- ものごとを考えるとは、どういうことでしょうか!?
- 実は、「Why」を問い続けることかもしれません。
- なぜなら、Whyは本質、Whatは結果だからです。
- 本書は、What優勢の世の中に、Why思考をもたらす1冊です。
- 本書を通じて、考えるクセを身につけることができます。
考えるとは!?
あたまを使うとは、どういうことなんでしょうか!?意外にも、この単純な問いに明確に答えられる人は少ないのではないでしょうか!?
本書の主張は、Whyでものごとをとらえる思考を考えると位置づけています。
読んで字のごとくWhy型思考の基本となるのは、ありとあらゆる物事に対して「なぜ?」と問いかけることです。
はじめに
日本のビジネスシーンには、あまりにもWhat型がまん延しています。著者の細谷功さんによると、「What病」とまで、表現されています。ここでいうWhatとは実際に起きている事象や目に見える状況そのもので、Whyとはそのための理由や真の原因、あるいは物事の哲学やポリシー、さらには、本質といったものです。
Whatは目に見えるが、Whyは目に見えない。
この事実が、私たちを知らず知らずにWhyから遠ざけてしまう理由です。
Why型思考 vs What型思考とは!?
たとえば、ビジネスシーンでWhyとWhatをとらえてみましょう。
会社の活動で言えば、ビジネス上用いる情報というのがWhatで、それをどういう視点や切り口で捉えるかというのがWhyです。
3-3 WhyとWhatは1:Nの関係で捉えるべし
たとえば、顧客をどういう分類で見るかという顧客セグメンテーションや製品仕様の優先順位づけといった企業固有の見方、目に見えない「カルチャー」やその表現形態としての企業固有の「用語」というのもWhyと言うことができるかもしれません。
Why型思考と、What型とでは、ものごとを捉えるアプローチがまったく異なります。
Whatとは | Whyとは |
表面事象 | 本質 |
手段 | 目的 |
結果 | それが作られた背景 |
ひとつひとつの状態 | 変化の原因 |
「こちら側」 | 「向こう側」 |
目に見えるもの | 目に見えないもの |
硬いもの | やわらかいもの |
個別の行動 | 思考回路 |
個別事象 | 関係と構造 |
点 | 線や面 |
カタチ | ココロ |
タテマエ | ホンネ |
「あやつり人形」 | 「人形師」 |
Whyと真剣に向き合いながら、思考停止を避けましょう。実は、上意下達のピラミッド組織を円滑に、効率的に運営するにはWhat型の方が管理は簡単で、組織の上下関係の秩序を維持するのに適しているのです。「上の人の言うことが正しい」というのが、典型的なWhat型の考え方です。
しかし、What型のみでは、すぐに人材としてコモディティを迎えます。その組織でしか通用しなくなりますし、あるいは、業界が縮小したり再編したりする外部環境の中変革を目指す組織から、排除されることも考えられます。
いまこそ、ひとりひとりがWhy型思考を持って、自らのキャリアについても、見直すタイミングなのかもしれません。
なぜ、これからの時代は、Why型思考か!?
What型 | Why型 | |
「正解」の有無 | 正解がある | 正解がない |
前例の有無 | 前例がある | 前例がない |
将来の見通し | 先が見えている | 先が見えていない |
「知識・情報」の 位置づけ | 差別化要因 (限られた人のもの) | コモディティ (誰もが持っている) |
情報が差別化要因になりにくい時代において、What型思考だけでは、なかなか独自のスタンスを見つけることはこんなんです。結果的に、どこかで見聞きしたことのあるようなアウトプットになってしまうでしょう。
一方で、Why型思考は、単純に情報だけで差別化することを避けます。自分で本質まで考えるクセがついているので、まず情報も疑うでしょうし、仮説を持ってからその検証のために情報にあたるようになるでしょう。あるいは、自分の足で情報を探索することもあるかもしれません。
What型で染み付いた思考のクセを、Why型にアップデートしてみましょう。
Whatとは「個別の行動」で、
3-1 WhyとWhatはどう違う?
Whyとは「思考回路」
これからの時代の情報取得については、こちらの投稿「【仮説と能動、それが「質」に直結する!?】アウトプット思考 1の情報から10の答えを導き出すプロの技術|内田和成」もぜひごらんください。
次回の投稿では、仕事においてWhy型思考はどのように効果を発揮するのか、その身につけ方について、フォーカスしてみたいと思います。ぜひ次回の投稿もごらんください。
まとめ
- 考えるとは!?――Why型思考も身につけることです。
- Why型思考 vs What型思考とは!?――本質と手段の違いに象徴されるようにまったく異なるアプローチです。
- なぜ、これからの時代は、Why型思考か!?――差別化の視点が異なるからです。