- 生き方を自ら定める必要のある時代において、何を頼りにすればいいでしょうか。
- 実は、「人」に尽きるかもしれません。
- なぜなら、自分の限界を定めてしまっているのも自分という人であり、また、自分の限界を突破させてくれるのも他者という人だからです。
- 本書は、1949年米国生まれの実践マーケティングの巨匠、ジェイ・エイブラハムさんによる、人生の書でもあり、彼のおいたちの独白の書でもあります。
- 本書を通じて、何に重きをおいて、人生あるいはビジネスを行っていけば良いのか、ひとつのヒントを得られると思います。愛ある言葉に、震えます・・!
ジェイ・エイブラハムさんは、465の幅広い業種、7000社以上をコンサルティングして成果を上げた人物です。そのクライアントにはIBM、マイクロソフト、シティバンクなども名を連ねる。数字でわかる範囲では、これまで企業に9,700億円以上の利益価値をもたらしているといいます。(ビジネス+IT記事より)そんな彼が、日本の若者に向けて、インタビュー形式にて取りまとめたのが、今回の1冊です。
2011年の東日本大震災直後、どんな不幸においても品性を失わなかった日本人とは裏腹に、なぜもこれまで日本の若者は未来に希望を見出すことができないのか。事実、自殺者数は非常に高い水準です。そんな状況に大変心を痛め、本書上梓を志されたといいます。
示唆の富んだ本書をぜひ、詳しくご紹介したく、3回に分けて投稿を作ってみたいと思います。1回目の今回は、生き方について、2回目はビジネスのヒントについて、3回目は品性について。それぞれ、ご覧いただければ幸いです。そして、ぜひ本書を一度、お手にとって見てください。
人生の主導権は誰が握っているのか!?
私たちは、気づけば、社会や組織の中で、役割を得て、それに従って生きすぎているとも言えるかもしれません。仕事に行くときも、行かなければならない。と、MUST(意志)ではなく、HAVE TO(強制)のニュアンスを自分との会話でしてしまうことも多々あるのではないでしょうか。
でも、本来、私たちの1日は、私たちの意志によって、形作られているはずなのです。
本書では、まず、あなたの運命は、あなた自身の完全なコントロール下にあることを明確にし、説明し、証明する、そんな構成になっています。
あなたはどのように生きるか、あなた自身で決めることができます。
第1章 あなたの人生をコントロールするのは誰か
固定観念にとらわれた、考えかたを柔軟にするためには、逆説的に考えてみることも大切です。
たとえば、ある朝、目覚めて、これから残りの人生を、あなたの能力のほんの一部だけを使って、その一部だけの成果で生きていかなければならないと宣言されたら、どう思いますか?
きっと、すごく幻滅してしまうでしょう。
そして、あなたの能力や可能性をこのように限定的にしてしまっている原因は、あなた自身にあるのです。
あなたの成長と将来の可能性を制限しているのは、唯一、あなたが自分で達成していると考えることの限界です。
第1章 あなたの人生をコントロールするのは誰か
自分の人生は、自分で決めることができます。自分自身で向かう先を決め、常に分析し、評価し、軌道修正を行いながら、自分自身に指示し続けていくのです。これが人生になります。あなたの人生の決定権は、常にあなたの手にあるのです。
結果よりも過程の考えかたで、得られることとは!?
予期せぬ出来事も多くあるでしょう。災害や事故なども起こりうるのが人生です。しかし、そんなときこそ、あなたはあなたの力を信じるときでもあります。
肝心なのは、その問題自体ではなく、どうやってそれに対処するか、ということです。あきらめるのか、意気消沈するのか、起き上がらろうとしてないで引き下がるのか。それとも失敗をステップや経験として、さらに進展を目指すのか。人生には両方の可能性がひそんでいます。
第3章 あなたのいちばんの味方は、あなた自身
逆境においてこそ、自分の価値を再認識することです。
自分は、今置かれた環境に、何らかの形で価値を与えることのできる優れた人間だと、あなた自身が認めることです。
第3章 あなたのいちばんの味方は、あなた自身
こうして、生きている限り、あなたの価値は増大していきます。
それは、人生は結果ではなく、常に過程であるからです。お金や家や名誉やそういう結果が、人生を幸福にしてくれるのではなく、よりよい何かに向けて創意工夫をして、価値を増やしているその過程にこそ、人生となっていくのです。
幸福への道は1つしかない
第3章 あなたのいちばんの味方は、あなた自身
安定感や幸福感というものは、自信、信頼、尊敬、確信からくるのであり、人の持つ力はひとときもとどまることなく、永遠に成長し続け、貢献していくものだと理解できた人のものだと言えるのかもしれません。
今を生きるとは!?
よりよい人生のためには、「人間を知る」ことに尽きます。これは、自分のことも、他者のことも含まれます。
そしてそのためには、人の話をしっかり聞くことが肝心です。人の話を聞くということは、頭の中を白紙状態にして聞き入るということです。話を聞きながら、その内容を徐々に組みたたてていきます。言葉の意味だけではなく、その内容が意図することや、内容の背景も深く理解することです。
内容の背景を深く理解することは、すなわち、話し手の持つ役割、その話の理由や目的を理解することに繋がり、ひいては、「その人を知る」、そして、「人間を知る」ことにつながっていきます。
人に興味を持ちましょう。人を尊敬しましょう。そうすれば、あなたを含め他者は、あなたに多くを語りかけてくれるはずです。話を聞くことは、その瞬間を大切にすることです。過去でもなく未来でもなく、今ここに全力で生きること。そのような心の持ち主が、人生を変えていくのだと思います。
いきなりパフォーマンスを2倍にすることを望まないということです。1.1倍を10回かければ、2.6倍になります。10%のパフォーマンスをたくさん積み重ねてみましょう。
何事においても達人となるには、日頃の努力が必要です。奇跡は起きません。辛抱強さが必要です。
第3章 あなたのいちばんの味方は、あなた自身
毎日の生活にこそ、成長の機会はまぎれているものです。その全てを機会として受け止められるか、あるいは、素通りしてしまうかは、あなたの考えかたにかかっています。
本書の中で、登場する「人を知る」という言葉、これをわたしは、他者でもあり、自分でもあると捉えました。自分の理解をすることから案外ものごとは、建て直されていくこともあるのだと思ったからです。自分を知ることについては、こちらの投稿「【人間OSの高め方とは!?】リフレクション(REFLECTION)自分とチームの成長を加速させる内省の技術|熊平美香」の1冊も大変おすすめです!ぜひご覧ください。
まとめ
- 人生の主導権は誰が握っているのか!?――常に自分にあるということを忘れずに!
- 結果よりも過程の考えかたで、得られることとは!?――人生はそもそも過程の積み重ねなのです。
- 今を生きるとは!?――自分や他者の話を聞ける人が、人生を変えていけるのです。