- 読書をしないと!って思っている人は少なくないのでは?!
- 実は、その読書、読んだ後がポイントなのご存知ですか!?
- なぜなら、実践や積み重ねで、知的生産にフィードバックすることが初めてできるからです。
- 本書は、山口周さんによる読書術を説く1冊です。
- 本書を通じて、どのような読書習慣がビジネスに効いてくるのか!?を知ることができます。
量ではなく、事後を意識せよ!?
読書をたくさんして、知的生産に役立てたい!という人は少なくないと思います。特に、これからの時代、誰かに与えられた生き方ではなく、自分で自分の生き方を見つけていく中で、読書術は欠かせないものになってくるでしょう。他者の経験を疑似体験したり、世の中の摂理、真理に触れる、読書はあなたを育てる栄養になります。
量にフォーカスされることもありますが、実は、読書後もとっても大切です。
筆者は「量は必要条件ではあるけど、十分条件ではない」と思っています。
はじめに
たくさん読書しても、知的生産に活用できている人とそうでない人に分かれています。その差は、読書後の行動に繋げられているかよっているのです。
この場合の読書は2つのカテゴリーがあります。ひとつはビジネス書。もうひとつは教養書です。
ビジネス書に書いてある内容は、そのまま実践してみましょう。ビジネス書に書いてある内容は、明日からすぐ役に立ちます。また、良書が訴えているメッセージはとてもシンプルだから、実践できるはずだからです。実践の中で血肉にしていくのがビジネス書です。
一方、教養書は、中長期的に自分の中で見解を養っていくことがよいです。生き方や社会の仕組み、あるいは世の中のものごとの真理について触れ、これらに共通する視点を自分の中に蓄えて、判断が難しい局面や意思決定に役立つかもしれない期待を持ちましょう。
仕事の「難問」には、教養書が効く
1 仕事の「難問」には、教養書が効く
大切なのは、「抽象化」です。
抽象化とは、細かい要素を捨ててしまってミソを抜き出すこと、「要するに○○だ」とまとめてしまうこと。モノゴトがどのように動いているか、その仕組み=基本的なメカニズムを抜き出すことです。経済学の世界ではこれを「モデル化する」と言います。
2 知識を仕事の成果につなげる方法
「抽象化」の事例
・事実=ルネサンス期において、多くの建築物は行政組織ではなくパトロンがスポンサーになっていた
・抽象化=歴史に残る偉大な建築を作るには、合議よりも審美眼をもった単独者による意思決定が必要?
・事実=アリ塚には一定程度遊んでいるアリがいないと、緊急事態に台頭できずに全滅するリスクが高まる
・抽象化=平常時の業務量に対して処理能力を最適化してしまうと、大きな環境変化が起こったときに対応できず、組織は滅亡してしまう?
・事実=ポリネシアやメラネシアでは、部族間での「贈与」が義務とされており、贈与の連鎖によって部族間での交換が活発化していた
・抽象化→示唆=近代貨幣経済の基盤となっている「等価交換」以外に、交換を促すもっと自然なやりかた=贈与があるのではないか?
お気づきの通り、すべての抽象化された示唆や洞察の最後には「?」がつくことになります。なぜ「?」がつくかというと、それが「仮説」であって「真実」ではないからです。
3「抽象化」できない人はただの物知り
投資対効果を意識すれば、2:8が見えてくる!?
すべての文字を1文字ずつ追っていくような読書をしていますか!?もしかしたら、それは小説的な読み方かも。小説ならば、ストーリーを感じる密度が大切なので、実時間をかけて読むことが良さそうです。しかし、知的生産を目的とした読書であれば、投資対効果が重要になります。
投資は、時間です。多くの時間をかけても比例的にアウトプットが生み出されなくては、それは無駄になってしまいます。
大切なのは2:8、パレートの法則があることを意識すること。
その本から得られる効果の80%は、全体の20%によってもたらされる、ということです。
原則2 本は「2割だけ」読めばいい
読書という行為は、自分の時間といくばくかのお金を投資することで人生における豊かさを回収するという投資行為です。この点を自分なりに解釈して1冊を向き合ってみましょう。
大切なのは、「目的意識」です。
アイドルタイムを極小にする読書習慣とは!?
投資対効果を考えた時、1日の時間の使い方に意識が行きます。
読書の時間がない!のではなく、いかに無駄な時間があることに意識を向け、それを読書タイムに充てられるかを考えてみるのが良いかもしれません。
1日の中には案外、アイドリングタイムとも言える何もしていない時間があるものです。たとえば、通勤電車の中や寝る前、起き抜け、仕事中などに、何もすることがなく、手持ち無沙汰のあまり、スマホをついつい、というのは皆さん体験されているのでは?
それを、全てとは言いませんが、多くを読書タイムに変換することができれば、チリツモです。
そのための1つの方法論が、同時読み。
本は10冊以上を同時進行で読む、ということです。
原則6 読書の「アイドルタイム」を極小化せよ
同時に読むということは、すべてがよみさしになるということ。よみさしであれば、気軽に本をもう1度開くことができます。
1冊の全体をくまなく、1文字ずつではなく、10冊以上のすこしずつ、ざっと気になるところを!というスタンスで、積読サイドをアイドリング化してあげましょう。
自分の中で知識が結合して、新しい着眼点や現実世界の中(例えば、打合せやブレストの機会など)で、スパークして思いもよらないフィードバックを得られるかもしれませんね!
山口周さんが示すこれからの時代の生き方・働き方に関して、とても刺激的な1冊はこちら!「【これからの働き方の羅針盤!】ニュータイプの時代|山口周」大変おすすめです。ぜひご覧ください。
まとめ
- 量ではなく、事後を意識せよ!?――読んだ後に行動に移せるかがポイントです!
- 投資対効果を意識すれば、2:8が見えてくる!?――必要なところを2割だけ拾っていきましょう!
- アイドルタイムを極小にする読書習慣とは!?――10冊以上を同時進行で読みましょう!