- どうしたら、「自分の意見」を持ち、世界・社会との関わりに独自性を付加できるでしょうか。
- 実は、「問い」を持ち続けることかも。
- なぜなら、自分の意見は、ものごとへの見立てによって形作られていくから。
- 本書は、自分の考え方を磨き、自分の意見を持つための1冊です。
- 本書を通して、自分の意見を持つための方法を知ることができます。

よりよく問うには!?
前回の投稿「【違いは、楽しい!?】「自分の意見」ってどうつくるの? 哲学講師が教える超ロジカル思考術|平山美希」に続きまして、本書をご紹介していきたいと思います。
自分の意見を持つということは、自分らしいものごとの見立てを大切にするということです。いろいろなものごとや考え方に触れた時、違和感を感じたり、不思議に思ったり、そういうちょっとしたことを大切にすることから、「自分の意見」は育ちます。
「問い」を持つとも言いかえられます。
問いにはいくつかの種類があります。以下の5パターンを念頭におくと、日常生活の中で、違和感や不思議を言葉にするヒントになります。
1)理由・・ものごとの理由や下人を探って見るときにつかいます。
2)目的・・日常的な行動の多くは、目的をはっきり言語化できていないことが多いです。
3)必要条件・・そのものを成り立たせている条件を問うものです。
4)可能性・・「~は可能か?」を問うものです。
5)正当性・・must(~しないといけない?) と should(~したほうがいい?)です。
可能性については、さらに分岐があり、「能力」「権利」「可能性」のそれぞれが含まれます。
それぞれたとえば、
・能力・・100メートルを14秒で走ることができる?
・権利・・ここでタバコをすうことができる?
・可能性・・この資料なら会議で合意がとれる?
などを見比べてみると、よいでしょう。
考えるときにはまず「足場」をつくり、そこから徐々に思考の幅を広げていくことが大切です。
足場をつくる5つの問い
3つの視点でものごとを見る!?
ものごとを見つめる視点を知り、活用してみましょう。
1)正当性があるか疑う・・「それって本当に正しい?」「あなたがそう主張する根拠は?」などとして正当性を疑ってみましょう。
2)他のアプローチがないか疑う・・「これが最善の解決法なのか?」「他の方法は絶対に採用できないのか?」「見落としている方法はないのか?」などの問いを活用してみましょう。
3)あえて強調して疑う・・「○○であれば、必ず□□であると言えるか?」「○○は常に□□でしかないのか?」というように「絶対に~」「常に~」「必ず~」といった表現が問いの中に、入れられると良いです。
視点を意識すれば、自分の意見がうまくつくれないときでも、疑うことを通じて議論に参加することができます。
前提を疑うトレーニングをしよう
ものごとに対して、積極的にツッコミを入れていくことで、自分の意見を持ち、磨く取り組みをしてみましょう。

主張のパターンとは!?
人の主張には、パターンがあります。人がどのような観点からものごとを見がちなのかを知ることが大切です。なぜなら、そのパターンを理解すれば、人の主張を理解することや自分の主張を別の視点から、検討することなども可能だからです。
1)道具・・この理屈を用いる人は、効率や利便性を重視しています。
2)経済・・これは、あるいはコストと言い換えてもいいかも知れません。コストメリットを求める主張です。
3)論理・・極めてロジカルなものの見方です。
たとえば、人の命を奪ったから死刑は当然だ。目には目を。などです。
4)良識・・善悪の意識を強く持っている主張です。
どれがあっているか、間違っているか、ということではなく、人が主張をするときには、これらの立場のいずれかあるいは、複数にまたがりやすい ということが重要です。
主張のタイプが判別できるようになると、相手が何かを主張したあとに応答しやすくなります。
人の主張は4タイプに分けられる
まとめ
- よりよく問うには!?――5つの問いのパターンを活用してみましょう。
- 3つの視点でものごとを見る!?――3つのツッコミを活用しましょう。
- 主張のパターンとは!?――人のよくある主張パターンで自己と他者の思考を客観視しましょう。
