【管理会計を導入しよう!?】すぐわかる 中小企業の管理会計「活用術」|林健太郎,梅澤真由美

すぐわかる 中小企業の管理会計「活用術」
  • 中小企業において、どうしたら数字を上手に管理できるでしょうか!?
  • 実は、管理会計の導入がポイントです。
  • なぜなら、管理会計は、自社による自社のための会計だからです。
  • 本書は、中小企業でも導入しやすい管理会計の教科書です。
  • 本書を通じて、日々の数字管理を行う視点と方法を得られます。
林健太郎,梅澤真由美
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管理会計とは!?

管理会計に対して、財務会計を比較しながらまず前提となることを確認してみましょう。

財務会計は利害関係者(ステークホルダー)に財務状況を報告するための社外向けの会計であり、法律上、すべての企業は財務会計を行う義務があります。 一方、管理会計は経営者などが自社の経営管理をするための社内向けの会計で、それぞれの企業が任意で行うものです。(出典

やらされる会計
財務会計
自分からやる会計
管理会計
ルール会社法、税法などなし
目的利害関係者の保護
適正な税務計算
経営者の経営(意思決定)に役立つ日々の行動の管理
利用者社外の株主・税務署・銀行社内の経営者
財務会計と管理会計の違い

実は、会計というのは、上述のように2つに大別されるのです。報告用か、自社で活用する用か・・。自社の活用を志向するのが、管理会計です。

管理会計が会社にとって未来を知り、未来を変えるための手法だからです。

1 経理の新・必須スキル、管理会計

管理会計は、経営者がこれからのことを決めるのに役立つためのものですので、そもそも内容がわかりにくいということでは話になりません。まるで天気予報のように、現在の状況とこれからの状況の予測、そして、その状況におけるアクション・オプション(たとえば、傘を持っていくとか、洗濯物は午前中にとか)が手に取るように分かる必要があるということです。

天気予報管理会計
イラストやマークが使われていて直感的に理解しやすい会計に詳しくないヒトでもわかる資料や説明
天気に対する準備を促すこととるべきアクションを経営者に伝えること
天気予報と管理会計

管理会計はGoodなスキル!?

一般的に、管理会計は組織が大きく関係者が多いため管理の必要があり、また、管理をするだけの人員が割きやすい大きな会社のもの、という認識がありました。

しかし、管理会計スキル向上という観点で会社を見ていった場合、実は、中小企業こそ、管理会計のスキルを発揮できる場と言えます。

なぜなら、経営者と経理担当者の距離が近く、直接話せることが多いため、経営者のニーズを具体的に把握しながら、数字と向き合うことが可能だからです。管理会計については、とくに資格があるわけではありません。財務会計は、必ず行わなければならないものでしたが、管理会計は、必要があれば実施するもので、一部の企業だけのものと思われてきたことも理由にありそうです。

しかし、現状をより良く把握して、これからの投資の判断や、進むべき道を照らしてくれるという意味で、管理会計に注目が集まっています。この機会を利用して、管理会計を理解しながら、導入してみることで、自社のためになるだけではなく、経理としての自己のスキル向上にも役立てることが可能です。

管理会計のスキルを持っている人材が、大幅に不足しています。

特に、AI時代と迎え、経理の仕事が奪われるといわれている今、他の人と差別化できるスキルとして、管理会計は強力な武器となるに違いありません。

1 経理の新・必須スキル、管理会計

数字を語る管理会計のスキルはどこでも役立ちます。何にどうして、いくら使ったのかをわかりやすく伝える力を養うことができるからです。定量的な情報を駆使して、「説明力」を活かす、それが、まさに管理会計の真髄です。

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まずは売上の細分化!?

管理会計は、多くのアクションを取ることができます。財務会計のように、これをやっておけばいいよ!というラインがないからです。リスクは仕事が無限大に広がっていくことです。それをしないためにも、まず簡単にできることでインパクトがあることを中心に行うことが良いでしょう。

最初にまず実施するべきは、「売上の細分化」です。財務会計では一行で表現される「売上高」ですが、本来はいろいろな種類に分割することができるはずです。これを分けることで、これからの会社運営に役立つ多くの視点を得ることができます。

売上を細分化し、中身と傾向を理解することで、売上アップから利益アップにつながるヒントを得る方法を見つけられることも多いのです。

2 勘定科目を増やすことが管理会計に?

売上でよく分類される視点としては、○○部でいくら、とか○○課でいくら、とか「内」の視点かと思います。それも大切な視点ですが、売上は「顧客」からいただくものであるという視点に立ち、「顧客」別に分類してみることも大切です。「内」の視点は、インナーの従業員に頑張ってもらうために重要ですが、一方で「顧客」の視点は、お客様とこれからどのような関係を作っていくかを検討することができます。

売上を見える化したら、2:8の法則を参考に、考えを巡らせてみましょう。多くの企業にとって、上位2割の顧客が8割の売上や利益を支えてくれているはずです。これらの内訳と状況については、頭にいれておくと良いでしょう。

大切なのは、単に顧客ごとの売上を計算することではありません。その全体像を数字を使って正しく整理した上で、どうしたらさらに売上を伸ばせるのかを検討することこそ価値があります。

その他、エリア別や販路別、販売形態別などの区分も必要になる業種業態があります。参考にしてみましょう。ものごとを分けて考える視点は、分析の基本です。これについては、こちらの1冊「【いかに効率的に考えるためのスキルを身につけるか!?】小さく分けて考える 「悩む時間」と「無駄な頑張り」を80%減らす分解思考|菅原健一」もぜひご覧ください。

次回は、変動費と固定費の取り扱いについて見ていきましょう。

まとめ

  • 管理会計とは!?――経営者が意思決定を行うために、活用するものです。
  • 管理会計はGoodなスキル!?――数字を活用して「説明力」を養えます。
  • まずは売上の細分化!?――「顧客」で分けて考えると、社会との関係性を考えるきっかけになります。
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