【「休む」とは何なのか、日常の中の「休む」に迫る!?】休むヒント。|群像編集部

休むヒント。
  • 休んでいますか!?
  • 実は、休みって人それぞれ違うかも。
  • なぜなら、休みって何をすれば休めるか決まってないから。
  • 本書は、「休む」ことを描いたエッセイ集です。
  • 本書を通じて、自分にとっての休むって何かを考えるヒントを得られるでしょう。
群像編集部
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休むとは、取り戻すこと!?

ある人にとって休むとは、意図的なものでないかも知れません。そんな時、なんともないきっかけによって、休む状態になってみると、新しい発見もあるものです。たとえば、角田光代さんは、あるとき1週間休めるタイミングを見つけて、もともと好きだった旅に出ることにします。

元来、旅が好きで、30代の半ばまではずいぶんあちこちひとり旅をしていたけれど、あるときから猛然と忙しくなって、2週間ですら休めなくなった。

休むことは開かれること 角田光代

そうして、クロアチアを旅します。20年ぶりの仕事が絡まないなにもしない旅行です。そんなとき、人をじっくりと見る経験をしながら、怒涛のように流れ込む想像力を見出します。それは昔も今も変わらない人に対して、ものがたりの視点を見つけるものですが、そうして想像力を巡らせることで、小説を描き出していたことも、印象深く思い出します。

ときどきこうして休暇を与えないと、私の思考と想像力は縮こまり狭まり枯渇していくのだということが、この短い休暇の旅で得た、いちばんの大きな実感だった。

休むことは開かれること 角田光代

旅というものは、知らない街に行くわけですから、身体もそれなりに疲弊します。必ずしも旅で休むとは、心身を癒やすこととは異なる休みのようでもあります。角田光代さんも、実際にクロアチアの旅を通じて、みずみずしい感性に気付いたし、それが日常には必要なのであると感じました。

休むとは、仕事であり遊び!?

仕事と遊びの境目がなくなっている角幡唯介さんは、好きな登山や狩猟をしているときにも、原稿に関する発見があるので、まさに、休みではなく、それは仕事と遊びの融合した「活動?」とでも言えばいいのかわからない時間を過ごしています。

私の場合、登山や狩猟のことも原稿にする場合があり、そう考えるとこれは遊びではなく仕事だともいえるのである。

家族旅行とギックリ腰 角幡唯介

仕事を仕事として、遊びを遊びとして区分けしないことで、良いことってなんでしょうか。こうすることで、常に遊んでいる状態になりそうで、楽しそうだし、時間が有意義に使えそうであることもあるでしょう。

あるいは、楽しんで仕事をしていることになりそうなので、アウトプットや結果の在り方も変わってきそうです。なにより、上達が進んで、さらによりよい仕事(遊び?)にもつながっていきそうな感覚があります。

なにより、そうした状態にあるには、自らのことをよく知らないといけなくて、自分のことをよく知っていれば、ムダに他者の指摘や評価に惑わされずに済むこともあるでしょう。

結局は、自分がやりたいことに素直になって、それを見つけることがいかに大切か、ということに関わってくるのかも知れません。

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休むとは、自由!?

手放すことが休むことにつながっていくこともあるかも知れません。古賀及子さんは、仕事と子育ての両立が難しくなり、それまで確保しようとしていた「自分の時間」を休むことにしました。

自分の時間というのは、例えば、つぎのようなことをする時間です。

  • 本や漫画や雑誌を読むこと
  • 音楽を聴くこと
  • 映画を観ること
  • ゲームをすること
  • 美術館や博物館に行くこと
  • 友だちと会って散歩をすること
  • 場当たり的に株を買いFXで遊ぶこと

私らしい休暇のぜんぶだ。

自分の時間を休む 古賀及子

こうして「自分の時間」を休んでしまうことによって、思った以上の気持ちのゆるみを得ることになりました。楽しみを手放してしまった・・という感覚よりも、解法の心地をえられたといいます。

気持ちはぐんと自由だった。

自分の時間を休む 古賀及子

自分がこうあるべき、こういうことをしていることが充実していることである、というのは、いつの日にか自分が決めつけた当たり前だったのかも知れません。それを一度、疑ってみて、自分の時間をもっと自由に捉えてみると、案外その先に本当の自由があるのかも知れません。

時間を無理にこじ開けること自体が、ストレスや苦しみを生んでいるとすれば、その意識自体を解放してあげることで、自由を得ることができます。

休み方というのは、人様々だし、一人ひとりの人生の中で、休みの在り方というのは、どんどん移ろいで行くのかも知れません。ただ、共通して言えることは、休みを自ら得てみることは、自分や今の周りの環境と少し距離をとって、そのことを積極的に受け入れてみるきっかけとなりそうだ、ということです。

ぜひ本書をお手にとって頂き、休みのヒント。のオムニバスから、自分の休みを俯瞰するきっかけを得ていただければと思います!

お休みについては、例えば、禅的アプローチも面白いかも。こちらの1冊「【よりよい人生のために必要なこととは!?】仕事も人生もうまくいく整える力――禅が教えてくれる98の養生訓|枡野俊明」もぜひご覧ください。

まとめ

  • 休むとは、取り戻すこと!?――休んでみることで、自分の特徴をもう一度見いだせるかも。
  • 休むとは、仕事であり遊び!?――休むことで、仕事と遊びの接点を溶かすヒントを得られるかも。
  • 休むとは、自由!?――自分を休むアプローチで、環境を受け入れる自分を見つけられるかも。
群像編集部
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