【VCは一体何をしているのか?!】ベンチャーキャピタルの知られざる投資判断プロセス|ポール・ゴンパース,ウィル・ゴーナル,スティーブンN.キャプラン,イリヤA.ストレブラエフ

ベンチャーキャピタルの知られざる投資判断プロセス
  • いま、ベンチャーキャピタル(VC)が経済ドライバーとして欠かせない時代です。
  • 実は、VCが行っていることを俯瞰してみたレポートというのは数少なかったのです。
  • なぜなら、ベンチャーキャピタリストは表に立つのを拒む性質の人が多いためです。
  • 本書は、そんなVCを大規模調査によって内実をレポーティングした論文です。
  • 本書を通じて、米国のVCが何をもって案件を見出し、それをいかに判断し、育てるのか全体像を得られるでしょう。

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いかに、ディールを探すのか!?

案外、ディール(案件)を探すのは、人づてです。

筆者らの調査によれば、投資先企業の30%以上はVCの元同僚や仕事上の知り合いの伝手によるものだ。

案件ディールを探す

この他、
20%は他の投資家からの紹介。
8%は既存の投資先企業からの紹介。
10%が売り込み。

(関係者からの紹介)30%+(投資家からの紹介)20%+(投資先企業からの紹介)8%は、実に58%が、紹介によるものだと言うことが判明しています。

ということは、ベンチャー企業にとって、売り込みよりも、人のつながりを作っておくことが、実に6倍程度、資金調達(とくにVCからの)に対しては有効であるということがわかります。

最終判断は、騎手(経営者)か、それとも馬(ビジネス)か!?

ある種の命題のようにも思える問いです。どちらでしょう。実際これは、好みだそうで、多くのVCが「最終的には、騎手(経営者)」を好むそうです。

最終的には創業者の経営チームがより重要だと判断する。

投資先を絞り込む

伝説的なVC投資家のピーター・ティールは、このように語ったそうです。

生きるも死ぬも、創業者次第です。

ピーター・ティール

人のつながりで、縁がうまれ、そして、人力を判断され、最終的な投資が決済されるそうです。つまり、ベンチャーというのは、極論的にいえば、「人」なのですね。

投資契約に契約においてこだわるポイントとそうでないところは!?

投資に際しては、リターンを約束するために、複雑な契約を締結する必要があります。これについても創業者は、学習をして、備えなくてはなりません。では、VCがこだわるポイントと、一方で、そうではないところはどこなのでしょうか。

筆者らの調査によると、次のような傾向が見られたそうです。

<固執するところ>
・プロラタ投資権
・残余財産優先分配権
・希薄化防止権(VCの経済的利益の可能性を保護する)
・創業者の株式権利確定条項
・会社のバリュエーション
・取締役会の支配権(ほとんどの場合、最も重要な経営支配の仕組みと見られる)

<柔軟なところ>
・オプションプール
・参加権
・投資金額
・償還請求権
・配当

レバレッジとリスクヘッジに相当にこだわるのですね。それよりも、小さなところにはあまりこだわらないといったところでしょうか。

VCの気持ち(インサイト)を理解することは、交渉に際して、引き出しとして持っておくことが必要そうです。

投資はリターンへの期待がつきものですが、こんな考え方もあります。「【幸せな投資とは!?】投資家が「お金」よりも大切にしていること|藤野英人」あわせて読んでいただくと面白いと思います。

まとめ

  • いかに、ディールを探すのか!?――案外6割知覚が、人づてです。
  • 最終判断は、騎手(経営者)か、それとも馬(ビジネス)か!?――最後は、経営者であることは間違いなしです。
  • 投資契約に契約においてこだわるポイントとそうでないところは!?――レバレッジとリスクヘッジにとくにこだわります。

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