【幅こそ、力!?】RANGE(レンジ)|デイビッド・エプスタイン,東方雅美,中室牧子

RANGE(レンジ)
  • どうしたら、圧倒的なパフォーマンスを発揮できるようになるでしょうか!?
  • 実は、知識やスキル、経験の幅(RANGE)が大切かも。
  • なぜなら、アウトプットとは掛け算だからです。
  • 本書は、狭く深く vs 広く浅く論争に一石を投じる1冊です。
  • 本書を通じて、自己投資の方針を見極めることができるでしょう。
デイビッド・エプスタイン,東方雅美,中室牧子
¥1,881 (2024/03/24 08:53時点 | Amazon調べ)

狭く深く vs 広く浅く!?

知識や経験は、狭く深く磨いていったほうが良いのか、それとも広く浅く分布させていったほうがいいのか、多くの方が気になる論点でしょう。本書は、そんな悩みにさまざまな研究成果や過去の偉人の生い立ちをもとに、ひとつの結論を見出してくれる1冊です。

結論からいうと、知識や経験は、幅を大切にしたほうが良いです。特に、ルールが固定的で決まっていない仕事やスポーツにおいては、その幅広さが際立ちます。ルールが固定的とは、チェスやゴルフのような競技やスポーツのことを指します。明確なルールがあり、経験をパターン化でき、直ちに性格なフィードバックが受けられる場合は、早期教育(狭く深い教育)が役に立ちます。

それ以外は、異なります。芸術分野でもキャリアにおいても、浅く広く自分の関心事に応じて知識や経験を習得していくことが、困難な課題にぶつかった局面などで、思わぬ力を発揮することができます。

幅広く始めて、成長する中でさまざまな経験をし、多様な視点を持つ「レンジ(幅)」のある人たちである。

第1章 早期教育に意味はあるか

大きな成功を勝ち得たエキスパートは、広い世界で生きています。ノーベル生理学・医学賞を受賞し、現代神経科学の父とされるスペインのサンティアゴ・ラモン・イ・カハルはこのような言葉を残しています。

「(趣味や副業を持っている人たちは)遠くから見ていると、エネルギーを撒き散らし、浪費しているかのように見える。しかし、実際には、エネルギーを集中させ、強化している」

第1章 早期教育に意味はあるか

科学者やエンジニアの中で真のエキスパートとみなされている人を追跡調査をした結果、自らの分野でクリエイティビティを発揮できなかった人は、その狭い専門分野以外に芸術的な関心を持っていなかったのです。

実際にかの有名なスティーブ・ジョブズさんも、カリグラフィーを学んでいたからこそ、従来型のコンピューターよりもデザインやUIが美しく魅力的なマッキントッシュをリデザインできたと言います。

「最初のマッキントッシュのコンピューターをデザインしている時、すべてがよみがえってきた。大学であの授業(カリグラフィーの授業)をちょっと取ってみようと思わなかったら、マックにいくつもの書体はなかったし、固定幅フォントもなかっただろう」

スティーブ・ジョブズ(第1章 早期教育にいみはあるか)

いかにRANGEを鍛えるか?!

予期せぬ問題を前に、どれだけの幅(レンジ)のアナロジーを使えるかによって、どれだけ新しいことを学べるかが決まってきます。

私たちの課題は、専門特化がますます奨励され、かつ、要求されることのある世界の中で、いかに幅の広さを確保し、多様な経験や分野横断的な思考を維持していくか?ということになるでしょう。

この問いについては、こちらの1冊「【オープンと挑戦がキー!?】仕事選びのアートとサイエンス~不確実な時代の天職探し|山口周」も深い示唆を提供してくれます。著者の山口周さんは、自分にしっくりくる仕事が見つけられるようにするためには、1.自分をオープンに保ち続けること。や、2.いろいろなことを試し続けてみること。が重要であると説きます。

本書の著者デイビッド・エプスタインさんは、『Dark Horse(ダークホース) 「好きなことだけで生きる人」が成功する時代』で説かれた「個別化の時代の理想の生き方をして、充足感を得て、結果的に成功を手にしている人=ダーク・ホース」の言葉を引用します。

「彼らは周りを見回して『ああ、私は遅れてしまった。他の人はもっと早く始めて、私より若いのにお多くのことを身につけている』とは決して言わず、こう考える。
『ここに現在の私がいて、私のモチベーションがあり、好きだとわかったことがある。ここに私が学びたいことと学ぶ機会がある。チャンスはいくつかあるけれども、現在の私に合っているのはこの中のどれからだろうか。もしかしたら、1年後にはもっとよいものを見つけて、また別のことをしているかもしれない』」

第7章 「いろいろな自分」を試してみる

幅(レンジ)を磨くためには、変化する自分に肯定的になるということが肝心です。人の性格は、時間や経験によって、また置かれた状況によって、私たちが予想する以上に変化します。

だから、自分を決めつけないで、挑戦が上手な人になるほうが、幅(レンジ)を身に着けて、結果的に局面において、アナロジーのちからを借りながら、新しい突破口を自分や社会に提供する機会を掴み取ることができるのです。

デイビッド・エプスタイン,東方雅美,中室牧子
¥1,881 (2024/03/24 08:53時点 | Amazon調べ)

まず、トライ!?

「まず行動、それから考える」

第7章 「いろいろな自分」を試してみる

新しい行動が、新しいネットワークを連れてきて、そして新しいロールモデルとの出会いをもたらし、その環境の中で、新しい自分との出会いを可能にします。結局は、新しい環境の中にいる自分との出会いが、幅広い(レンジが大きい)自分を作り上げていきます。

私たちは自分がどんな人間なのか実践を通じて学ぶ。理論からではない。

第7章 「いろいろな自分」を試してみる

独創的なクリエイターは何度も三振するけれど、大きな満塁ホームランも打ちます。

フィンセント・ファン・ゴッホだって、その作風に至るまで多くの模写や学習を続けて自身の中に当時の先端の芸術を取り入れていったと言います。あるいは捉え方によっては、その作風は完成はしておらず、常に発展途上であったとも捉えられるかも知れません。

人生を通じて、人は、成長の過程にあるのです。だから、自分の幅(レンジ)を広げる学びをいかに続けれられるだけのモチベーションを保つことができるか。が、肝心でしょう。でもそのためには、まず1歩を踏み出し続けていくことが大切なのです。人は、やる気があるから行動するのではなく、行動するからやる気が結果的に伴ってくる生き物です。

常に「遅れをとってしまった」ということはないのです。いくつになっても始めどきだし、変わりどき。それまでの経験を新しい自分がアナロジーとしてきっと活用してくれます。だから、勇敢にそして大胆に、新しい自分を探すオリジナリティあふれる人生の旅路を歩んでいくほうが、きっと楽しいのです。

まとめ

  • 狭く深く vs 広く浅く!?――環境が変化することを前提にした場合、広く浅くでいきましょう。
  • いかにRANGEを鍛えるか?!――自分を決めつけないことで、変化を歓迎しましょう。
  • まず、トライ!?――新しい自分との出会いを期待して、新しい行動を続けていきましょう。
デイビッド・エプスタイン,東方雅美,中室牧子
¥1,881 (2024/03/24 08:53時点 | Amazon調べ)
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!