- ベストセラーのビジネス本を100冊よんだら、どうなるのか!?
- 実は、ある種、新しいアートな本が完成します。
- なぜなら、これさえやればOKという内容と内容のぶつかり合いから、新たな境地が見えるからです。
- 本書は、堀元見さんが10万部以上売り上げたビジネス本から、ノウハウを抜き出し、再編集しています。
- 本書を通じて、ある意味、読書体験とは何なのか!?へのヒントが得られるようにも思えます。
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本書のなりたち・・!
本書は、堀元見さんが、ウェブの企画で「起業本100冊読んで教えを実行したら、駅でかぼちゃをたべさせられた」という内容を発信したことがきっかけになっています。これが、編集者の目に止まり書籍化されました。
単に100冊読んだだけではありません。この100冊はほとんどが、10万部以上売れたベストセラーです。ベストセラーになるということは、多くの人に認められたということです。つまり、この世の本の中で最も正解に近いと言っても過言ではありません。
あとがき――激動の時代を生き抜くための武器
多くの人に読まれたベストセラーの教えに沿って行動したらどうなるのか、そして、その教えをサマリーしたらどんな本になるのか、大変興味深い内容です・・。堀元見さんによると、ビジネス書は、大きく2つの方向に大別されるといいます。
ビジネス書は大きく分けると2種類になる。「そのままでいいんだよ」みたいなリラックス系と、「人生を変えろ!」みたいなストイック系である。
教え22|嫌な頼みは断る
そして、この2軸で相反する内容が、本書の中では27の教えとしてサマリーされています。例えば、「朝食は食べろ」 vs 「食べるな」とか、「人の頼みは断るな」 vs 「断れ」とか、「ナッツを食べろ」 vs 「食べるな」そんな内容の中から、痛快なストーリーを展開してくています。ぜひ、本書を手にとって、一つずつの教えを眺めてみてはいかがでしょうか。
「読書体験」は、「編集」による「文脈体験」?
本書を読む中でひとつ感じたのが、やはり「編集の妙」は絶大だと言うことです。過去の投稿「【発想とは、編集である!】才能をひらく編集工学 世界の見方を変える10 の思考法|安藤昭子」でも、「生命の出現とともに、情報は編集されてきた。」などの記述がありました。ひとつひとつの情報も組み合わせ次第で、新たな価値が生まれると、編集工学研究所は説いています。まさに、この実践書として、本書を手にとってみると、その効用が極めて端的に理解できると考えました。
また、編集の延長線上として、文脈としてものごとを理解することの意義も感じました。本書の中では、教えの相反が痛快に語られる中で、文脈を見出しますし、また、その素材となっている10万部以上売り上げたビジネス書ひとつひとつにも文脈があるわけです。その文脈を通して知った、結論や見解というのは、また違って見えると思います。
ビジネス書を縦で編集するか、横で編集するか、による文脈の違いを体感できるので、本書は堀元見さんの言う、「アート作品」になっているのだと思います。
とすれば、もしかしたら、本書はある意味で「本の読み方の本」とも位置づけられるのかもしれません。
「プロセスエコノミー」での本書の編集過程
さらに特筆するべきは、本書のプロモーションです。本書は、その編集過程を全部オンラインで見える化しながら行われました。
僕は本書を作る上でプロセスを公開してよかったなと思っっている。お金にもなったし、何より楽しかった。
あとがきにかえて――僕のプロセスエコノミーの話
堀元見さんは、編集過程や、スプレッドシートに至るまで、公開しています。こうしたプロモーション手法についても、とてもおもしろい切り口で行われていて、これも含めてインスタレーション的なアート作品なのかもと、頷けます。堀元見さんが、ひとりするどいツッコミをする様子が、スプレッドシートに展開されています。
堀元見さんも引用しているプロセスエコノミーについては、「プロセスエコノミー あなたの物語が価値になる|尾原和啓」の投稿もご覧ください!
まとめ
- 本書のなりたち・・!――10万部以上のビジネス書100冊に基づく教えを再編集しています。
- 「読書体験」は、「編集」による「文脈体験」?――本書を通じて、「編集」の重要性を体験できます。
- 「プロセスエコノミー」での本書の編集過程――本書はその編集過程も見える化して作られました。
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