【未だ見ぬ「自分」に出会う散歩へ!?】ハッとする言葉の紡ぎ方|堤藤成

ハッとする言葉の紡ぎ方
  • どうしたら、自分の人生を俯瞰し、前に進める力にすることができるでしょうか。
  • 実は、言葉を大切にすることかも。
  • なぜなら、言葉とは、アイデアだからです。
  • 本書は、堤藤成さんとともに言葉に触れる1冊です。
  • 本書を通じて、言葉に関する感性を高めることができます。

言葉を大切に!?

本書は、元電通のコピーライター/クリエイティブ・ディレクターで、現在は言葉を紡ぐクリエイティブコミュニティ「つむぐ塾」の塾長をつとめる堤藤成さんによる1冊です。

本書は、エッセイという形式を取りながら、堤藤成さんの生い立ちや視点に触れていく優しい筆致が特徴です。その中で、読者は名作と言われるコピーを始め、実際に人の心を動かしたコピーについて知り、そして、考えていく構成になっています。

本書を通じて、自らの「言葉」に関する感度をあげることができます。

言葉は動的に変化し続けていきます。言葉自体は変わらなくても、それを見る・読む・考える自分が変化していれば、当然言葉から受ける意味も変わります。そして、自分から生み出される言葉自体も自分の状態によって大きく変化をしていきます。

言葉を俯瞰して捉えるということは、すなわち自分を知ることに繋がります。

言葉で紡ぐことは、自分の人生を前に進めるための、もっとも気軽に取り組める具体的な「活動」なのです。

はじめに なぜ僕らは、「言葉を紡ぐこと」に苦手意識を感じるのだろう

言葉のひとつひとつにアンテナを立てることは、自らの感性を知ることです。

実際の行動に比べて、言葉を見出すことは、もっとも簡単で、軽い「行動」と捉えてもいいかも知れません。言葉を紡ぎ続けることで、思索を繰り返しながら、実際の「行動」につなげる準備ができるのかも知れません。

行動の量が、偶然の出会いや、偶然の取り組みを見つけることになり、幸福を感じられるスパイラルを呼び込みます。

コピーライター目線を身につけると、あなたらしく「幸せにかなえる」サイクルを紡ぐことができるようになります。

序章 言葉の散歩に、出かけてみませんか?

堤藤成さんの「行動」関する見立てに触れ、かの有名な心理学者J・D・クランボルツさんの「計画的偶発性」理論を思い出しました。この理論によると、この行動量が、偶然の「ツキ」や「運」を呼び込むためにとても大切ということです。

行動量こそがキーなのです。計画的偶発性理論については、こちらの1冊「【幸運は引き寄せられる!?】その幸運は偶然ではないんです!――夢の仕事をつかむ心の練習問題|J・D・クランボルツ,A・S・レヴィン」もぜひご覧ください。

言葉は行動の最小単位!?

行動量が大切だとした時に、私たちは、どうしても失敗をしたらやだなぁとか、うまくいかなかったら恥ずかしいなぁとか、先々のことを考えがちです。でも、そうした心のブレーキを取り外してあげることが実際にはとても大切なんですね。そんなときにも、言葉の力が効いてきます。

僕たちが行動するとき、「必ず成功させる」ではなく、「仮説を試すだけ」と考えると、気持ちが楽になります。

第3章 覚悟をあらわす「実験」を紡ぐ

仮説を試し続ける実験上手な人が、何かたらしいことを生み出したり、あるいは、新しい出会いの中で、自分の役割や存在意義を見出したりすることができるのではないでしょうか。

やる気というのは、行動から生み出されるそうです。やる気が先立って、行動が生み出されるのではなく、行動するからやる気が出るのです。「にわとりたまご」のような話ですが、まず行動してみることが大切なのだということを、「【意志に頼るな!環境を変えろ!!】FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略|ベンジャミン・ハーディ,松丸さとみ」の1冊にも見出すことができます。

私たちのやる気の力は有限ですが、周りの環境を変える(行動)ことで、引き出される力は無限大です。気持ちが乗らないときこそ、身体を動かしてみたり、そのことで言葉を紡いでみたり、まずやってみる工夫が大切なのです。

点と点を紡げ!?

堤藤成さんは、大学生の頃にすでに最初の出版企画書を執筆していたといいます。しかし、そのときは出版の目的を見出し切ることができず、頓挫しました。しかし、その想いは失われていなかった。現にこうして、彼は執筆者として社会に対して、言葉に関する問いを発信し続けています。

強い想いは、必ず実現するということを、堤藤成さんが証明してくれています。そして、強い想いを持ちながら、大切にして、もちろん時には忘れちゃうこともあるかも知れないけれど、ずっと心に残しておく、そうしているうちに、自分の行動や活動の中で、かつての志を結果的に実現することもあるのです。

アップルコンピュータのスティーブ・ジョブズさんも「Connecting the dot」を説いています。これは、さまざまなに寄り道したり、自分の興味関心に忠実な人の活動やその結果は一見、個別バラバラであったとしても、将来のどこかで振り返った時に、点と点が結ばれるように大きな絵を描くかも知れないということです。

大切なのは、自分の信念、とまではいかないにしても自分が何を求め、どんな方向性を良しとするのかを自覚しているかどうかということでしょう。

内製しなければ、人格はたがやせない

第2章 内面をたがやす「志」を紡ぐ

自分のことは案外、自分がもっとも知らないかも知れません。そうした自分の本当に考えていること、感情にアンテナを立ててあげることが、人生をよりよい方向へと導きます。

自分のパーパスを考えてみるときにも、やはり言葉ですね。思考はそのままでは取り扱うことが困難です。たとえたどたどしいと思ってもまず言葉を紡いでみること、そのことによってまだ知らない自分を知り、自分の可能性を拡げていくことにつながるのです。

本書を通じて、堤藤成さんという一人の半生がいかに言葉とともにあったのか、いかに「Connecting the dot」をされてきたのか、軽い読後感でありながらも、とても多くの示唆をいただける1冊でした。感謝。

堤藤成さんが展開されている「つむぐ塾」はこちらからどうぞ!

まとめ

  • 言葉を大切に!?――言葉を通じて、自らを知ることができます。
  • 言葉は行動の最小単位!?――言葉の数だけ計画的偶発性を見出すことができるかも知れません。
  • 点と点を紡げ!?――常に言葉を見出し、内省の先に、自分の可能性を繋げていきましょう。
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