【ライフに寄り添うとイノベーションが生まれる!?】ベビーカー・イノベーション|飯田美恵子

ベビーカー・イノベーション
  • どうしたらイノベーションを実現することができるでしょうか。
  • 実は、一人ひとりの着眼点と行動かも。
  • なぜなら、人の情熱から生まれるからです。
  • 本書は、日本で3輪ベビーカー市場を創造したエアバギー創業に関する1冊です。
  • 本書を通じて、新たな価値を見つけ、かたちにするための難しさとやればできる!を知ります。
飯田美恵子
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経営者は圧倒的行動力!?

空気の入った3輪のベビーカーの市場を日本につくり出したプレイヤーがエアバギーです。東京では多くのエアバギーを見るようになってきました。それまで、ベビーカーといえば、無骨なプラスチックのタイヤが4輪ついたものが主流でしたが、当社の製品は、押し心地、安全性、ファッション性すべてで、市場を塗り替えました。

当社を率いたのがもともとフリーランスでアパレル関連の仕事をしていた飯田美恵子です。それまで順調だった仕事と、プライベートに一区切りした1995年、彼女はハワイにいました。ハワイの地で、運命的な出会いをとげます。それがエアバギーの着想の元となった、ベビージョガーという製品でした。その名の通り、ベビージョガーは、子どもを載せたまま、親がジョギングをたのしめるという製品。3輪で大きなタイヤが特徴でした。

一目惚れした彼女は、その足でベビージョガーの店舗に出向き、輸入契約を結びます。その後、日本でECを活用しながら、代理店販売を行い着実な実績を積みました。その後、頑張りが評価されて総代理店に指名されます。

代々木公園にある店舗を1号店として定めますが、それにも紆余曲折あり、なんと3番手の飯田美恵子に運良く順番が回ってきたことによって、賃貸借契約ができたそうです。

これらを振り返って彼女は次のように形容します。

完全に引き寄せの法則

運命が引き寄せた賃貸契約

これだ!と思ったらすぐに行動して実現する・・そんなスタンスが彼女にはあります。

また、この時に大切だと思うのが、「こんなことをしたい・・」とか「こういうことはないかな・・」と、自分の想像を事前に巡らせておくことです。そうした準備があれば、チャンスを掴みやすくなるということですね。自分のビジョンをおぼろげながらも、想像し明確にしておくことが、引き寄せの法則には必要なのかも知れません。その上で、圧倒的な行動量を維持し続けていれば、運を呼び込むことができます。

運に関しては、こちらの1冊「【大きな何かよ、導きたまえ!?】運気を磨く~心を浄化する三つの技法~|田坂広志」もたいへん興味深い示唆を提供してくれます。ぜひご覧ください。

顧客を見つめることとは!?

飯田美恵子は、ベビージョガーの総代理店になってから、顧客の要望や日本市場の特徴を本国にレポートで送り続けていました。要望のひとつが、製品の小型化です。アメリカと道路事情が異なるし、コンビニなどの店舗の面積も限られて通路が狭い日本にフィットした製品を開発してほしいとの内容でした。しかし、本国ではこれが聞き届けられることはありませんでした。

その後、ベビージョガーは、製品をそのままに拡大路線を取り、生産拠点をアメリカから中国へ移します。すると、それまでには発生し得なかった不良品が発生。これを機に、飯田美恵子は自社での製品開発に乗り出し、台湾のメーカーの協力をあおぎながら、ついにエアバギーを誕生させます。

大切なのは、顧客の目線を常に忘れないということなのかも知れません。その製品を使う真実の瞬間は、常に顧客とともにあります。製品を開発している企業にとって、顧客の使用の瞬間は盲点になりがちです。顧客の本音をいかに得て、製品やサービスにフィードバックしていけるかが、暫時的な深化(進化)を続けていくには大切なのです。

アメリカのベビージョガーは、結局は買収され、別資本の企業となりました。一方、飯田美恵子のエアバギーは現在も独立経営を守り、そして、社長が交代し、飯田美恵子が会長へ退いたいまでも好調の業績です。

私たちの会社は都心にあるとはいえ、下町の職人会社だと感じています。

「ベビー業界の巨人」の足元へと飛び込む

飯田美恵子は、このように自社を形容します。よいものを提供し続ける、そして、メンテナンスが発生したら徹底的にものと顧客に寄り添う、そんなスタンスを感じます。

自社の考えや位置づけをそのように言葉にでき、従業員に常に説明し続けられることも大切なのかもしれないと思いました。客観的に自社を見つめ、言語化する、それを常に発信し続けることの大切さを感じます。

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ライフに寄り添うブランドへ!?

エアバギーは、これからも進化します。同じ躯体でありながらも上にのせるユニットを変更すれば、赤ちゃん用のバギー、ペット用のバギー、買い物用のバギーとして活用できる、まさにライフバギーを実現させています。

「エアベビーカー」としなかった飯田美恵子の思想の深さと、最初から持つビジョンの奥行きを感じます。

私たちのビジネスの本質はエアバギーでできる「こと」を販売するところにあります。
ペットと一緒にお出掛けする、家族で公園に行く、友達とフェスに行く、キャンプに行く、エアバギーでできる「こと」を提供しているのです。

私たちが考えるライフバギーのあり方について

実は、エアバギーは「歩くこと」をサポートする製品というコンセプトを持ちます。ユーザーを限定することなく、シーンも限定することなく、事業を拡大していける秘訣がここにあるのですね。

まとめ

  • 経営者は圧倒的行動力!?――常にビジョンを描き、行動を重ねていきましょう。
  • 顧客を見つめることとは!?――顧客を見つければ、イノベーションのヒントがあります。
  • ライフに寄り添うブランドへ!?――人生に寄り添うバギーへ。
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