- やる気のスイッチは、どこにあるでしょうか!?
- 実は、みんな同じスイッチではないのかも。
- なぜなら、人ごとにマインドセットとフォーカスが異なるから。
- 本書は、そんなやる気について科学的にまとめた1冊です。
- 本書を通じて、人をマネジメントするための視点を得られるでしょう。
ポイント1:マインドセットとは!?
人には大きく分けて2つのマインドセットが存在します。
ひとつは証明マインドセット、もうひとつは成長マインドセットです。
証明マインドセットを持つ人は、次に上げるような2つの反応をします。
1)不安に押しつぶされてしまう
2)あきらめてしまう
このマインドセットを持つ人は課題や目標にとらわれすぎていて、そこに至るまでの道筋やプロセスを楽しむ余裕がないのもの特徴です。
第1章 2つのマインドセット…「証明」より「成長」を目指そう
証明マインドセットは、「すごい人と思われたい」と願い、一方、成長マインドセットは「すごい人になりたい」と願います。
成長マインドセットの持ち主は、他人の目をあまり気にせず、他人が自分をたとえ認めてくれなくても、やると思ったことをやります。そして比較対象は他人というよりも自分自身です。
このマインドセットの人は、困難に直面したときも粘り強く頑張り続けるという特徴もあります。
第1章 2つのマインドセット…「証明」より「成長」を目指そう
大切なことは、証明マインドセットではなく、成長マインドセットを持つということです。
マインドセットのシフトは簡単なものではありません。次のステップを試してみましょう。
ステップ1:目標を考えるときには「成長」を意識したものにしてみる。
例えば、トリガーワードとして、「学び」「改善」「発展」「成長」「前進」「将来的に」などを活用してみましょう。
ステップ2:if – thenプランニングをしてみる。
「こうなったらこれをする」とあらかじめ決めておくことを大切にしましょう。このプランニングをしてみることで、成功率が2倍から3倍にUPします。
ステップ3:期待値を変えてみる。
「能力があればなんでもすぐにうまくいく」という考え方を捨てましょう。困難や難題にぶつかったときには逃げたり手っ取り早く解決しようとしたりするのではなく、腰を据えてじっくり取り組むことが必要だと考えましょう。
ステップ4:他の人と比べない。
比べるのは、他人ではなく、昨日までの自分自身です。
ステップ5:根気強く続けてみる。
気づけばできるようになるものです。何年もの間「証明すること」にフォーカスしていた場合、それを変えることは難しいです。じっくりと取り組むことを忘れないようにしましょう。
if – thenプランニングについては、こちらのハイディ・グラント・ハルバーソンさんの別の著書に関する投稿「【みんな成功できる!?】やり抜く人の9つの習慣|ハイディ・グラント・ハルバーソン」もぜひご覧ください。
ポイント2:フォーカスとは!?
2つのフォーカスが存在します。獲得フォーカスと回避フォーカスです。自分がどちらのフォーカスを重視するのかを見極めてみましょう。
2つのフォーカスそれぞれの学習の仕方とスピードは異なっているので注意してください。
第5章 すべてのタイプに共通する処方箋
獲得フォーカス | 回避フォーカス |
高いレベルの仕事とは 達成であり獲得 | 高いレベルの仕事とは 安定感であり信頼性 |
称賛を得る | 批判を避ける |
多くのことに手を出す | ひとつのことをやる |
実験的かつ抽象的 | 分析的かつ個別具体的 |
短距離走者 | 長距離走者 |
ポイント3:フォーカスに合わせた環境設定とは!?
獲得フォーカスを持つ人達はオン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)を好みます。いろいろなことを体験しながら成長していくのが性に合っています。
第5章 すべてのタイプに共通する処方箋
また、獲得フォーカスを持つ人が力を発揮する場を作るには、次のポイントも意識しましょう。
- 1 よく褒めてポジティブで楽天的な環境を整える
- 2 目標をはっきりと持たせる
- 3 アイデアを自由に出させる
- 4 彼らは何でも早く片づけたいと思っていることを忘れない
- 5 大きな絵を描く
それに比べ、回避フォーカスを持っている人は、実際に取り掛かる前に入念な準備が必要です。どんな仕事なのかをよく説明してあげるとよいでしょう。
第5章 すべてのタイプに共通する処方箋
また、回避フォーカスを持つ人が力を発揮する場を作るには、次のポイントも意識しましょう。
- 1 建設的な批判と悲観主義でアプローチする
- 2 何を得るかより何を避けるべきかをはっきりさせる
- 3 出されたアイデアを分析し、評価してもらう
- 4 じっくりと仕事に取り組めるようにする
- 5 具体的な指示を与える
それぞの特徴に合わせた、環境設定で、チーム運営を円滑にしていくことがポイントです。
まとめ
- ポイント1:マインドセットとは!?――評価と成長がありますが、成長を心がけましょう。
- ポイント2:フォーカスとは!?――獲得と回避のどちらに軸足があるか、確認しましょう。
- ポイント3:フォーカスに合わせた環境設定とは!?――それぞれに適した環境を設定しましょう。