【伝わらないで苦しまない!】つながるための言葉|勝浦雅彦

つながるための言葉
  • 日常生活や、ビジネスシーンで、言葉で失敗した!や、なんで伝わらないの?!って、思うことは多々あると思います。
  • 実は、言葉はそもそも伝わらないものだからです。
  • なぜなら、みんな自分のことを一生懸命伝えようとはしています。でも、他者のことを積極的に理解しよう!t思っている人はそうそう多くないのです。みんな自分に一生懸命。
  • 本書では、言葉を使うための前提としての心構えを、電通のコピーライターである勝浦雅彦さんがまとめてくれています。
  • 本書を読み終えると、テクニックではない、言葉の使い方をじっくりと考えるきっかけを与えてくれるでしょう。

いくつかのハードルを言葉は超えて、相手の心の中へいく。

私たちはあらゆ思考を言葉で考えています(正確にいえば、「言葉にならないモヤモヤとした状態」は常に存在しますが、「モヤモヤとした状態であること」以外は言語化できないため、ここでは一旦おいておきます)。そして、人は常に誰かにわかってもらおうとしている存在であるといえます。それは自分のことを理解している他人が多ければ多いほど、生命の危機を回避できることが生存本能として自然に身についているからです。

序章 どうして言葉にしようとするのか。それは誰かとつながりたいからだ

著者が言う通り、言葉というのはなかなか伝わらないものです。でも、多くの日常のシーンで、言葉が人と人をつなぎます。だから多くの人が、言葉に悩み、言葉の使い方を身に着けたいと考えます。

伝えると伝わるが違うように、相手の心に届くためにはどんなハードルがあるでしょうか。ざっと思いつくままに書き出してみましょう。

・自分の考えがない状態
・自分の考えがある状態
・自分の考えが言葉化できる状態
・自分の言葉が相手の五感に届く状態
・自分の言葉が相手に理性的な情報として届いた状態
・自分の言葉が相手の感情に届いた状態

などなど多くのハードルがあることに私たちは、気づきません。

なぜなら、言葉というのは自然と身についたものだからです。改めて、「言葉について考えるきっかけを持つ」というのがいかに大切か、考えていきたいものです。

ビジネスの言葉(どうして、校長先生の話はみんなに伝わらないのか?)

つまり校長先生には「聞き手が無条件で自分の話を聞いてくれる」という誤解があったわけです。今もそんな人が多いと思います。

第6章 ビジネスの言葉

校長先生の言葉、正直覚えてませんよね。夏はあっつい、冬は極寒の校庭にならんで、何をしていたんでしょうか・・。苦行である以外、何ものでもあれません。

なぜ校長先生の話をおぼえてないのか、それを著者は、自分と相手という関係性の中に見出します。

前提として、校長先生は、「生徒や教職員は、自分の話を聞いてくれている」というスタンスに立っています。一方、受け手である生徒や教職員は、「校長先生の話はきっと道徳的でつまらない」というスタンスに立っています。

これでは、互いに重なる部分がないため、言葉は届きません。残念なシチュエーションです。

一対多のシーンで多くの人に語りかける時に大切なのは、「その場にいる人が聞きたい言葉をかけてあげること」だと著者は言います。これ結構大事なことで、プレゼンテーションや打合せの時に、その場の雰囲気って結構わかるものなんですよね。

なんだかよくわからないなー、なんか違うなー、って言う雰囲気って結構感じる。でも、それをそうですよね!って言うのって結構緊張したり、はばかられたりするんですが、それを思い切って、話してみることで、場を一体化するような効用ってきっとあるんだろうなって思いました。

時に、
・状況を読む
・その場で求められていることを話す

これを、行っていくことで、意味があるシーンも多分にあるでしょう。

そうすると、きっとみんなの気持ちを前に進めるきっかけになったり、つながりをつくれたり、きっといいこともあるかもしれないですね。

質問の効用(質問とは、敬意のある興味!)

質問とは、ひとことでいえば「敬意のある興味」です。

第6章 ビジネスの言葉

「聞くは一生の得、聞かぬは一生の損」と説明します。そして、相手の立場に立てば、質問を投げかけられることは、敬意として受け取ってもらえると言うことです。

でも、下手な質問ではいけません。きちんと、相手の話を聞いた上で、その内容に沿ったことを質問したいものです。

ただ、ここでよくある問題なのが、「質問がうかばない・・」ということです。

そんなときでも、大丈夫。「わからなかったことを正直に伝えて、別の言葉で言い換えてもらったり」「わからなさを解消するために何をするべきか」などの言葉を投げかけてあげるだけでも、良いのです。

このことによって、自分の学びにもなりますし、相手の気づきにもなりますし、もしかしたら、そこに参加する全ての人が持ち帰れるなにかを提供することにつながるかもしれません。

まとめ

  • いくつかのハードルを言葉は超えて、相手の心の中へいく。――言葉が伝わらないものという前提で、言葉との付き合い方を考えるのが大切です。
  • ビジネスの言葉(どうして、校長先生の話はみんなに伝わらないのか?)――相手が聞いてくれているという前提に立つのではなく、一対多の場合は、皆が言ってほしい言葉をつかまえてみるのも良いかもしれません。
  • 質問の効用(質問とは、敬意のある興味!)――質問をしましょう。みんなに良い気づきを提供できます。

言葉はテクニックではなく、心構えなんだと思います。愛をもって、相手と接することができるかが、言葉を伝えるためには重要なんですね。より良い繋がりのために自分を磨いていきたいものです。

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