【「ごきげん」なポジティブスパイラルを回せ!?】GO OUT (ゴーアウト) 飛び出す人だけが成功する時代|坪田一男

GO OUT (ゴーアウト) 飛び出す人だけが成功する時代
  • 変化の時代、よりよく仕事をしていくには、どんなスタンスが大切でしょうか!?
  • 実は、常に外へ、外へと飛び出していくことかも知れません。
  • なぜなら、外での活動は絶え間ないポジティブな成長へとあなたを導くからです。
  • 本書は、これからの時代をいきるT型人材を目指す1冊です。
  • 本書を通じて、外に一歩飛び出す勇気をもらえるでしょう。

T型人材とは!?

自身のスキルセットやキャリアを振り返る時、ぜひ、「専門性」ともう一つの軸としてその「専門性」の数にフォーカスしてみましょう。同じ業界、同じ企業で長らく働いていれば、当然のようにその業界や業種、あるいは企業で通用する「専門性」を身に着けていくことになります。多くの人は、「専門性」はひとつです。

自らの専門分野を深く掘り下げていくことは、心理的安全性が担保される活動になります。予測できるために、ミスをする確率が低くなり、努力に対する効果が正比例で現れやすくもなるからです。極めて「緩い」確度の成長が実現され、自分の中でも「やった気に」なれるのが、専門分野の追求です。

でも、これからの時代においてこれは落とし穴かも。

なぜなら、世界は変わり続けているからです。VUCAと呼ばれる予測不能の時代において、100年を生き抜くためには、ひとつの専門分野にすがるだけではあまりにも心もとない・・。

例えば、AIの活用で、その専門分野の必要性が低くなることも考えられますし、そんな中、相対的に値崩れしてしまうことだってありうるのです。

リスクがないように見えてかえってリスクが高くなってしまうのです。

個人のキャリアにとっても探索と深化は必要

個人にとってもそうですし、また、企業や組織にとっても、専門分野だけの追求はリスクであることがうかがえます。企業は、「探索」と「深化」が高次元でバランスしている状態の時に、持続性を担保されると説いたチャールズ・A・オライリー氏、マイケル・L・タッシュマン氏の「両利きの経営」が有名です。

詳しくはこちらの投稿「両利きの経営―「二兎を追う」戦略が未来を切り拓く |チャールズ・A・オライリー,マイケル・L・タッシュマン」もご覧ください。

人も会社も目指すべきは、「探索」と「深化」の両利きです。

専門性を以下の4つの状態で比較して、理解してみましょう。

1)I型人材・・専門知識の深化のみ
2)T型人材・・専門知識と一般知識のバランスがとれている
3)π型人材・・複数の専門知識と一般知識のバランスが高度に取れている
4)プチT型人材・・会社内の異動で複数の職務をこなすジェネラリストだが、一般知識の幅も専門知識の深さもない

目指すのは、ゴーアウトによってT型人材、π型人材になること

「T型人材」は「I型人材」の進化の先にある

組織で提供される学びは、良くも悪くも受動と能動の間となります。詳しくはこちらの1冊「【HOW TO リスキル!?】リスキリングは経営課題~日本企業の「学びとキャリア」考|小林祐児」にあるのですが、こうした状態が続くと、次のような課題に行き当たるとされます。

  • 学びへの意思も、学ばいことへの危機感も醸成されないこと
  • 主体的に専門性を蓄積する習慣がつかず、半端な専門性も時間の経過とともに陳腐化すること
  • 処遇が上がることによって、中高年になってからの成果と期待がアンマッチを起こすこと

上述の「4)プチT型人材」の危惧される課題とリンクします。

本書の提案は、GO OUTによって、T型人材、あるいは、π型人材を目指すことにあります。

GO OUTせよ!?

T型人材、もしくは、π型人材を志向していくには、外に出て、活動を続けることが重要です。ゴーアウトすることによって、それまで知らなかった人、知らなかった考え方、知らなかった事実と出会いが増えます。あらたな機会が生まれ、「現業」の幅が広がることで、新たなスキルや人脈を元に、自らの軸を増やすことが可能になります。

T型人材(もしくはπ型人材)になれば、今まで見えていなかったものが、見えるようになります。今まで出会えていなかった人に、出会えるようになります。今まで、知り得なかったことを知ることができます。

見えた、会えた、知れたことで、自分を学習へと誘うポジティブスパイラルが回ります。

現在のあなたの慣れ親しんだ世界(コンフォートゾーン)からゴーアウト(外に向かって出ていくこと)すると、思いもよらない「何か(イノベーション=新結合)」が生まれる。

はじめに

慣れ親しんだ世界から、一歩外に飛び出してみましょう。

報酬系を味方につけよ!?

コンフォートゾーンから一歩外に出るということは、外のロジックで自分を舵取りする視点が必要になります。この時大切なのが、報酬系をよくよく理解することです。

人は、シェアやプレゼントをされたりすると脳の「報酬系」と呼ばれる部位が活性化し、幸福感を味わうことができます。また、注目したいのは、渡された方だけではなく、渡した方もこの「報酬系」が刺激されることがわかっているということです。シェアやプレゼント、「ギブ」を続けていくことが、ゴーアウトを継続するのマインドセットでは重要なのです。

脳の「報酬系」が刺激されると、人は「ごきげん」な状態を維持しやすくなります。そして、「ごきげん」な状態で人に接すること自体が相手に対する「ギブ」になり、さらに「ごきげん」を維持することになります。

ここにもポジティブスパイラルがあるのですね。

その人が「ごきげん」であることを「選び取る意志」が何より重要だと考えています。

「ごきげん」がゴーアウトを支えるエネルギー

変えることができるのは、人ではなく、自分自身だとした時に、この「ごきげん」は自分で引き受けるべき責任ということになります。外の飛び出しながら、いろいろな体験をして、バランス感覚を身に着けながら、生きていくことが大切ですね。

案外、1つの企業だけで生きていると、不思議な力学に慣れてしまっているようにも思います。大企業だと、変化も緩慢なのでその傾向はなおさらです。自分の感性や野性的な感覚を磨くためにも、ゴーアウトはとても大切な行動基準だと思います。

外に飛び出すことはとても楽しいことです。人のつながりも増えて、ご縁の中で新しい経験をさせていただくことも増えるでしょう。そして、「報酬系」を刺激される機会が増えて、活動自体が喜びにかわっていきます。

仕事も遊びで、遊びも仕事というスタンス

仕事も遊びで、遊びも仕事というスタンス

まとめ

  • T型人材とは!?――専門性と一般知識を横断的に持つ人材のことです。
  • GO OUTせよ!?――T型人材を目指すために、外に出ましょう。
  • 報酬系を味方につけよ!?――よりよくゴーアウトするには「ギブ」と「ごきげん」がヒントです。
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