【エンパワーカルチャーの作り方とは!?】人材獲得競争時代の 戦わない採用 「リファラル採用」のすべて|鈴木貴史

人材獲得競争時代の 戦わない採用 「リファラル採用」のすべて
  • 人材採用戦国時代において、どのような採用方式がもっとも良いでしょうか!?
  • 実は、リファラル採用という方式を優先的に考えたいかも。
  • なぜなら、縁故採用こそ、これからの組織に必要なカルチャーフィットと従業員の帰属・参画意識を高めるからです。
  • 本書は、リファラル採用プラットフォームのファウンダーによる日本の採用の未来を語る1冊です。
  • 本書を通じて、これからの人材を考えるヒントを得られるでしょう。
鈴木貴史
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リファラル採用とは!?

リファラル採用というのは、いわゆる縁故採用のことです。人づてに、知り合いを紹介してもらい、採用に至るステップです。昔から実施されていた採用方式ですが、今あらためて注目されています。

日本の従業員のエンゲージメント率は先進国各国と比較しても最下位の状況です。約6%。「この会社で働きたい」というエンゲージメントが総じて低くなりがちな原因は、組織構造や採用構造(仕組み)が硬直化している子が、原因ともいえます。結果この国の生産性を下げているとも考えられます。

今後、少子高齢化の中で、労働人口はますます現象することが定量的に予測されています。

過去の投稿「【機械化・自動化・ワーキッシュアクトが鍵!?】未来予測2040 労働供給制約社会がやってくる|リクルートワークス研究所」では、リクルートワークス研究所のレポート「労働供給制約社会」にて、「1.2030年に341万人余、2040年に1100万人余の労働供給が不足します。」という衝撃的な事実をレビューさせていただきました。

求人数は増加の一方で、企業の経験者採用ニーズはますます高まっています。

こういった背景もあり、「人材を資産として捉え、『応募をする』のではなく、『獲得する』意識を持つことこそが採用競争力につながる」という「タレント・アクイジション」への変革が行われてきているのです。

第1章 戦わない採用

リファラル採用には段階があります。

リファラル採用1.0――いわゆる縁故採用です。社長や経営幹部の近親者などが、そのつながりによって入社するコネ採用とも呼ばれるものです。戦略的に優秀な人材を獲得する採用手法ではありません。

リファラル採用2.0――「社員紹介採用」と呼ばれてきた手法です。1.0との違いは、選考要素があるかどうかです。優秀な人材を獲得する戦略的な採用手法としてのリファラル採用が確立するのがこの段階です。

リファラル採用3.0――社員をファン化して、彼らが紹介したくなる仕組みづくりから考えていくのが、この3.0段階です。会社にとっても紹介された友人・知人にとってもよい成果を生み、さらに持続可能性があるこの3.0の手法こそ、日本の多くの企業に重視してほしい採用手法です。

リファラル採用の効果とは!?

リファラル採用3.0のイメージをつけるために、Airbnbの採用戦略を見てみましょう。

Airbnbの競合はGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)になってきます。条件だけではGoogleなどの企業に勝つことは難しいですが、実際に優れたエンジニアがAirbnbを選んで入社する状況が起きています。

「旅が好きで、旅が自分のライフスタイルになっている優秀なエンジニア」に向けて、「入社すれば、どこにでも働く場所がある」ということを自社のパーパスと紐付けて伝えていったからです。

第1章 戦わない採用

こうしたパーソナライズされた採用活動を行い、Airbnbは採用マーケティングの勝者となっています。

自社のパーパスが明確化していれば、ステークホルダーを巻き込む強い力になります。ステークホルダーの中には、当然従業員も含まれます。企業活動自体が、人や関係者を自然に巻き込めるような仕組みになっているかどうかを点検することが、あらためて求められているように考えられます。

パーパスの策定については、こちらの投稿「【パーパス記述の手法とは!?】パーパス・ブランディング|齊藤三希子」もぜひご覧ください。

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パーパスのもと、従業員に熱狂的なファンになっていただき、リファラル採用3.0が起動するとどのようないいことがあるでしょうか!?

