- どうしたら、ものごとをうまく進めることができるでしょうか!?
- 実は、こだわりを捨てて、流されてみることが大切かも。
- なぜなら、社会は人と人の関係の中で成り立っているからです。
- 本書は、流されてみることで、先々を切り拓くことを説いた1冊です。
- 本書を通じて、新しい挑戦をするきっかけを作ることが上手になるでしょう。
思考信託とは!?
自分のやり方を強く貫くだけが、生き方だけではないかもしれません。自分がやるべきこと、したいことを一生懸命探すことは大切です。でも、人はだれもがはじめから自分の確固たるやり方を持てて、上手に世の中を渡れるかというと、実はそうでもないのです。
とくに社会は人と人のつながりです。先人やその分野に卓越した人、関係者などなどあらゆる人とのつながりの中で、自分の活動が見出されていくはずです。そうした中において、うまくやっていくには、まず、自分を押し通すのではなく、周囲の力を借りるカタチで、流されてみることも大切なのです。
成長するためには、まず流されてみることが大切です。
「我」を捨てて身を委ねたほうが楽に、早く成長できることに気づいていったのです。
はじめに
流される力のことを、著者である泉正人さんは、「思考信託」と呼びます。思考信託は、「まねる」ことを推奨します。まねる対象者の行動を引き起こしている思考までまねることを意味します。
思考信託のメリットとは!?
思考信託には大きく2つのメリットがあります。
1)自分の頭では考えられない経験ができ、新しい自分を発見できます。
2)短期間で成長し、目標に最短距離でたどり着くことができます。
人は知らずしらずに、変化を嫌う生き物です。同じようにものごとを捉えて、同じように考えて、同じ行動をしていることを選択してしまいがちです。でも、社会は変化を続けています。だから、同じことをやり続けていれば、衰退してしまうのは世の中の必然です。
自分の視野視点だけでは、変化をもたらすことが難しいのです。だから、思考信託によって、人の思考と自分の思考をクロスさせて、自分の思考・発言・行動により良い変化をもたらしましょう。
誰かのまねがいやだなぁ・・と思いますか!?
世の中のほとんどのことは、だれかがすでに経験している
5 流されれることは成長への近道
でも、世の中の多くの課題は、これまでの人類の歴史の中で、すでに誰かが経験し、解決しようとアプローチしてきたもののはずです。
それならば、独自の視点にこだわるのではなく、すでにあるものを活用しよう!という考え方を持ってみるほうが得が多いのではないでしょうか。むしろ、既存の課題と解決策を自分の中に取り入れて、編集して見ること自体が、「個性」と言われるものになるのかもしれません。
「個性」は内発的には見つからず、外とのつながりの中で、結果的に見出されるものであるのです。
思考信託の相手の見極め方とは!?
思考信託の相手の探し方は、次の条件を参考にしてみると良いでしょう。
1)自責思考を持っている人・・・自分で責任を引き受け、相手や周囲のせいにしない人です。こうした思考ができる人は、問題をうまく解決し、前向きに人生を生きています。
2)素直さを持っている人・・・素直な人は自分のできることと、できないことの判断を冷静に行っていて、できないところは他人の意見を聞き入れるマインドセットを持ちます。
3)親身である人・・・「良くなってもらいたい」「良い情報を教えてあげたい」と思ってくれている利他精神の持ち主である必要があります。
4)言葉と行動が一致している人・・・いつも評論家のように偉そうなことを言っているのに、何も行動が伴っていない人は、信頼できないでしょう。思考・言葉・行動が一致している人が条件です。
5)成果と結果を出し続けている人・・・自ら自分の立てた目標にしたがって、行動を重ね、成果を生み出している人であれば、信頼がおけるでしょう。
ここまでご覧になって、ハタと気づくことがありますね。実は上記の5つのポイントは、思考信託をされる側だけではなく、思考信託をする側にも当てはまるのです。思考の信託をする・されるのは、信頼関係が土台になくてはならないということです。
守破離という言葉があります。
- 守・・師匠の教えを忠実に守ること。
- 破・・師匠の教えを超えて、自分の思考・やり方を試すこと。
- 離・・自らのやり方を確立し、師匠のもとを離れること。
形にとらわれない自由な境地を見出していくためには、むかしから、「守」が起点になることが伝えられてきたのですね。まずは、周囲や信頼できる人に流されてみることで、自分を見出すチャンスをつくれるのです。
自分が成長してくると、「正しい我」が「個性」となり、人としての魅力が高まってくると思います。
LET’S TRY フレームワーク⑨――自己確立
学び方については、こちらの1冊「【実は大切な「教わり方」とは!?】すべての「学び」の前に鍛えるべきは、「教わる力」である。|牧田幸裕」「【「判断軸」の作り方とは!?】すべての「学び」の前に鍛えるべきは、「教わる力」である。|牧田幸裕」も大変興味深い示唆を提供してくれます。ぜひご覧ください。
まとめ
- 思考信託とは!?――信頼できる人の思考からまねることです。
- 思考信託のメリットとは!?――自分に成長という変化をもたらします。
- 思考信託の相手の見極め方とは!?――信頼関係で結ばれるかどうかを見極めましょう。