場する中で、テクニックに走らずに、本当に大切な視点をいかに持てるかが、重要です。全体感をもった視点を持つことができ、かつ、部分的に専門性を発揮できるDO能力を持つことで、人材としてのバリュー提供が強みを増します。

著者である、山口義宏さんが、これまで多くの企業を外から中から見ている中で、うまくいっている会社に共通することをまとめてくれています。言語化するならばOS(オペレーティングシステム)に近いものがあるといいます。

マーケティングへの取り組み、チームの人材の要件、業務の進め方といった、外部からは目に見えにくいけれど普遍性のあるOS(オペレーティングシステム)部分の言語化を試みています。

はじめに 業績を伸ばし続けるチームが本当にやっていること

このOSを「マーケティング思考」と名付けています。大切なのは、細かい施策ではなく、「マーケティング思考」です。業績向上におけるボーリングの一番ピンの役割を持つ思考を身に着けましょう。

大切な3つの問いとは!?

組織メンバーに身につけてもらいたいのが、「マーケティング思考」です。これは、多くの人が聞いたことがあるはずの「誰に? 何を? どのように?」のフレームワークで説明できます。

02 シンプルだが奥深いフレームワーク「誰に? 何を? どのように?」

OSを駆動させるには、3つの問いが最も重要です。

1)誰に?・・どのような顧客に?(顧客理解)

2)何を?・・どのような価値を?(顧客価値)
  >機能的価値・・商品・サービスの仕様そのものが、顧客にもたらすもの。
  >金銭的価値・・商品・サービスの利用または将来の売却などで金銭的に得られるもの。
  >社会交流的価値・・商品・サービスの所有や利用を通じて生まれた他の人とのつながりから得られるもの
  >自己表現的価値・・商品・サービスで自己表現ができたり、気分が良くなったりするもの

3)どのように?・・どのような施策で届けるか(4P施策)

全ての事業では、これらの問いを先ず前提に考えるようにしましょう。もちろん、大きくなりすぎた事業は細分化が必要です。このときは焦らずに、ものごとは分けて考えれば、シンプルになります。安心して着実に取り組みましょう。

こちらの投稿「【いかに効率的に考えるためのスキルを身につけるか!?】小さく分けて考える 「悩む時間」と「無駄な頑張り」を80%減らす分解思考|菅原健一」もおすすめです!ぜひ、ご覧ください。

短期視点と中長期視点を持とう!?

冷静になりたいのが、短期視点なのか、中長期視点なのか、ということです。大切なのは、時間軸です。困難な問題解決にヒントをくれるのは、案外、「時間軸」かもしれません。

短期的・中長期的に売上を伸ばす取り組みを区分けして見てみることで、自身の視点を養いましょう。

「価値」と「費用」の関係を、「誰に?(顧客理解)」と「何を?(顧客価値)」の関係の枠組みで考えると、売上を伸ばす方法は計5つあります。短期的には3つ、中長期的には2つです。

04 売上を伸ばす方法は5つしかない

短期的に売上を伸ばす取り組み

  • 1.広告やPRにより、価値を高く評価する(=誰に)へのリーチ、つまり接触範囲を広げることです。
  • 2.商品・サービスは現状のままで、「誰に?」と「何を?」の新しい有効な組み合わせ(ターゲット顧客層と顧客価値)を開発することです。
  • 3.商品・サービスを得るための費用を下げること。具体的には、価格を下げる、トライアルの商品やプランを提供する、販売チャネルを増やして入手しやすくする、販売チャネルで目立つ場所に置かれるようにして探す時間を削減するなどです。*前提として、販売量を増やしコスト低減効果を狙うことが前提となります。

中長期的に売上を伸ばす取り組み(成果への反映に時間がかかる)

  • 4.商品・サービスの実体となる仕様・スペックのレベルを高め、価値の大きさと、価値を評価する顧客層を拡げることです。
  • 5.商品・サービスを新しく開発し、価値提供の幅を拡げることです。

まとめ

  • マーケティングのOSを身に着けよ!?――全体的視点を持つオペレーティングシステムを体内化しましょう。
  • 大切な3つの問いとは!?――「誰に? 何を? どのように?」のフレームワークです。
  • 短期視点と中長期視点を持とう!?――時間軸を導入し、短期・中長期で解決できることを駆使しましょう。
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