- お金から自由になり、生きる意味に純粋になるにはどうした活動が必要でしょうか。
- 実は、たった1つの仕組みでうまくいくかも知れません。
- なぜなら、お金は仕組みで増えていくものだからです。
- 本書は、貯蓄と投資のひとつの最適解を説いた1冊です。
- 本書を通じて、お金から可能な限り自由になれる「考え方」を手に入れることができます。

買い続けること!?
自動的に富が増えるとすれば、それはどんな方法でしょうか。巷ではさまざまな方法論が語られていますが、そうしたさまざまな情報に触れて軸がブレるよりも、まずは本書をご拝読頂き、基本的なお金の増やし方にまつわるイロハを調達してからのほうが理想かも知れません。
本書は、データサイエンティストとして活躍されるニック・マジューリさんが、データを駆使して、どのようなポジションを取ることが、現代の資本主義の仕組みを上手に活用して、自動でお金の自由を増やしていくかを検討した1冊なのです。
シンプルな言葉で表現されるそのポジションとは、「JUST KEEP BUYING」です。「とにかく、買い続けなさい」というその一言が象徴する通り、余剰資産を作り、そしてそれをリスクを最小にしながら投資し続けることが、不確実な世界でなお成果を上げる確立を高める唯一の方法であるということです。
企業価値評価(バリュエーション)の高低は問題ではなかった。強気市場か弱気市場かも問題ではなかった。重要なのは、とにかく株を買い続けることだったのだ。
自動的に富が増え続ける「たった3語」の呪文
余剰資産を作り、そして、それを単純に描い続けることだけでOKなのです。私たちは、雪だるまが勝手に大きくなっていくのを見ていさえすれば大丈夫です。
貯蓄 vs 投資!?
買い続けるというポジションを支える論旨は、次のようなものです。
- 世間で言われているほど、貯金はしなくてもいいということ。
- クレジットカードの負債は、必ずしも悪いものではないということ。
- 下落株を買うためにお金を貯めるのは、良い考えではないということ。
- 個別株は、株べきではないということ。
- 大規模な市場の下落局面は、買いの好機になるということ。
そして、大前提となるのが、判断基準は、その時の経済状況次第ということになります。つまり、貯金と投資によるリターンを比べた時、どちらがインパクトが大きいかで、自分の日々の行動をコントロールすればよいということです。
例えば、給与などの収入が2000万円あったとしましょう。これに対して、1億円の投資資産を保有しており、10%のリターンで1000万円の収益が上がるとすれば、まだまだ給与等の収入を向上させることにウェイトを割くべきです。これが逆転したときに、自分自身の振る舞いを上手に制御すればOKです。
こうしたロジカルで、データに裏付けされたポイントを知ることが、何より重要です。
貯蓄は貧しい(投資をするお金がない)人のためのものであり、投資は豊かな(投資をするお金がある)人のためのものだ。
何を重視すべきか
貯蓄をたくさんできるときはそうしましょう。そうでない場合は、少なく貯金するのです。無理をするのではなく、その時々の自分の状況にあわせた対応をすればよいのです。まず、貯蓄は「できる範囲で貯金する」ということを守るのです。

継続こそ力なり!?
お金を一定程度、増やし続けていくための王道は、次のとおりです。
お金持ちになる王道とは、突き詰めると、収入を増やし、収益を生み出す資産に投資することになる。
パーソナルファイナンス最大のウソ
放っておけば、自分にとってムダなコストが膨大に膨れ上がっていきます。定期的に自分のお金の使い方を見直し、ムダがないことを確認し、ベストな投資を継続することが大切です。
そのとき、1杯のコーヒーを楽しむような時間を我慢することはありません。結局、軸足は、自分が幸せを継続的に感じ続けられるかどうかなので、そのゆとりをなくしてまで、お金を増やしても、目的と手段が入れ違いになってしまいます。
「できるところは引き締め、後は収入を増やすことに集中する」。これに尽きるのです。収入を増やしていけば、確実に余剰資産が増えていくことになります。なぜなら、生活のコストは収入に比例しないからです。例えば、ピザを食べることを想像してみましょう。ピザを1口食べることと食べないことは大きな違いがありますが、1口目と2口目を比べてみるとそこまで感動はありません。ピザが1きれもない状態と1口とでは大きな違いはあるのですが、それ以降は、喜びは減退していくのです。「同じものに対する支出が増えるほど、それによってえられるメリットが減っていく」のです。
収入を増やしながら、自分の生活にフィットさせて投資も一定程度行っていくために、次のような視点を活用してみましょう。
1.2倍ルール「贅沢な買い物をするときは、必ずそれと同額の投資をしてみましょう」
2.「充実感」を第一に考えて判断をすることです。
この2つの発想を運用することこそがキーです。
とくに充実感については、次の視点も忘れないようにしてみましょう。
- 体験を買う。
- 自分のために(たまに)贅沢する。
- 時間を買う。
- 前払いする。
- 人のために使う。
前払いをすると、自分も相手もとっても気持ち良いものです。一生懸命に頑張ろうとお互いなります。結構こうした視点も大切なんですね。
でも結局は、本当に大切なことは、お金の使い方ではなく、人生で本当にほしいものがなにか、を見つけることです。自分自身をよく感じ、知り、自らの満足や幸福を感じられる瞬間を作ることがとても大切なんですね。
次回の投稿では、みなさんが困る、「分割投資」と「即一括投資」を比較してみたいと思います。
投資マインドについては、こちらの1冊「【何を大切に生きるか!?】人生のダイヤモンドは足元に埋まっている 強欲資本主義時代の処方箋|ジョン・C・ボーグル,山崎恵理子」もぜひご覧ください。おすすめです。

まとめ
- 買い続けること!?――お金を増やし自由を目指すには、ひたすら投資を継続することです。
- 貯蓄 vs 投資!?――注力度は、リターンの額で判断してみましょう。
- 継続こそ力なり!?――仕組みを作り、あとは、機械的(not 機会的)に続けていくのみです。
