【ソロは、感情でとらえよ!?】知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質|荒川和久

知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質
  • 新しいビジネスチャンスはどこにあるでしょうか!?
  • 実は、新しいソロ(おひとりさま)に見出すものかも。
  • なぜなら、今後ソロ社会が到来する中で、消費意欲旺盛なクラスタマーケティングに注目が集まるからです。
  • 本書は、そんなソロ社会とは何か、そこで生まれるニーズについてまとめられた1冊です。
  • 本書を通じて、新たなターゲティングのヒントを得ます。

2040年を見据えよ!?

2040年には、世帯の4割がソロ世帯になる。

おわりに

一方で、家族世帯は2割に減ります。独身者がなんと5割になり、生涯を通じて子どもを持たない人が、男性で5割、女性で4割になります。

一定の収入を得たまま、年をとる、つまり「お金を持った子ども」ともいうべき中年ソロが、若者ソロよりも人口ベースで増える国になります。

若本とか中年とか今までの年齢に応じた、いわゆるデモグラフィックによるベーシックなターゲティングは、意味を感じられなくなるでしょう。

なぜなら、ソロをターゲティングするには、「感情」のトリガーをつかまえることが大切だからです。独身と家族とでは、感情も行動もそもそものマインドセットOSが異なります。

購買、真のトリガーとは!?

ソロ社会で有意味なターゲティングをするには、「感情」をおさえることが大切です。

「可能→思考→行動」ではなく「感情→行動→思考」なのである。

人を動かしているのは意志ではなく感情

これを筆者の荒川和久さんは、「エモ消費」と呼びます。

具体的にいうと、ソロと家族とでは、環境が異なることにより、消費に対する興味関心が全く異なります。性別や世代、年齢などのコホートよりも圧倒的な違いがあります。ソロと家族とでは「感情」のOSが異なります。

家族は、お金や時間といったコストを「家族で過ごす時間」や「旅行」「衣食住」に使います。日常的なものごとへの消費です。

一方で、ソロ(男女)は、「自分の趣味」「自分のための教養・勉強」「スポーツや筋トレ」「ネットワークや人脈づくり」などの、自己実現や自己啓発関連に関する意識が強いです。

家族は、現状に満足し、それを維持する「現状維持」に感情が動くのに対して、ソロは、現状を打破する「現状変革消費」に志向性が高いことが想像できます。

「もはやデモクラシー(民主主義)の時代ではない。多数派よりも感情が、理性よりも感覚が重視されるエモクラシー(感情主義)の時代を生きている」
これは、英国出身の歴史学者ニーアル・ファーガソンが、2019年1月27日にThe Times紙に寄稿した記事(Feeling beats truth in our indignant ‘emocracy’)にあった言葉であり、非常に正鵠を得ている表現だと思う。

デモクラシーからエモクラシーへ

別の見方をすれば、独身(ソロ)は「現状に常に満足していない」ということにも通じるものです。「感情」のトリガーをベースにマーケティングの土台、つまり「顧客の定義」を検討する必要性が発生します。

すでに感情重視の消費は、いたるところで見える化しています。これを著者は、「エモクラシー的消費」と名付けています。例えば、「広告表現が気に食わない」という声によって、広告が取り下げられて企業が謝罪することになったり、「不倫をした俳優を使うのは許されない」という指摘によって、公開直前の映画やドラマが延期または中止になったり・・ということがあげられます。

ソロ社会のビジネスチャンスとは!?

ソロ社会においては、「感情」のトリガーをベースに顧客と向き合うことが大切ですが、その中で、次のようなビジネスチャンスが生まれてくるかもしれません。

情報方の時代に人間が適応するためには、「感情」の力が重要になる。

はじめに
  • ソロメシ需要の増大・・そもそも外食はソロで始まりました。ソロ焼肉やソロしゃぶしゃぶなどの業態がさらに拡大するものと考えられます。
  • ソロタビ需要の増大・・スケジュールと予算と価値観の合う友達を見つけることが難しい中で、自分のためのカスタマイズされた旅を求める意向は増えていくでしょう。サウナや温泉をソロで楽しむ動きも見られます。
  • 遊園地、動物園、水族館のソロ需要の増大・・一人で楽しむメリットも実は多くあるジャンルです。
  • オタクカルチャー・・実はソロ需要の受け皿としてオタクカルチャーが、再成長する可能性もあります。

これらのチャンスを支えるのは、実は男性の中年ソロです。可処分所得が高く、幸福追求(欠落感を補う)ための消費性向が高いと、荒川和久さんは分析します。

別の視点では、東京都もおひとりさまの孤立を予防するような政策を検討していますし、今後もソロ社会に関して行政や企業がアプローチを積極化される素地は多くあると考えられます。

感情を自分の生き方にフィードバックする内容としては、こちらの投稿「【無敵の潜在意識とは!?】「心地よさセンサー」を磨けば人生は必ずうまくいく!|Kenji」もおすすめです!ぜひご覧ください。

まとめ

  • 2040年を見据えよ!?――ソロ社会が到来します。
  • 購買、真のトリガーとは!?――「感情」をいかに捉えるか!?です。
  • ソロ社会のビジネスチャンスとは!?――ソロの感情を満たすビジネスにヒントを求めましょう。
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