それは、「組織市民行動」と呼ばれる従業員の内発的な行動喚起につながることがあげられます。

「組織市民行動」というのは、会社のためになる自発的な役割外行動を指します。例えば、「職場に落ちているゴミを拾う」とか「新入社員が困っていたらサポートしてあげる」など、あるいは、「企業のビジョンを達成するために、自発的に外部連携を作る」といった行動も含まれるものです。

組織市民行動を行うほどエンゲージメントが向上し、さらには、組織市民行動を行う人が多いほど会社のパフォーマンスが高まることが、これまでの多くの研究から示されています。

組織はあらかじめ定められた役割行動だけでは成立しません。役割外行動を主体的に行う人がいれば、会社が円滑に回るようになり、経営的な成果にもつながるのです。

第2章 新時代の当たり前―リファラル採用とは何か

この他にもメリットは、あります。

  • 1)転職潜在層へのアプローチが可能になります。
  • 2)ミスマッチを抑制し、入社後の定着率を向上させます。(結果コスト効率を高められます)
  • 3)自社をおすすめしたいと思えるような「仕組みづくり」から考えることで、組織エンゲージメントが高まります。
  • 4)採用広告をマス向けに打つようなコストのかけ方をしなくてすみます。

などです!

EVPがキー!?

リファラル採用3.0のポイントは、人事担当者や現場の担当者、責任者自身が、次の問いに明確に答えられるかどうか!?に関わります。

「友人・知人に、自社を心からおすすめできるか!?」

これを言語化するためにも、EVP(Employee Value Proposition)を指標にしましょう。これは、企業が従業員に提供できる価値のことです。

EVPは、従業員に対するメリットを明言したものです。EVPの考え方は、長らく新卒一括採用がメインであった日本においては、そこまで注目されていませんでした。これまで日本における新卒採用は総合職がメインであり、社格や事業内容などのシンプルな特徴を整理することでこと足りていたのです。

昨今では、人材の流動性が極めて高くなってきていることから、事業・文化・ヒト・報酬・キャリア・働く環境など、従業員やこれからジョインしてださる方に対する志向性を明言してくことがポイントになっています。

その上で、WORCSというフレームワークを活用する有効です。

  • 働く上での環境を提示する「Work environment」
    • 自律性
    • 勤務地
    • フレキシブルな働き方
    • 多様性
    • オフィス/ファシリティ
  • 人材開発の機会・キャリアを整理する「Opportunigy」
    • 成長機会
    • 抜擢機会
    • キャリアパス
    • 昇格率
    • 実力主義
    • 人事システム
  • 報酬・ベネフィットを指す「Rewards」
    • 給与、賞与
    • 手当、保証
    • 健康面のベネフィット
    • 退職時のベネフィット
    • 年次休暇
  • 文化や人を示す「Culture」
    • 共通のゴール
    • 信頼、絆、友情
    • チームワーク/コラボレーション
    • スタッフクオリティ
    • 風通し
  • 自社の魅力を事業や戦略として伝える「Stragety」
    • マーケットポジション
    • 規模
    • 社会的信頼/倫理観
    • 産業の特徴、成長性
    • 顧客評価

この5つのフレームに合わせて自社の魅力を棚卸しします。

これらの洗い出し方(=問い)は2つあります。

1)「自社の従業員は自社のどこに強みや魅力を感じているのか?」
2)「自社のターゲット候補者は自社に対して、どういう印象を持っているのか?」

これらの社内外の声と、自社が今後向かう方向性を踏まえて企業文化の中心となるEVPを設計していきます。

第6章 更に促進したい方へ

まとめ

  • リファラル採用とは!?――新しい縁故採用の在り方が注目されています。
  • リファラル採用の効果とは!?――既存・新規の従業員をエンゲージします。
  • EVPがキー!?――5つの視点と2つの問いで、自社の従業員価値を棚卸ししてみましょう。
鈴木貴史
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